過去問のおかげで

CAST白尾留菜

作者：くれぱす

2022.09.24

こんにちは！
私は白尾ルナ！
中学３年生！

学年を聞いたら
わかると思うんだけど
一応受験生です笑！

私は塾に通っていない。

けど、
わたしが独り占め出来る
先生がいる。

それはお隣さんに
住んでいる
犬飼タイヨウくん！

タイヨウくんは
私の志望校、
新潮学院に通う
高校３年生。

彼も受験生なのに
時間の合間を縫って
勉強を教えてくれる。

そんな彼が好きだ・・・

・＊。・　白尾家にて　・。＊・

チャイム〈ピンポーン〉

ルナ「はーい、
タイヨウくん！
今日も来てくれて
ありがとう～」

タイヨウ「今日も
頑張ろうな！」

ルナ「先部屋行ってて！
飲み物持ってくから」

タイヨウ「分かった」

・＊。・　ルナの部屋にて　・。＊・

タイヨウ「今日はルナに
渡したい物があるんだ」

ルナ「えー、何～？」

タイヨウ「これ」

タイヨウは、新潮学院の
過去問を差し出した。

ルナ「過去問？
過去問なら
私も持ってるよー」

タイヨウ「俺が使ってたので
気をつけた方が
いいところとか
書いたりしたんだ。
だから、そっちの方が
便利だろ？」

ルナ「確かに！
ありがと！
中身気になるなあ」

タイヨウ「あー！
恥ずかしいから
今は観ないで笑」

ルナ「わかった笑」

その後、私は
タイヨウくんに貰った
過去問を使って
必死に勉強した。

・＊。・　受験前日　・。＊・

私はちょうど１年前の
過去問を解いている。

明日が
いよいよ本番だ・・・

ルナ「よし、終わった！」

過去問を閉じようとした時
裏表紙に何かが
書いてあるのが見えた。

ルナ「なんだろー？」

ぺらっとめくると・・・

─────────────
ルナ！
ここまでよく頑張った。
これを読んでるってことは
明日が本番だな？
頑張れよ！
─────────────

わぁ！
タイヨウくんからメッセージ!!
嬉しい！

あれ、まだ下の方にも
書いてある・・・？

ルナ「!?」

そこには「ルナ、
お前のことが好きだ。
合格発表の時に
ルナの気持ちを教えてくれ」

と、書いてあった。

よし！
合格発表の時に
合格の報告も
告白ＯＫの報告も
できるように頑張るぞ！

・＊。・　本番当日　・。＊・

キーンコーンカーンコーン・・・

試験管「それでは
始めてください」

いよいよ始まった・・・
あ、この問題
タイヨウくんと
解いたやつだ。

こっちは過去問に
載ってたやつ！

そう考えると
自信を持てるように
なってきた。

入試は
何事もなく
無事に終わった。

タイヨウくんと
勉強したことや
過去問のおかげで
手応えはある。

受かってますように!!!

・＊。・　合格発表日　・。＊・

タイヨウ「緊張してるか？」

ルナ「（動作で）コクリ」

緊張して
言葉が出せなくて
タイヨウの言葉に
反応するくらいが精一杯だ。

緊張のせいか
冬なのに暑く感じる。

タイヨウ「あ、来たぞ」

先生達が
紙を貼り始めた。

私の番号は４０番。

３２・３４・３７・４０・・・

ルナ「あ。あった!!」

タイヨウ「ほんとか・・・？
ほんとだ！
おめでとうルナ！」

ルナ「うん！　ありがとう！
タイヨウくんのおかげだよ泣」

私は思わず
嬉し泣きしてしまった。

タイヨウくんが
ハンカチを
差し出しながら

「あ、あの
過去問の最後
みてくれたか？」

ときいてきた。

私の返事は
決まっていた。

ルナ「もちろん！
私で良ければ
よろしくお願いします!!」

と言いながら
タイヨウに抱きついた。

＊ｅｎｄ＊