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この夜が終わらなければいいのに

CAST星乃あんな星乃あんな

作者:りっちゃん

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2025.05.15

私、星乃あんな。
大学1年生。





私ね~!
最近八神リョウスケっていう
彼氏ができたの~!





しかも彼はアイドルで、
超イケメンなの!





だからデートは
夜に行くことが
多いんだよね~!





でも、今回のデートは
いつもと雰囲気が違って・・・







*・゜゜・*:・ 。・・・:*・*:・
。・ ・ 。・:*・゜゜・*





時計の針が0時を過ぎた頃。





「迎えに行く」
ってLINEが来て、
近くの交差点まで
歩いていくと――





黒のSUVが静かに停まって、
運転席の窓が開いた。





リョウスケ「乗って。
今夜は寝かせないよ」





冗談めかしたその声。





でも、月明かりに照らされた
リョウスケの横顔は、
マジで映画の主人公だった。





助手席に乗りこむと、
静かに彼のアイドルグループの
曲が流れ出す。





夜景が流れていく。





街の灯りが遠ざかって、
2人だけの世界になっていく。





リョウスケ「君といるとさ、
なんでもない時間が
特別になる」





そう言いながら、
リョウスケは
片手でハンドルを握って、





もう片方の手で、
そっとこっちの手を取った。





その手のぬくもりが、
夜風よりもずっとやさしかった。







・ ・ ・ ・





山道に入って、
誰もいない展望台に
車を停める。





エンジンを切ると、
静寂の中に
曲だけが響いていた。





リョウスケ「この曲、
俺も好きなんだよね。
・・・あんなと聴けて、
もっと好きになった」





あんな「私も」





そう言いながら、
リョウスケは助手席から
少し体を乗り出して、





髪を撫でるみたいに、
やさしく頬に触れてくる。





リョウスケ「このまま、
朝が来なきゃいいのに」





その囁きと同時に、
静かに唇が重なる―――





夜の空に、
心が溶けていく。





曲が終わる頃、リョウスケは
そっと額を重ねて、
笑いながら言った。





リョウスケ「・・・今度は、
もっと長いドライブしよう。
海とかさ。
君と、もっと遠くまで行きたい」





そう言う目が、
未来を見てた。





いま流れていた曲は、
2人の距離を縮める魔法だった。





朝が来るまでの、
夢みたいな恋の夜。





*The END*

※掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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