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ニセの私卒業式

CAST白尾 留菜白尾 留菜

作者:@@~

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2025.09.20

初めましてぇっ!
ニコラ学園の中学3年生の
白尾ルナです~っ。





あたしぃ、実は
好きな人がいるんですっ!





「あっ、北島くうん、
おはよお!」





あたしは大好きな人、
北島ミサキにあいさつした。





彼は「ああ、うん、おはよう・・・」
と、戸惑ったように返してくる。





幼なじみの
小澤テルノスケが
こっちを見ている。





彼だけが、私の秘密を知る人。





私は彼に向かって
親指を立てた。





脈アリだねっ!













*...・・・*...・・・*





しばらくたったある日。





「ねーねー、北島くん、
誰かとつきあったらしいね」





「あ! 知ってるそれ。
あれでしょ?
A組の山本さん」





「イチカちゃん?
へー、意外」





山本イチカ。





彼女は、みんなの人気者だ。





媚びないやさしさや明るさで
みんなをハッピーにしていくような人。





私は、その場を逃げだした。





「あ、あたし、
負けちゃったよぉ・・・
がんばったのに」





帰り道、私はテルノスケに
愚痴を言っていた。





テルノスケは、どこか冷たい目で
私を見る。





「ルナはさ、そんな自分で
ほんとにいいと思ってんの?」





思いがけない言葉に
私は思わず
「え?」と聞き返す。





「昔は飾らない、
元気な人気者だったのに。
北島に気に入られようと
弱弱しい女演じて?
しかも、結局そのせいで
山本さんに負けた」





テルノスケは
私を慰めることもせず、
私をなじってくる。





「俺、昔、お前のこと
好きだったのに。
今のお前は好きになれない」





テルノスケは
私の肩をつかんで
こちらを真剣な瞳で見てきた。





「ニセのルナは、見たくない」





その瞬間、思ったんだ。





これは、ニセの私なんだって。





そう思ったら
もうぶりっ子みたいな言葉は
出てこなかったし、





前みたいに、気に入られなきゃって
思えなくなった。







「テルノスケ、あのときニセの私を
卒業させてくれてありがとう」





ニセの私卒業式は、
私とテルノスケがつきあった日でもある。





*end*

※掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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