大好きなあなたにマリーゴールド贈ります。

CAST松田 美優松田 美優

作者:デイジースター

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2023.08.13

私、松田ミユウ。
私は花が好き。
特にマリーゴールド。
その理由はそのうちわかる。





「ミユウ!
迎えに来てるわよ~!」





姉のミオコが私を呼んだ。





「は~い!」





お姉ちゃんはモデル。
1歳しか変わらないのに
大人っぽい。





「ミユウ! 早くしろよ~!」





せっかちなリョウが叫ぶ。





「ミーユーウー!」





ヒメノが私を呼ぶ。





「マジで、遅刻するんだけど!」





ダイジが怒り気味に言う。。





この3人、幼馴染であり
いつメンであり親友。
小学生の頃から一緒に登校してる。





「ねえ! 今日テストじゃん!」





「よく気付いた!
ヒメノ! 急ぐぞ!」





リョウの一声で3人が走り出す。





「ま、待って~」





運動神経0の私。
運動神経抜群の3人には
追いつけない。





「ミユウ、ほら」





ダイジが手を出してきた。





「ありがと」





その手を躊躇(ちゅうちょ)なく
つかみ、引っ張ってもらった。
こんな事、普通だったのに・・・。

















・*。・ 放課後 ・。*・





「私、ダイジが
好きなんだよね・・・」





ヒメノがつぶやいた。





「そうなの! 応援する!」





素直にうれしかった。
スポーツ一筋のヒメノが
恋するなんて・・・。





「ありがと! 私、頑張る!」

















・*。・ 次の日の朝 ・。*・





ヒメノとダイジは
先に行ってしまった。





リョウと2人きり。
なんか気まずい・・・。





「そういえば、リョウは
だれが好きなの?」





「お、俺?
俺は、ヒメノが好きなんだよな・・・」





「そうなんだ」





「でも、ヒメノは
ダイジが好きなんだろうから
諦める」





「あっさり諦めちゃうんだ」





「ああ。
ヒメノが幸せならいいかなって」





幼馴染なのに気付かなかった。





ヒメノは、ダイジが好き。
リョウは、ヒメノが好き。





ダイジは、誰が好きなの?





「ダイジは、ミユウが
好きなんじゃないかな」





「私?!」





「多分ね。
でも、ダイジはシャイだから
言わないんだよ」





「シャイだけどね・・・」





「ミユウが
言ってあげればいいじゃん!」





「そうだよね!
私も、ダイジの事気になってたし」





「頑張れ!」





そう言って笑ったリョウ。
その顔はどこか寂しそうだった。





「リョウもヒメノに言わなきゃ!
ね? 応援してあげる!」





「気、つかわなくていいのに」





「気なんかつかってない、
って言ったらおかしいか。
でも、素直に応援してるよ?」





「ありがと、ミユウ」





私も言わなきゃいけないんだ・・・。

















○。。・☆。。○。。・☆。。・○。。・☆。。○。。・☆。。○





「ダイジ!」





帰り道、遠くにダイジが見えた。
私とダイジの間には
リョウとヒメノがいる。





「ねえ、4人で神社行かない?
久しぶりにさ」





「そうだね!
リョウとダイジも行こうよ!」





「おう!」





「そういえば、
タイムカプセル埋めなかったっけ?
あの神社に」





「そういえば!」





リョウは、ホントによく
覚えてるな・・・。





「ついでに掘ろうよ!
確か10歳の時に5年後だから・・・」





「今年だ!」





ヒメノが嬉しそうに言った。

















・*。・ 神社 ・。*・





「確か、この辺だったような・・・」





リョウが園芸用シャベルで
掘り出した。





カツンッ。





「あった!」





懐かしい缶を開けると
4つの小さなビン。





「これ、あたしの!」





「懐かしい、このボール!」





「手紙、入れてたよね?
読まない?」





私は手紙を思い出した。





======================
5年後の私へ



中3になってるよね。
今でも3人と一緒に居ますか?
ちゃんとダイジに告白した?



今の私は勇気がないから、
この手紙を見てるときにでも
ちゃんと言ってね。



       H30 松田みゆう
======================





「ダイジ、あのね・・・」





私は立ち上がった。
それに続き3人も立ち上がる。





「どうしたんだよ」





「私、ずっと前から
マリーゴールド
大切にしてるでしょ?」





「そういえば、大切にしてたな」





「マリーゴールドの花言葉、
知ってる?」





「花言葉?」





「マリーゴールドの花言葉は、
《変わらぬ愛》
マリーゴールド、
ダイジにあげたかったんだ」





「え?」





「私、この手紙書いた頃から
ずっとダイジが好きだった」





「5年もずっと?」





「もっと前からかな。
でも、ダイジが好きなの」





「ミユウ・・・」





ヒメノが絶望したような目で
私を見る。





「ヒメノ、ごめん」





「よかった。
ショックだけど、
ダイジの隣は私より
ミユウの方がいいよ!」





そういって私を押した。





私はダイジの腕につかまった。
もう少しで転びそうだった。





「うん。この方がいい」





少し涙ぐんだ目。
でもその目は笑っていた。





「リョウ!
あんたも言わないと。ね?」





「え、今?」





「今だって!」





「ヒメノがダイジを
好きだったのは知ってる。
でも、俺、ヒメノが好きだ!」





「私が・・・?」





「いつも笑ってて、
誰かの為に一生懸命なヒメノが、
いつの間にか好きになってた」





「ありがとう。私でいいなら、
私を彼女にしてください」





「ヒメノがいいんだ」





私達は幼馴染でも親友でも
いつメンでもなく、
カップルになりました。

















・*。・ 次の日 ・。*・





1輪のマリーゴールドを
ダイジにあげた。

















・*。・ 5年後 ・。*・





20歳になった私たちは
神社へ向かっている。





「よかった。まだ会った」





あの日、5年後の自分へ
手紙を書いて埋めた。





===============
5年後の私へ



あなたは今幸せ?
私は今幸せだよ。



     R5 松田ミユウ
===============





今も幸せだよ?





今でも3人がいる。
ダイジはずっと私の横にいる。







☆END☆
*ニコ学名作リバイバル*
この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。

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