冷たい彼の事情

CAST松田 美優松田 美優

作者:ユッキー

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2024.11.03

私、松田ミユウ。
中3です!





私には小6からの
好きな人がいます。





・・・――でも、
絶対叶わない恋
なんです。





私の好きな人は、
私の幼なじみの
安藤イルマです。





幼稚園で知り合って、
幼稚園から小6まで、
ずーっとクラスが
同じでした。





小6になって
自分の気持ちに
気づいて、





周りの友達からも
絶対両思いだよ! と
噂されるほどだったので、





私自身もちょっと
その気になってて・・・





それから中学に上がって、
同じクラスなのが
当たり前だったから、





初めてクラスが離れて、
あらためてイルマのことが
どれだけ好きか思い知らされた。





クラスが離れても
初めは話してたけど
どんどん話さなくなっちゃって・・・





それどころか、目が合うと
すぐ逸らしちゃうの!





つめたいし。





そうなっちゃった理由も
わかんないし。





・・・早くあきらめたほうが
いいって、分かってる。





わかってるけど。





好きだから。





・・・イルマのことが
どうしようもなく
好きだから・・・!





好きで好きで、
泣けてくるくらい。















**-・.・***・.・-**





そんなある日。





先生から雑用を
押しつけられた私は、





自分の胸のところまである
プリントの山を運んでいた。





そして階段に
さしかかったとき・・・――!





「えっ? きゃっ・・・!」





やばっ・・・!
足踏み外しちゃった・・・!





落ちる・・・!





ところが、
落ちると思ってた私の体は
引力に逆らって
元の位置に戻る。





代わりにプリントは
全部落ちた。





「え・・・?」





「お前は変わってないな。
危なっかしい」





「イルマ・・・!」





私を助けてくれたのは、
イルマだった!





イルマにつかまれた
左腕があつい。





「あ・・・あり
「うっわー派手に
やらかしてんなー」





お礼を言いかけたその時、
階段の下で散らばったプリントを
苦笑しながら
拾ってくれてる人がいる。





「あ・・・」





私がそれを見たと同時に
パッとあれだけ強く
つかんでいた腕を放して、
立ち去って行ってしまうイルマ。





・・・お礼
言いそびれちゃった。





「おーーい!
そこのー!
プリントー!」





「あ、はい!」





忘れてた!





あわてて下にかけおりて
拾い集めてくれたプリントを
受け取る。





「あれ?
松田だったんだ?」





「え? あ・・・
小澤くん?」





プリントを拾ってくれたのは、
イルマの親友の
小澤輝之介くんだった。





「じゃ、いまのはイルマか?」





「・・・え? うん・・・」





「アイツも馬鹿だよな?」





「え? どういう・・・」





「いや、だから・・・」





「・・・え?」















**-・.・***・.・-**





次の日の放課後。





小澤くんに頼んで
屋上にイルマを
呼んでもらった。





昨日の小澤くんの話が
ホントなら・・・!





キイッ・・・





とイルマが、
屋上の扉を開けて
入ってくる。





「・・・輝之介に聞いた。
なんか用?」





冷たい。





でも・・・!
負けるもんか!





「イルマ・・・!
あんたに一言言いたい・・・
いや二言言いたい」





「・・・なに?」





「1つ目っ!
イルマの・・・ばかぁっ!」





「・・・は!?」





「だからっ! ばか!
小澤くんに聞いた。
イ・・・イルマが、小学の時から
私のこと好きだったことも!
小澤くんに私のこと好きだから
協力してって言われて
わざと私に冷たくしたことも!
全部っ全部きいた!」





涙のばか!
なんで出てくるの!





昨日あの後、
中庭のベンチで
小澤くんに全部聞いた。





それで、
「ごめん」って
謝られた。





「2人を引き裂いた形に
したのは、俺だから」





って。





「輝之介のヤツ・・・」





「私がどれだけ傷ついたと
思ってんの!?」





「ちょっ・・・!
ちょっと待て。
なんでお前が傷つく?」





「っ・・・2つ目・・・!」





「・・・・・」





「私は、イルマが
好きっっ!」





「っはぁ?!」





「だからっ!
すっもごっひょっと!
なにふんのよ?!」





イルマが私の口を
手でふさぐ。





その顔は・・・





「イルマ・・・
真っ赤」





「・・・っるさい!」





「なんで・・・?」





「あーもう! ほらっ!」





「えっ? あっ!」





イルマが私のおでこに
キスをした。





「・・・!?!?」





「・・・かっこ悪かったんだよ!
いくら親友のためとはいえ
俺のほうが先だったのに、
あっさり譲っちまって。
だから、情けなくて
「私はずっと好きだよ」





「っ・・・!
俺だって好きだよ」





冷たい彼には
こんな事情がありました。





すれ違って
苦しい思いをしたけど
もう平気です。





だって、やっと
結ばれたから。







*end*

この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。また、掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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