運命の人

CAST松田 美優松田 美優

作者:希代実

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2024.11.26

ニコラ学園で1番大きな木、
「ニコラ桜」。





ニコラ学園には
誰もが憧れるジンクスがある。





このニコラ桜に
一緒にのぼった男女は
永遠に一緒にいられるという。





女の子は誰もが飛びつく、
このジンクス。





ニコラ桜は
願いを叶えてもくれるんだ。















・*。・ 学園 ・。*・





ミユウ「相変わらず、元気そうだね。
タイヨウ」





タイヨウ「ミユウも久し振りだな」





私、松田ミユウ、
中学3年生。





今は昔、
遠くに引っ越してしまった、
幼なじみのタイヨウとの感動の再会。





ずっとずっと好きだった、
私の初恋の人。





ミユウ「あのね、タイヨウ。
大事な話があるの」





タイヨウ「うん。なに?」





ミユウ「私ね、小さい頃から、
ずっとタイヨウのこと好きだった」





タイヨウ「えっ」





ミユウ「よかったら
付き合って下さい!」





・・・





なに、この沈黙。





ミユウ「タイヨウ・・・?」





タイヨウ「悪い、ミユウ。
俺、ミユウとは付き合えない」





ミユウ「え・・・」





タイヨウ「俺、引っ越す前から
ずっと好きなやつがいてさ。
こっち戻って来たら
告白しようと思ってた。
そしたら、逆告白されてさ。
さっきOKしてきたばっかで」





ミユウ「そ・・・うなんだ」





タイヨウ「ミユウの気持ちはうれしい。
でもゴメンな」





ミユウ「ううん。
気持ち伝えたかっただけだから!
じゃあね」





あふれる涙が止まらない。





心のどこかで、
きっと両想いになれるって思ってた。





彼女が出来たなんて、
知らなかった。





ミユウ「うっ、、うわーん」





キーンコーンカーンコーン





チャイムが鳴ったけど、
私は体育館裏の校庭に隠れて、
ひたすら泣いた。





?「あのー、
見ちゃってるんだけど」





ミユウ「八神リョウスケ君だっけ」





リョウスケ「ゴメン、俺もサボリ」





ミユウ「どうしたの?」





リョウスケ「実は、ちょうど今、
失恋したんだ」





ミユウ「・・・偶然。私もだよ。
幼なじみだったんだ。
でも、あいつに好きな人がいるなんて
知らなくてさ」





リョウスケ「俺は、星乃アンナって
やつなんだけど、
会った時からの一目惚れで
ずっと好きでさ」





なんか、
同じ立場の人相手だと、
なんでも話せるな。





ミユウ「失恋ってツライよね」





また涙が出て来た。





でもさっきよりは
気持ちの整理が出来た。





八神君と
話せたからかな。





ミユウ「話、ちょっとだけど
聞いてくれてありがとう」





リョウスケ「俺も。
まぁ同じクラスなんだし、
励まし合っていこうぜ」





ミユウ「うん」















*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*





その日からだった。





校庭に行くと
必ず八神君がいた。





毎日のように
会っては話して。





失恋の話は
もうどっかに行っちゃって、
別の話をどんどんするようになった。





廊下にタイヨウがいて、
通りづらい時、
タイヨウに見られないように
私を隠してくれた。





いつからか、
八神君の優しさに気づいた。















・*。・ 屋上 ・。*・





ミユウ「見てみて、八神君!
目の前にニコラ桜がある!!
やっぱり大きいよね~」





リョウスケ「これって、
ジンクスがあるやつだよね」





ミユウ「そうそう!
女の子の憧れなんだよ~」





リョウスケ「・・・・・」





本当は、タイヨウと
ニコラ桜にのぼりたかった。





もう叶わないけど。





その時。





タイヨウ「あー、昼食った食った!」





ビクッ





ウソ、タイヨウ!?





リョウスケ「こっち!」





手をひかれて、
階段のかげに隠れた。





息をひそめる。





?「ねぇ、タイヨウ。
だーいすき!」





タイヨウ「俺もだよ、シャノン」





シャノン!?





シャノンは私の大親友。





いつもタイヨウへの想いを語って、
応援してくれてて。





大好きで、
1番信じていた
親友だったのに・・・





タイヨウ「シャノン」





シャノン「タイヨウ」





見てられなかった。





2人が抱き合ってる姿なんて。





涙ももう出ない。





シャノン「戻ろうか!」





タイヨウ「あぁ、恋人つなぎしよ」





幸せそうなシャノンの表情。





照れてるタイヨウ。





ガチャン





リョウスケ「ミユウ」





ミユウ「大丈夫!
大丈夫だから・・・」





リョウスケ「大丈夫なわけないだろ!?」





私はいつの間にか、
リョウスケの腕の中にいた。





リョウスケ「あんなの見て、
どんだけお前の心が傷ついたか。
俺は分かるんだよ!」





ミユウ「リョウスケ・・・」





リョウスケ「俺なら守れる」





ミユウ「え?」





リョウスケ「俺がミユウを守る。
俺がミユウの1番そばにいる。
俺が絶対にミユウを幸せにする。
だからさ、付き合って」





ミユウ「リョウスケ///
ありがとう。
私もいつの間にか
好きになってたみたい、
リョウスケのこと」





リョウスケ「まじで」





ミユウ「リョウスケの優しさ、
私がどんなに泣いても
ずっとそばにいてくれた。
私も好きだよ」





実らなかった恋は
私を変えるチャンス
だったのかもしれない。





私が1番好きで、大切で、
幸せになれる人を見つけるための
試練だったのかもしれないね。





ミユウ・リョウスケ「一緒にニコラ桜、
のぼろう」





考えてることも一緒(笑)





リョウスケ「のぼれる? 手、貸すよ」





ミユウ「ありがとう」





座ったその時、
風が涼しく吹き、
私達のまわりをかこんだ。





ミユウ「大好きだよ、リョウスケ」





そして、ありがとう、
ニコラ桜も。







*end*

この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。また、掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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