走るあなたをずっと見てるよ

CAST白尾 留菜白尾 留菜

作者:さくらんぼ

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2023.04.07

こんにちは、
白尾ルナです!





もうすぐ
体育祭なの。





私は運動は、
どちらかというと得意!





だからちょっと
楽しみなの。





「では、リレーの選手を
決めたいと思います。
今からタイムをはかって、
上位から決めたいと思います」





楽しみ!
私は、選手になりたいとかでは
なくて、走りたいの!
思いっきり!





学校生活で走ることって
想像以上に
少なかったりするの。





廊下は走ってはいけないし、
体育も少ないから。
全力で走ろう!





そう決意して、
出席番号順に走る。





私は「し」だから
少し出番は早め。





「よーい、ドン!」
の合図で、全力疾走する。





「リレー選手、女子、
佐藤、近藤、髙橋、
そしてアンカーは、白尾!」





やった!
しかもメンバーは、
ナツミと、ユラとカイラ!





元々仲もいいし、
心を1つに頑張れそう!





「そして、男子は
久野と今井と前川、
そしてアンカーは、犬飼!」





そっか、男子とも
一丸となって頑張ろう!





そして、リレーの練習が
始まった。





チームワーク命のリレーだけど、
優勝できそうなくらいの
クオリティーになった。





「ルナ、パス!」
「OK!」





私はカイラからのバトンを
受け取って、走りだした。





でも・・・





「!?」





私は、自分の足が
もたつくのを感じた。





ヤバい、ヤバい、ヤバい。





ドサッ。





「きゃっ」





私は、石に足を取られて
コケてしまった。





「ルナ、大丈夫!?」





「・・・大丈夫・・・!?」





私は、足に鋭い痛みを感じて
起き上がるのに失敗した。





「うっ・・・」





「ルナ!」





タイヨウ。
わたしの足を確かめた。





私は思わず隠そうと
足に触れた。





すると、反射的に
「痛い!!」
と、叫んでしまった。













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





「骨折ですね」





連れて行かれた病院で、
そう言われた。





「そんな・・・」





そんな。
体育祭に出られないじゃん。





私はムリヤリ笑顔を作って
タイヨウに報告した。





「骨折だって。
だから、体育祭はムリ」





そう、つとめて笑顔で
言ったつもりだったのに、
涙が溢れてきた。





「うっ・・・うっ・・・
うわーん」





私はタイヨウの前で
泣いてしまった。





「ち、ちがっ・・・
目にゴミが入っただけだから!」





私は、わんわん泣いた。





するとタイヨウは、





「ルナ。
たとえこの体育祭で
走れなくても、
俺はいつも走るルナを
ずっと見てるよ」





そんな優しい言葉に、
私はさらに泣いて、
困らせてしまった。





でも、嬉しかった。





私はそんな優しい言葉をくれる
タイヨウが、すきになった。













*...・・・*...・・・*





そして、体育祭当日。





タイヨウ、
今日もカッコいいな。





私も走るタイヨウを
ずっと見てるよ。





そうココロの中で
つぶやいた。





アンカータイヨウは、
見事一着で、
うちのクラスは優勝した。





すると、タイヨウは
空にむかって大きく叫んだ。





「ルナ、好きだ!!」





え、私だって。





私は負けじと





「私だって!!
タイヨウが好き!!」
と、叫んでいた。





今私たちは、全生徒公認の
カップルです。







*end*

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