雨の降る夜、2人きり。

CAST白尾 留菜白尾 留菜

作者:りんりん

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2023.03.31

こんにちは!
私は、ルナ!
中学2年生です。





突然だけど、私には
好きな人がいる。





同じクラスのナツ君。





一応幼なじみなんだけど、
最近は遊んでないなぁ。





・・・って
思ってたんだけど!





だけどね、今日の帰り、
一緒に帰ろうって
誘ってくれたの!





すごい嬉しくて!
もちろんOKした♪











・*。・・~・ 帰り ~・~・・。*・





ルナ「お、お待たせ・・・」





ナツ「全然大丈夫。
行こっか」





ルナ「うん」





ナツ「1年ぶり?
くらいだよね、
一緒に帰るの」





ルナ「うん」





ナツ・ルナ「・・・・・・」





気まずい・・・





前まで、どうやって
話してたっけ?





何かないかな、
共通の話題とか・・・





ナツ「ルナ」





ルナ「はいっ!」





ナツ「あのさ、今度
どっか行かない?」





ルナ「えっと・・・?」





え、何? 急に・・・





ナツ「い、嫌だったら
良いんだけど・・・」





ルナ「嫌なわけない。
いいよ、行こ!
星を見に行くのはどう?
私、きれいに見えるところ
知ってるの!」





ナツ「いいね、ありがとう!
じゃあ、今週の土曜日、
夜の9時に
ニコラ公園集合でいい?」





ルナ「うん、分かった。
楽しみ!」













*・*・*・* 土曜日 *・*・*・*・





今日、
雨降りそうだな・・・





星、見れるかな。





そんなこと考えてたら
あっという間に9時。





空は真っ暗。





ナツ、
来てくれるかな。





少し心配になったものの、
私は外に出た。





本当に、出て
正解だったかな。





歩きながら考えた。





こんな空の日に、
来るわけないよね・・・







ニコラ公園に着いた時、
雨が降り出した。





ザァー・・・





ルナ「うわぁっ!」





とっさに
目をつぶったとたん、
雨がやんだ。





ルナ「えっ?」





パッと前を見ると、





私の前にいたのは、
私に傘をさしたナツだった。





ルナ「ナツ?!
なんで・・・
き、来てくれたの?」





ナツ「そうだよ」





ルナ「なんで、なんで・・・
星なんて、
見れないのにっ・・・」





ナツ「確かに星は見れないけど・・・
俺はルナに会えれば
それでいいから」





ルナ「何?
聞こえなかった。
もう1回」





ナツは、ふっと
笑って言った。





ナツ「なんでもないよ。
傘、持ってないでしょ。
入れるから。送るよ」





ルナ「あ、ありがとう・・・」





こ、これって・・・





あ・い・あ・い・が・さ・・・





相合傘だよね?!





き、気まず・・・





ナツ「さっきの話だけど」





ルナ「うん・・・」





ナツ「俺」





ナツの足が
急に止まる。





ルナ「ナツ?
どうしたの?」





ナツ「こっち向いて」





ルナ「?」





ナツ「ルナのこと、好き」





ルナ「え・・・?
わ、私も!
私もナツのこと好き!」





ナツ「ルナ」





?!





ルナ「んっ───」





― kiss ―





ナツ「ごめん! 急に・・・」





ルナ「ううん、いいの」





― kiss ―





今度は、私から。





ナツは、ゆっくりと
傘を降ろした。





雨の降る夜、2人きり。





君と初めてのキスをした───。







~end~

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