愛す
作者://er
その日は、いつも通り、
私、アンナとヒヨリと
ハルハで帰っていた。
もう少しでお別れの
ランドセルを背負って、
いつも通り。
帰っていた。
「バイバーイ!
また明日ね」
ヒヨリ&ハルハ「バイバーイ!」
あーあ。
ヒヨリとハルハと同じ方面に
家があればいいのに。
って、いつも思う。
そう思いながら、
コンビニと、公園の間の道を
いつも通り歩いていたら
小さな男の子が泣いていた。
「ん? あ、、、同じ登校班の・・・
確か、2年生の子かな?
声・・・かけた方がいいかな・・・
でもめんどくさいしな・・・」
私は、見て見ぬふりをして
その場を通り過ぎた。
でも、やっぱりどうしても
気になって気になって・・・
結局、声をかけた。
「どうしたの??」
返事・・・なし。
あー、やっぱりめんどくさいから
声かけなきゃよかった。
そのとき、中学生くらいの
男の人が通りかかった。
そして、こっちをジーと見て、
コンビニに入っていった。
「な、、何・・・あの人・・・」
そしたら、アイスを2本、
食べながら出てきた。
こっちをジーと見ながら。
「な、なんなの?! あの人、
なんでアイス食べながら
こっち見てんの?!」
そしたら急に近づいてきた。
「・・・っ」
?「ん。やるよ」
は?
え・・・
これ、
ゴミなんですけど!!!!!!!
え? え?
なんなの? え?
「あの・・・」
?「あんたも」
「え、? ・・・!
いや・・・あの・・・これ・・・」
なんなの・・・
ゴミもらっても・・・
そのゴミをどうすることもできずに、
見ていた。
「え・・・・・・」
振り返ったときには
もう遅かった。
ぼうぜんと立ち尽くす中、
泣いてた男の子の笑い声と、
私の心臓の音だけが響いていた。
【あたり】と書いてある
棒を持って。
★・・・★・・・★・・・★・・・★
ハルハ「え、その人かっこよ!!!」
ヒヨリ「うんうん!!」
ハルハ「だって、
普通そんなことする??
かっこよすぎでしょー!」
ヒヨリ「ねえアンナ、
その人どんな人?
うちの学校?」
「ううん。
多分・・・中学生」
ハルハ「ちゅ、中学生?!」
「うん。あー・・・
もう1回会いたいなー・・・」
ヒヨリ「あ、会えるかも」
「え?!」
ヒヨリ「うん。だって、
制服って学校ごとに違うじゃん?」
「そっか!」
ハルハ「よかったね! アンナ」
ヒヨリ「どんな制服?」
「えっと、、、
なんだっけ?」
ハルハ「・・・ォィォィ」
「あ! 黒いやつ!」
ヒヨリ「えっと・・・
それ学ランかな?」
「うん! 多分!
あ、でもネクタイはしてなかったよ」
ヒヨリ「あ、じゃあ学ランだ笑」
ハルハ「さすがアンナ笑」
ヒヨリ「ついでに、
どんな人なの??」
「えっとね、
髪が少し茶色っぽい。
あ、でも日本人だよ、」
ヒヨリ「わかった。
レイナに聞いてみる!」
ハルハ「レイナちゃん情報なら
確実だね!」
「ありがとう・・・!
やっぱ持つべきものは
親友だね!」
ヒヨリ「がんばれ!」
「うん!」
─────────次の日*
ヒヨリ「アンナ! わかったよ!!」
「え? うそ!
どこ中の人?」
ヒヨリ「そ、れ、が!!
誰だかもわかっちゃったの!」
「え?!」
ヒヨリ「レイナと同じ中学!
しかも同クラの人だったの!」
ハルハ「てことは、ニコ学中?」
ヒヨリ「そ! で、名前は、、、
久野ナツ!
写真ももらったよ。この人かな?」
「・・・・・・・・・・・・
うん! そうこの人!!」
ヒヨリ「よかったあ。
あ、話変わるけど
日曜アンナ、バスケない?」
「えっとね・・・offだよ」
ヒヨリ「じゃあ、うちんち来て!
レイナが家に呼んでくれるってさ」
「え!!!!!」
ヒヨリ「行くでしょ?」
「うん! もちろん!」
ヒヨリ「よし。じゃあ
日曜日の2時、うち集合ね」
「うん!
ありがと! ヒヨリ」
─────────日曜日*
あー楽しみ!
絶対にお礼言わなきゃ。
ピーンポーン♪
ヒヨリ「はーい!
あ、アンナ?
入って入ってー」
「おじゃましまーすっ」
あ・・・
この靴そうかな?
なんかドキドキしてきたあ、、、
「こんにちはー」
レイナ「あ! アンちゃん!
久しぶりー」
「レイちゃーん!!
久しぶりー!!
会いたかったよおおおーー」
レイナ「レイナもだよおおおお」
「部活いい感じ??
久しぶりにレイちゃんと
バスケしたいなー」
レイナ「部活楽しいよ!!
中学バスケ部入ったら
やろうねーーん♪」
「入るもん!!
もちろん入る!!」
レイナ「よかった笑」
?「あの・・・・・・」
ヒヨリ「アンナっ!
ナツくん!
来てるんだけど。!」
「ナツくん???
・
・
・
あっっっっ!!!!!」
レイナ「ごめん!
ナツ、忘れてたw」
ナツ「・・・俺、帰った方が・・・・・・」
レイナ「だめ!
今日はアンちゃんが
ナツに用があるの!」
ナツ「アンちゃん?」
「あっ! あの!!
この前は、あの男の子!
泣き止ませてくれて
ありがとうございました!!!」
ナツ「・・・・・・あ、」
レイナ「え? え?
何したの?」
ナツ「え、別になにも」
「アイスくれたの!」
レイナ「アイス?
この時期に?」
ナツ「いつ食べたって
アイスはうまい」
「うん!
しかもあたりの棒!」
レイナ「え・・・・・・
もしかしてナツ、
食べ終わった棒あげたの?」
ナツ「うん。そうだけど、、、」
レイナ「うわお、、、
あげた相手がアンちゃんで
よかったよ」
ナツ「でも、あのアイス
うまかっただろ?」
「はい!
うまかったです!」
ナツ「ならよかった。
あ。やべっ、塾行かなきゃ。
ほんじゃ、お先」
レイナ「あ、今日塾だったの?
ありがとね、また明日ー!」
ナツ「おう、」
レイちゃんとナツくん。
仲良んだ、、、、、
レイナ「あ、私もそろそろ塾だ。
バイバイ、アンちゃん。
また今度ね!」
「うん!
今日はありがとう!」
ヒヨリ「ちょっとアンナ・・・
今日バスケなの?」
「へ?」
ヒヨリ「その格好・・・・・・」
「あー! これね、
私が持ってる服の中から
1番オシャレなの選んだの!
どう?」
ヒヨリ「変」
「うそ!!!!」
ヒヨリ「せっかく仲良くなれるのに、
その格好は・・・・・・
まあでも、次会うときに、
可愛くなってれば
振り向いてもらえるかもね」
「が、頑張ります・・・」
★・・・★・・・★・・・★・・・★
あれから数週間。
ナツくんとは
会うことはなく。
今日は卒業式。
「中学行ってもよろしくね!」
ヒヨリ&ハルハ「もちろん!」
ヒヨリ「ふふっ、アンナ、
中学楽しみでしょ?笑」
「え? なんで?」
ヒヨリ「とぼけちゃってー!
中学行ったら毎日ナツくんに
会えるでしょ?」
「えー、
毎日は無理でしょー」
ヒヨリ「え? なんで?
アンナ、バスケ部でしょ?」
「うん。そうだけど・・・」
ヒヨリ「ナツくん、バスケ部だよ?」
「え!!!!!」
ヒヨリ「よかったね笑」
「うん!!」
中学楽しみだなー♪
★・・・★・・・★・・・★・・・★
そして今日は、
待ちに待った入学式!!
「ねえ、ハルハ、
あそこに座ってる人達って
2年生かな?」
ハルハ「違うでしょw
あれは、3年生。
もうアンナ、ナツくんばっかり
探しちゃって笑」
「そ、そんなことないもん!!」
というのは・・・・・・
嘘。。。
★・・・★・・・★・・・★・・・★
クラス替えは、
ヒヨリとハルハと
同じクラスだったし・・・
今年、楽しくなりそう!
そして、、、
午後は、部活見学!
楽しみだな・・・
──────────────────
─────────
──────_
ヒヨリは、バレエ教室だから、
部活は週2の英検部に。
ハルハは、テニス部に。
なので私1人・・・笑
レイナ「アンちゃんー!
こっちこっち!」
「レイちゃんー!
じゃなくて、レイナ先輩だ笑」
レイナ「アンちゃんに先輩って
言われるの、なんか気持ち悪い笑
でも、アンちゃんが先輩って言うなら、
レイナも、アンちゃんのこと
アンナって言わなきゃだー。
あ、見学のコは、2階から見ててー」
「はーい」
────────────2階*
え・・・・・・
私・・・・・・
1人?!?!?!
ナツ「あ、この前の、」
「あ、ナツくん!
じゃなくて、ナツ先輩?」
ナツ「ナツでいいよ」
「いや、先輩ですから、、、」
ナツ「タメでいいよ」
「え、、でも・・・」
ナツ「バスケ部、1人だね」
「明日は、いっっぱい
誘ってきます!」
ナツ「うん、よろしく。
あ、俺そろそろ練習行かなきゃ、」
「あ、ごめんなさい、
忙しいところ・・・
あ、あの!
LINE交換しませんか?」
ナツ「いいよ。
ちょっと待ってて、」
ナツ「はい。俺のID。
それじゃ俺、
練習行ってくるから」
「ありがとうございます!!
頑張ってください!」
わー///
LINEもらっちゃった・・・
★・・・★・・・★・・・★・・・★
《こんばんは! 星乃アンナです^^
よろしくお願いします》
送信っっ・・・
ピロン♪
来た!
ナツ《こんばんは、久野ナツです。
よろしく!》
《あの、、、
本当にナツくんて
呼んでいんですか・・・?》
ナツ《いいよ!
その代わり、
アンナって呼んでもいい?》
《もちろんです!》
ナツ《笑。明日も頑張ろうね、
おやすみ》
《はい! おやすみです》
★・・・★・・・★・・・★・・・★
やばい!
昨日浮かれすぎて、
宿題学校に置いてきちゃった!!!
ヒヨリとハルハにも言って
今日は門が開く時間に学校に・・・
入学早々
何やってんだ、私・・・・・・笑
「あったー! 宿題!
あれ? なんで体育館、
電気ついてるんだろ?
消し忘れかな? 行ってみよー」
────────────体育館*
「っ!! ナツくんだ・・・
話しかけよっかな・・・」
「ナツくっ」
え・・・・・・
レイちゃん・・・・・・?
なんで・・・・・・
抱きついてるの・・・?
あ・・・・・・
レイちゃんとナツくん。
やっぱり付き合ってたんだ・・・・・・
あはは。
私、何してんだろ・・・
まぶたが熱くなってきた。
その光景を
隠そうとするみたいに・・・
★・・・★・・・★・・・★・・・★
「はあ・・・」
?「あの、」
「え?」
?「あなた、
ナツのこと好きなの?」
「え・・・いや・・・」
?「アンナって言うんだ。
私はユズ。よろしくね」
「あ、はい。
よろしく・・・お願いします・・・」
なんか・・・
不思議な人だな・・・
でも綺麗・・・
モデルさんみたい・・・
ユズ「いいこと教えてあげる」
「え・・・?」
ユズ「レイナとナツは
付き合ってないよ」
「え・・・?! で、でも・・・」
ユズ「あれは多分、
レイナがナツに告ったんでしょ」
「そ、そうだったんですか・・・」
ユズ「あともう1つ、
いいこと教えてあげる」
「え? もう1つ・・・?」
ユズ「ナツは、
私と付き合ってるの」
「え・・・」
ユズ「だから安心して。
あなたがどんなに頑張っても
ナツはあなたに振り向かないから。
もう諦めて、同い年の男でも
探してなさい。
じゃあ、私、水やりしなきゃだから」
なんでガッカリしてるの・・・
私・・・
初めから
振り向いてもらえないことなんて
わかったてじゃん・・・
もう諦めよう。
私がナツくんに
思いを寄せたって、
ナツくんの邪魔になるだけ。
もう・・・
諦めよう・・・・・・
でも、
この恋は、
すごく楽しかった。
ナツくん。
ありがとうございました。
★・・・★・・・★・・・★・・・★
ハルハ「アンナ、
今日どうしたの?
なんかあった?」
「う、ううん!
なんもないよ!!」
ハルハ「ふーん・・・
何があったかは知らないけど、
それだけ悩めるってことは、
本気で好きってことなんじゃないの?
アンナの本当の気持ち。
本気でぶつけてみたら?
後のことなんてさ、
誰にもわからないじゃん。
後のこと考えてくよくよしてるのなんか
アンナじゃないよ」
「ハルハ・・・ありがと!
私、行ってくる!」
ハルハ「それでこそアンナだよ!」
──────────────────
────────────
──────
「ナツくん!!」
ナツ「あ、アンナ、
どうしたの?」
「今日、部活が終わってから
あの公園に来てください!!!!!」
ナツ「うん? わかった」
★・・・★・・・★・・・★・・・★
─────────公園*
ナツ「ごめん、遅くなって」
「あの日からずっっと
ナツくんが好きでした!」
ナツ「え・・・」
「あのアイス・・・っ
おいしかったです・・・
うっ・・・」
ナツ「うん」
「ナツくんにお礼いえてっ・・・
うっ・・・うっ・・・
会えてっ・・・嬉しかったです」
ナツ「うん」
「ナツくんがっ・・・
付き合ってる人がいるのも・・・
うっうっ・・・知ってます・・・
でもっ・・・!
うっ・・・私は・・・私はっ・・・
ナツくんが大好きですっ・・・
忙しいのにごめんなさい。っ・・・
今までっ・・・
ありがとうございました・・・
うっうっ・・・」
もう、後悔はしていない。
これでいんだ。
これで。
やりきったんだから。
ナツ「まって!」
「え・・・?」
ナツ「俺もアンナのこと好きだーーーーーーーーー」
「え・・・?」
ナツ「付き合ってください!!」
え・・・
夢なの?
「え、でも彼女がいるって・・・」
ナツ「俺には、彼女はいないよ」
「でも、ユズ先輩が・・・」
ナツ「ユズ?
あ、ユズが告ってきたんだ。俺に、
だから多分・・・」
「そうだったんですか・・・」
ナツ「好きだよ。アンナ。
アンナの笑顔が大好き。
優しいところが大好き。
付き合ってください」
本当なのかな・・・?
私、言っちゃっていいのかな。
でも、
私もナツくんが・・・
「こちらこそお願いします!」
ナツ「本当にっ?!
よかった・・・
そうだ、あのアイス、
食べに行こ?」
「うん!」
こうして、私とナツくんは
付き合うことになりました。
みんなありがとう。
そうだ、
今度、ナツくんと遊んだら
ヒヨリとハルハに
おめかししてもらわなきゃ笑
END//
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