恋の！　あっち向いてホイっ！

CAST吉本麗南

作者：四葉

2024.02.25

私は、吉本麗南。

うちの学校にはちょっと
変わったイベントがあります。

それは、年に１度開催される、
「あっち向いてホイ大会」

まじで作ったの誰・・・
需要なさすぎ・・・

そう思っていた。

けど、この大会が
私の人生に大きな変化を
もたらすことになるのです。

＊　‐‐‐　＊　‐‐‐　＊

「れいなー！　私、今度の
あっち向いてホイ大会
参加することにしました！
れいなもどうですか？」

この子は、親友のしゃのん。
可愛いんだけど、
ちょっと変わった子だ。

いや、かなり変わっている。
なぜかだいたい敬語だし笑

れいな「私はいいかな（笑）
しゃのんの応援してるね！」

しゃのん「本当にいいのでしょうか・・・
今回はあなた様のプリンスである
ハルトくんが出るとのことですが？」

れいな「!!?　やりますとも」

しゃのん「ふっ・・・単純な奴め」

ハルトは、私が３年間
片思いしている男子だ。

けど、ハルトは明るいし
キラキラしているし
女子からも男子からも人気だし。

私とは住む世界が違う人・・・
見られるだけでも幸せなのに、
同じイベントに参加出来るなんて
これは“やる”一択だ。

しゃのん「一緒に頑張りましょうね！」

れいな「もちろん！」

＊　‐‐‐　＊　‐‐‐　＊

ついに大会当日。

参加者は私、しゃのん、
有坂心花、小松崎ふたば、
白尾留菜、今井暖大、
八神遼介の７人。

司会は、生徒会長の足川結珠。

ゆず「今日は来てくれてありがとー！
年に１度の大イベント、
盛り上がっていこうねー！」

会場「おー!!」

順調に勝ち進めて、準決勝戦。
しゃのんとだ。

しゃのん（ふむ、ここで勝った者が
決勝戦で今井殿と戦う模様・・・
ここは一肌脱ぎますか！
れいなに勝たせてあげようではないか）

れいな（絶対ハルトと戦いたい！
負けないぞー！）

結果は、れいなの勝ち。

しゃのん「さぁ、れいな！
ここまで来たのなら
優勝してきなさいっ！」

れいな「ありがとしゃのん！
頑張ってくる！」

ゆず「最後まで勝ち進んだのは、
吉本麗南と今井暖大のお２人！
さあ、勝つのはどちらなのか?!」

じゃんけんで勝った
れいなからスタートした。

なかなか決着がつかない
いい戦いだ。

れいな「あっち向いてホイ！」

れいなが上を指さすと、
ハルトも上を向いた。

しゃのん「勝っ・・・？　たー!!
勝ちましたよ、れいな！
おめでとー！」

ゆず「優勝は、吉本麗南！
みなさん優勝者に拍手ー!!」

ハルト「悔しいけどおめでとう！
楽しかった！」

れいな「ありがとう///
私も楽しかったよ！」

＊　‐‐‐　＊　‐‐‐　＊

れいな「もーしゃのんてば、
いつまで泣いてんの笑」

しゃのん「だって嬉しくて～！
すごくいいものを見せてもらって
しゃのんは感動しました～！
ってか、今井殿こちらに来ますよ?!」

れいな「え!?」

ハルト「れいな、ちょっといい？」

れいな「え？　うん・・・」

しゃのん「ピコン！
これはこれは・・・?!」

＊　‐‐‐　＊　‐‐‐　＊

ハルト「今日初めて話したばかりで
引かれるかもしれないけど、
一目惚れしました。
れいなのこと、好きです」

れいな「・・・・え？
えええええ？」

ハルト「れいなは
俺のこと、好き？」

れいな（どうしよう、
嬉しいけど恥ずかしくて
言葉が出ない、、）

ハルト「あっち向いてホイっ！」

ハルトが指で下をさす。
反射で私も下を向く。

ハルト「うなずいてくれたね」

れいな「もー・・・
それはずるいよ///」

私がずっと好きだった男の子は、

優しくて、かっこよくて、
ちょっぴりＳな男の子でした！

しゃのん（れいな、嬉しそうです/////
よかったよかった/////）

＊ｅｎｄ＊