ロボットになってしまった君

CAST松田美優

作者：たぴおかみるくてぃー

2022.10.10

私はミユウ。
中学１年生です！
彼氏がいます！

彼の名前はハアト。
最近会ってないんだよね・・・

「ミユウ、おはよ」

「あ、ヒメノちゃん！
おはよー」

この子はヒメノちゃん。
見た目ガーリー、
中身はサバサバ系という、
ギャップありありな女子。
私のお姉ちゃん的存在。

性格はギャル味が
入ってるかも？

「ねえヒメノちゃん、
ハアト見た？」

「・・・え？」

「ハアトだよ？
見てない？」

「・・・見てないよ」

そっかぁ。
ハアト、何かあったのかな？
ずっと休んでるんだけど・・・

・＊。・　ヒメノside　・。＊・

ミユウ、
ハアトくんが事故って
ロボットになってる、ってこと
まだ気づいてないんだよね・・・

あの日・・・

＊　＊　＊　＊

「ヒメノちゃん！
帰ろー！」

あたしはミユウと
一緒に帰ってた。

「・・・それでねー？
うちの猫がね？
・・・」

「ミユウ！　危ない！」

「え？」

ミユウはあのままだと
ひかれてた。

でも、ハアトくんが
走ってきて。

「ミユウ。
ミユウは生きて？」

ミユウを突き飛ばし、
代わりにハアトくんが
ひかれた。

「ハアト？　ハアト!?
死んじゃやだ！
死なないで？
お願いだから・・・」

ミユウがそう必死に
願っていたのを
今でも覚えてる。

でも、ミユウの願いは
未だに届かない。

ハアトくんはずっと
植物状態。

ミユウはショックで
記憶を失ってる。

見かねたハアトくんのご家族は、
ハアトくんの意識が宿った、
そっくりのロボットを作った。

＊　＊　＊　＊

ミユウはそのハアトロボを
本物だと思って
ずっと接してる。

・＊。・　ミユウside　・。＊・

ハアトは
まだ学校に来ない。

私は何かを
忘れているような
気がする。

でも、思い出そうと
すればするほど、
強い頭痛が私を襲う。

でもこのままじゃ、
だめな気がする。

「ヒメノちゃん」

「何？　ミユウ」

「私に隠してることがあったら
教えてほしいんだけど・・・」

「ミユウ・・・
それがミユウにとって
辛いことかもしれないけど
いいの？」

「大丈夫」

＊　＊　＊　＊

っそ、そんな・・・！

ヒメノちゃんは
私にすべてを話してくれた。

正直とてもつらかった。

そっか・・・

ハアトは

私を

かばって・・・

「っわあぁぁぁぁぁぁぁん！」

私は、泣いた。
ヒメノちゃんは
ずっと胸を貸してくれた。

＊　‐‐‐　＊　‐‐‐　＊

そして。
卒業式の日。

あれから２年。

ハアトはずっと
起きなかった。

「３年３組ミユウさん」

卒業証書を受け取ってる最中も
頭はハアトのことでいっぱい。

「３年３組ハアトくん」

ガラガラッ

え？
音につられて振り向くと。

そこには
ハアトがいた。

ハアトロボじゃない。
本物のハアト。

う、そ・・・

なんとハアトは
１ヶ月前に植物状態から復活し、
リハビリを頑張って
卒業式に来たらしい。

卒業式のあと。
ハアトは私のところに
駆けてきた。

「ハアト！
よかった・・・」

「ミユウ。
心配かけてごめんな？」

「生きててくれて
よかった・・・」

「ミユウ。
意識が戻ってからずっと、
ミユウのこと考えてた。
やっぱり俺、
ミユウが好きだわ」

離れてた間も。

私たちは相思相愛だった
みたいです/////

☆・。゜＊ＥＮＤ＊゜　。・☆

P.S.
ちなみにハアトロボは今、
ハアトのおばーちゃん家に
いるみたいです！

ハアトロボ、
ハアトがいない間
私の側にいてくれてありがとう！

ハアトも
ハアトロボも大好き！

＊ｅｎｄ＊