NEXTブーム的な◯◯
作者:あんバターねこトースト
私、ルナ!
ニコラ学園に通う
中学1年生。
ルーティンで、
朝早く学園に行って
裏庭を満喫してるの。
リリカ「ま~た、
ここにいた!」
ルナ「あ、リリカ!
おはよう!」
リリカ「おはよう!
・・・じゃないっ!」
ルナ「?」
リリカ「毎日私をおいてくな~!」
ルナ「あ~・・・ごめん笑」
リリカと登校すること
忘れがちで・・・
リリカ「も~!
先に教室にいるからね」
ルナ「分かった~」
リリカ「あ、あと、今日
転校生が2人来るって」
ルナ「了解~」
転校生・・・ね・・・
リリカの背中を見届けたあと、
私はポケットに手をのばす。
ルナ「ん~!
次に流行るグミは最高!」
実は、今日発売した
『nicoグミ』を買ったんだ~。
・・・やっぱ
次に流行るグミは格別~!
リョウ「何食べてんの?」
ルナ「っ!?」
リョウ!
あれ、いつもどおり
遅刻してないんだ・・・?
あ、リョウは同じクラスの
ちょー人気者。
ていうか・・・
リョウ「それ、うまそう。
ちょうだい」
ルナ「びっくりさせんなぁ~!!」
リョウ「あ、ごめん笑」
ルナ「あと、あげないし」
なんであげないとダメなのよ。
リョウ「残念。
・・・じゃ、放課後、屋上な」
ルナ「・・・は?」
リョウ「じゃあな」
屋上?
え、なに告白?
ルナ「マジか・・・」
ま、断わるけど。
だって私、
次に流行るものを
察知できる人じゃないと
無理だし。
ルナ「なんか疲れた・・・」
ちょっとぐらい
休憩していいよね・・・
??「・・・いいな。
あんなのんびりと・・・」
??「いつまで見てんの。
ま、確かに変だけど」
・・・ん? 誰?
ルナ「・・・誰ですか?」
男子、女子1人ずつ
私のことをじっと見てる。
しかも、フェンス越し。
ソノマ「あ、ごめんね~。
つい見惚れて。
小5のソノマです。
あそこの新潮学園の」
ミサキ「同じく、新潮学園の小5。
ミサキ」
ルナ「は、はぁ・・・
って、新潮学園!?」
新潮学園って、超がつくほど
頭がいい学校だよね!?
なんかすっごい人と
会っちゃった!?
しかも年下だし!
ソノマ「ところであなたは・・・?」
ルナ「あ~中1のルナです」
ソノマ「ルナね、よろしく~!」
すっごいタメ口・・・
ま、いっか。
リョウスケ「ルナ、
早速だけど
なんでここにいんの?」
ルナ「え、だって平日でしょ?」
この子はなにを
言ってんだ?
リョウスケだっけ?
ソノマ「・・・あははっ!
面白い!」
え、なに?
変なこと言った?
リョウスケも
笑いをこらえてる。
リョウスケ「休日だけど
大丈夫?」
ルナ「そっちこそ
大丈夫?」
一応聞こうかな・・・?
ルナ「一応聞くけど、
今何年で何月何日?」
リョウスケ「やば、
面白すぎて涙でる」
失礼な。
一応先輩なん・・・
ソノマ「2020年12月3日だよ?」
嘘、2年前!?
てことは・・・同級生・・・
え、マジ?
ルナ「地球グミ知ってる?」
ソノマ「なにそれ?
なんか発売でもしたの?」
リョウスケ「グミオタクでも
知らないんだね。
ソノマ知ってそうなのに」
ルナ「ルーズソックスは?」
ソノマ「え、靴下?笑」
リョウスケ「なんか昔
流行ったやつ?」
うわっ、タイムスリップした。
ルナ「最初に言ったのやっぱ嘘。
小5です」
同級生なら
伝えたほうがいいわ。
ごちゃ混ぜになるし。
ソノマ「だいぶ嘘じゃん笑、
了解~!」
リョウスケ「今さらだけど、
早くこっち来たら?」
ルナ「あ、確かに」
休日ならやばい。
早くでなきゃ。
・*。・ 数分後 ・。*・
ソノマ「改めてこんにちは!」
リョウスケ「こんちは」
ルナ「こんにちは・・・」
なんか聞きたいこと
ありすぎるんだけど。
ルナ「なんでここにいるの?」
ソノマ「新潮学園って
校則にきついの知ってる?」
リリカから、
毎日チェックがあるくらい
厳しいって・・・
そんなことを
聞いたことがある気がする。
ソノマ「それでゆる~い
ニコラ学園を
見てみたいなって」
ルナ「そうだったんだ・・・」
リョウスケ「俺からも聞いていい?
さっき言ってた地球グミとか、
ルーズソックスとかってなに?
次に流行るの?」
なにこの子!?
ブームを察知するとか
タイプなんだけど!?
リョウスケ「あとさ、
なんで嘘ついたの?」
ギクッ
ソノマ「そう! それ!
あたしも知りたい!
っていうか、
なんか隠してそう」
ギクッ
これは、打ち明けるしか・・・
ルナ「実は・・・」
私は2人に
タイムスリップしたこと、
なんで嘘をついたか、など
いろいろ説明した。
ソノマ「・・・すっご!
漫画でしか読んだことないことが
目の前で起きてるの!?
最高!!」
リョウスケ「てことは・・・」
ルナ「最あ・・・」
リョウスケ「最高だな」
ルナ「は?」
リョウスケ「俺たちにとってな。
だって、
次のブーム知れるだろ?
な、ソノマ」
ソノマ「確かに~!」
ニヤニヤ
ん~嫌な予感。
・*。・ 数時間後 ・。*・
ソノマとリョウスケによって
私のNEXTブーム情報
全て奪われました・・・
リョウスケ「グミなら
ソノマが勝ちだな」
ソノマ「グミオタクなんだら
任せろお~!」
ルナ「てか、2人とも
ブーム察知する派なんだね・・・」
リョウスケ「当たり前だろ?」
いや、かっこよ!
告白されたいわ。
リョウスケ「モテるためには」
・・・ん?
そういえば、告白のしかた
聞いてたような・・・?
ソノマ「そうだよね。
リョウスケ
めっちゃモテるもんね」
あ、恋する相手間違えた。
ライバル絶対多い・・・
ヒナノ「リョウスケだー!
かっこいい!」
リョウスケ「ヒナノ!
こっち見てないで
さっさと向こういけよ」
ヒナノ「ごめんなさ~い!
朝から最高~!」
そのヒナノやら、パッとみ
ストーカーに見えた気がしたけど。
ま、見なかったことに。
やっぱライバル多し。
ソノマ「な~に、ルナ、
リョウスケに
恋したの~?(小声)」
ルナ「ちょ、違うし!(小声)」
ソノマ「ふ~ん(小声)」
リョウスケ「おい、この後どうする?」
ソノマ「ん~、
ルナが戻る方法考える?」
ルナ「あ~、それがいいかも。
あと・・・」
私はポケットの中を確認する。
ルナ「次に流行るグミ
食べたい人?」
ソノマ「え、持ってんの!?
食べる!」
リョウスケ「俺も」
ルナ「これはnicoグミって言って
今日発売されたの!
2年後の。
流行ること間違いなし!
って、聞いてる!?」
リョウスケ「これうまい」
ソノマ「うん、
もちもち感最高」
あっという間にカラに・・・
ラス1くらい
分けてくれても・・・
ソノマ「もし、戻れたら
毎日ちょうだい笑」
リョウスケ「いや無理だろ・・・!?」
ピカッ
ルナ「な、なに!?」
リリカ「・・・ナ! ルナ!」
ルナ「・・・ふぇ?
ソノマとリョウスケは?」
リリカ「何言ってるの?
あんまりにも遅いから来たのに、
寝てるし」
待って、
もしかして・・・
ルナ「リリカ!
今日、何年の何月何日!?」
リリカ「はぁ?
大丈夫?
2023年12月3日でしょ?」
ルナ「やった~!
戻れた!」
でも、ソノマやリョウスケには
もう会えないのか。
なんか悲しい。
リリカ「そんなこといいから早く!」
・*。・ 教室 ・。*・
リリカ「せ、セーフ!」
ルナ「なんか、ごめん笑」
リリカ「ごめんじゃすまないわ」
あれは、
夢だったのかな?
ふと、ポケットに手を入れる。
ルナ「これ・・・!」
中身がからっぽの
nicoグミ!?
先生「は~い。皆さん
新潮学園が廃校になったのは
知ってますよね?」
ルナ「そうなの?(小声)」
リリカ「そうだけど。
大丈夫?(小声)」
もしかして、もしかしてと
私の中で期待がわく。
先生「新潮学園から2人
転校生が来ました。
入って~!」
ガラガラッ
男子、女子1人ずつ
教室に入ってきた。
ソノマ「中学1年生、
ソノマですっ!
よろしくお願いします。
または、久しぶり」
リョウスケ「同じく、中学1年生、
リョウスケ。
よろしく、または久しぶり」
2人ともっ!
ソノマ・リョウスケ「ルナ。
久しぶり」
ルナ「2人とも久しぶり!」
・*。・ 放課後 ・。*・
リリカも
ソノマとリョウスケと
すっかり打ち解けた。
ソノマ「帰ろう~!」
ルナ「ごめん、この後、
屋上行かないといけなくて・・・」
リリカ「あら、もしかして告白~?」
ルナ「違います~!
行ってくる!」
リョウスケ「・・・」
告白だと思うけど。
どうせ、半日ぐらいの
付き合いだったし、
リョウスケに告白したら
振られるだろうな。
それぐらいなら
おっけーしたほうがいい。
そう思いながら
屋上へ向かった。
・*。・ 屋上 ・。*・
リョウ「遅いよ」
ルナ「遅くてすみませんね」
リョウ「で、
伝えたかったことがあるんだ」
このまま
後悔するのかな・・・?
ルナ「うん・・・」
リョウ「実は今まで
ルナのことが・・・」
ついにこのときが
きたのか・・・
リョウスケ「待ったあぁぁぁ~!!」
ルナ「リョウスケ!?」
リョウ「なんでここに!?」
リョウスケ「あの時、
ルナとあったときから
好きだった。
俺と付き合ってほしい」
信じられない、
好きな人から告白なんて・・・
リョウ「はあ!?
それ、俺も今から
言おうとしたし!
ルナ、付き合ってくれ!」
私の答えは、決まってる。
ルナ「リョウ、ごめんね。
リョウスケ、
これからよろしく!」
リョウスケ「よっしゃ~!」
リョウ「そんなぁ・・・」
ソノマやリリカにも
この後報告したよ!
友達とも再会して、最高!
これって
NEXTブーム的な告白の仕方、
だよね?
―ENDー
・*。・ あるところで ・。*・
ヒナノ「リョウスケ取られた~!
もう、あれ以上のイケメン
いるわけないじゃん!
同じニコラ学園に転校できたのに、
クラス違うし!」
せっかくちょっと
ストーカーみたいなことして、
10000個の情報
てにいれたのにな・・・
ドンッ!!
ヒナノ「あー、すみません」
リョウ「俺もごめん・・・
はぁ・・・」
え、え、落ち込んでる。
はげましたい。
ていうか、イケメンじゃん。
本気で・・・
ヒナノ「好きなんだけど~!!」
リョウ「はい?」
ヒナノ「ターゲット決めた!
私、これから頑張るね!
イケメン君!」
リョウ「え、え、え、え?」
ヒナノ「おっしゃ、
気合い入れるぞぉ~!!」
この後どうなったか?
それはね、
恋が叶ったとか、
叶ってないとか。
―HAPPY ENDー
白尾 留菜
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