これからも ?? で・・・

CAST川原 美杏川原 美杏

作者:きむるな

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2024.06.01

私は、川原美杏。
高校1年生。





私には、中学の頃から
一緒の親友
──西優行がいる。





優行は、中学の頃から
男女両方から人気だった。





特に女子からは。
ファンクラブができるくらいに。





私は中2の頃まで
優行に好きという気持ちが
なかった。





だけど、
彼の優しいところにひかれて
最近は彼のことしか
頭にないくらい
好きになってしまった。













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





優行「美杏。おはよ」





美杏「優行!! おはよー!」





今日も挨拶から
一日が始まる。





前までは私から
声をかけることが
多かったけど





最近は、優行から
来てくれるようになった。





進歩、なのかな・・・





でも、確かに
進歩したかもしれない。





優行が自分から
女子に話しかけるなんて
滅多にないから・・・





それに友達にも





「優行くんが
自分から話しかけるの、
女子の中だと
美杏だけだよね。
うらやましい~」





なんて・・・
言われてるから、、





正直言って、自分でも
優行に特別に
扱われているのかな、
なんて何回も思った。





そしたら
両思いだなって。





だから、中3の卒業式の時に
告白したの。





でも、結果は・・・





「ごめん、美杏のこと
親友としか思ってないんだ。
ごめん」





・・・期待した私がばかだった。





両想いかもなんて
淡い期待だったんだ。





悲しかったけど





そうだよね、
優行と私は親友だって
言い聞かせて
自分を納得させた。













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





友達「美杏!
お誕生日おめでとー!!!!」





美杏「ありがとう!!」





今日は5月31日。
私の誕生日。





朝からクラスのみんなに
お祝いしてもらえて
うれしかった。





だけど・・・
なぜか優行だけ
お祝いしてくれなかった。





それどころか
挨拶してくれないし、
話しかけても
無視してばかりだった。





私のこと・・・
もう嫌なのかな・・・













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





放課後になった。





結局今日一日優行とは
一言も話さなかった。





こんなこと初めてだった・・・





自分でもわかるくらいに
落ち込んでる。





親友の麗南と話しながら
帰っていると





『ぴこん』





ケータイが鳴った。





メールの差出人を見ると・・・
優行だった。





『美杏。
今日18時あけておいてほしい。
誕プレ、渡しに行く。』





・・・今更どうでもいいのに
って思った。





だけど、優行と2人きりで
話すチャンスだから
あけておくって返信した。













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





インターホンが鳴った。
優行来たんだ・・・





美杏「いらっしゃい・・・
あれ? 優行?」





ドアを開けると、
そこには
優行の姿がなかった。





その代わりに、
足元に花束が置いてあった。





それとメッセージカードも
一緒に―・・・





『美杏。
お誕生日おめでとう。
遅くなってごめんね。
今年はお花をプレゼントするね。
お花好きだったよね。
こんなので悪いけどちゃんと
意味、あるから。』





お花で意味って言ったら
花言葉しかないよね・・・?





私は花言葉の意味を
調べるのが趣味だった。





多分それを知っているから
お花をプレゼントしてくれたんだろう。





私は、プレゼントしてくれた
お花の種類を見て
驚きとうれしさでいっぱいになった。





その花は
「コチョウラン」
だったから・・・





コチョウランの
花言葉は・・・





『純粋な愛』













*****************





1週間前、親友の美杏に
彼氏ができた。





聞いたときは
『越された、最悪』って思った。





だって私は美杏の・・・
ううんなんでもない。





私は、吉本麗南。





“一応”美杏の親友という
ポジションで過ごしている。





私と美杏は
中3の時に出会った。





転校したてで
馴染めてなかった私に
話しかけてくれたのが
美杏だった。





いつも優しくて
話していて楽しくて
友達思いの美杏にいつしか





“恋心”を
抱いていたのだ。





この気持ちはだれにも
言えてない。
もちろん美杏にも。





でも、美杏に彼氏ができたなら
この気持ちはあきらめるしかない。





もともとあきらめてたけど。





そう思っていたのに
私はいつまで経っても
あきらめきれない。





なんでだろう、
あきらめたいのに
あきらめられない。





だから
久野渚夏に相談した。





渚夏とは
入学してから今まで
席が隣同士だったから
仲良くなった。





けど、恋とは違う
“親友”って感じの人だ。





渚夏は、





「あきらめないなら
本人に伝えてみたらどう?」





って、提案してくれた。





渚夏はいい奴。





自分の中で出なかった案を
提案してくれた。





私は美杏に
本当のことを伝えた。





麗南「あのね、美杏。
私、実は美杏に恋心抱いてるの。
けど美杏には彼氏がいるから、
私のこと振ってほしい」





美杏「・・・!!
・・・麗南がそういう
感情を持っているなんて
思ってもなかった。
親友だから振るのには
抵抗がいるけど、
麗南が望むのなら」





美杏「麗南、私のこと
好きになってくれてありがとう。
でも私は麗南のこと
親友と思ってるから、ごめんね。
これからも親友でいてね」





私は美杏の前で
大泣きしてしまった。





今までの感情が
あふれ出てきたのだ。

















・------。・------・。





今思えば、一目惚れ
だったのかもしれない。





俺の名前は、久野渚夏。





そして、俺には
好きな人がいる。





同じクラスの
“吉本麗南”だ。





だけど、俺には
この感情をあきらめるしか
選択肢がないのだろう。





先日、ひょんなことから
麗南の好きな人を
知ってしまったのだから。





麗南の好きな人。
それはあいつの親友
“川原美杏”だった。





麗南が好きになるのが
同性だと知って
最初は驚いた。





それと同時に俺には
興味がないのだと
いわれている感覚だった。





今更、俺があいつに
告白したって
振られるだけだ。





だから俺は
あいつに告白しなかった。





いつまで経っても
あいつには俺の感情が
伝わらないのだと思うと
すごく悲しくなった。





だけどこれでいいのだ。





俺が決めたことなのだから。













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





美杏「優行、これからは
彼氏としてよろしくね。
麗南、これからも親友でいてね」





麗南「美杏、これからも
親友としてよろしくね」





渚夏『麗南、
俺はお前のことが好きだ。
だけど、この気持ちは
俺の中でだけ留めておく。
幸せになれよ』







*end*

Like

この物語に投票する

川原 美杏が主人公の物語が主人公の物語

NEWS!NEWS!

nicola TVnicola TV

おススメ!おススメ!

物語募集

「ニコラ学園恋物語」では、ニコ読の
みんなが書いたニコモを主人公にした
オリジナルラブストーリーを大募集中!

応募する

主人公別 BACK NUMBER主人公別 BACK NUMBER

  • nicola TV
  • 新二コラ恋物語 恋愛小説を大募集!