チョコレートが無くたって

CAST吉本 麗南吉本 麗南

作者:あめのしずく

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2021.11.21

今日こそ
伝えられるかな?





恋する女の子が
勇気を出す日。





バレンタイン、
勇気をください。













○ * ○ * ○ *





私は吉本レイナ。





中学1年生で、
バスケ部所属。





そんな私は、
最近部活が
すごく楽しみ!





だって、
大好きな先輩が
見れるから。





その先輩は、
2年生の
八田ハアト先輩。





私が先輩に
恋をした理由は・・・













○ * ○ * ○ *





・半年前・





レイナ「はあっ、はあ」





半年前、
まだ入部して短い私は





体力があまり無かった。





それに、周りは
バスケの経験者ばっかりで





どんどん焦ってたな・・・





だから、毎日部活後も
残って自主練してた。





そんなある日、
先輩がやってきて





ハアト「シュートの時は
もうちょっと
肘閉じた方が入るよ」





レイナ「えっ、八田先輩?
お疲れ様です!
でも、なんで
こんな時間まで?」





ハアト「着替えて
帰ろうとしたら、
偶然吉本が練習してるの
見えたから気になって」





レイナ(気になる・・・?
それって、
どういう意味ですか?)





多分何の意図のない
言葉にドキッとした。





ハアト「1本やってみて」





レイナ「はいっ」





腰を落として、
真っ直ぐに跳ぶ。





スパッ





レイナ「入った・・・!
先輩、
ありがとうございます!」





ハアト「よかったじゃん!
この調子で頑張れよ。
まだまだ先があるから」





クシャッ





頭を撫でられた。





レイナ(っ!? 何、これ)





すっごいドキドキ
するんですけど・・・!!





この日から、
先輩に恋をしたと思う。













○ * ○ * ○ *





季節は流れて、現在は
2月になったばかり。





レイナ(今日も部活だ~!)





とその時、私は
こんなことを聞いた。





ココハ「私さ、バレンタインに
ハアトに告白しようと思うんだ」





セナ「えっ、まじ!?
頑張れ~!」





阿部ココハ先輩と
組橋セナ先輩は、
2年生。





たしかココハ先輩は、
八田先輩の
幼馴染だったはずだ。





レイナ(えっ・・・
ココハ先輩、
八田先輩が好きなんだ)





思わず更衣室は
後にしようと思ったけれど、
タイミング悪く
2人は出てきた。





ココハ「あっ、レイナちゃん!
今日も頑張ろーね!」





レイナ「あっ、はい・・・」





セナ「私たちは先に
体育館行ってるねー」





先輩たちは
私を通り過ぎて行った。





レイナ(ココハ先輩は
優しくて相談も
乗ってもらったことがあるし、
すごくいい先輩なんだよね・・・
でも、八田先輩に
彼女ができたらやだな・・・)





ココハ先輩が
告白するのは
バレンタイン。





恋する女の子が
告白するには
ぴったりの日。





こうなったら、





レイナ(私も、八田先輩に
告白する!)













○ * ○ * ○ *





・次の日の部活で・





顧問「えー、今度新潮中と
練習試合をすることになった。
今回は男バスが午前、
女子バスが午後からだから、
覚えとけよー。
日付は2月14日だ」





・・えっ、2月14日?





バレンタインの日じゃ
ないですか!





ルミ「バレンタインの日じゃ
ないですか!
恋する乙女が
困りますよ~先生!」





ルミ(レイナちゃん、
そうだよねっ?)





同い年のエース・
榎本ルミちゃんからの
ウインク。





まさか、八田先輩が
好きなこと
気づかれてる!?





ルミちゃん、
恐るべし・・・





でも、
応援してくれてるのかな?





顧問「そうだけどなぁ、
俺はお前らには
バスケにしっかり
打ち込んでほしいんだ。
これは新潮中の顧問との
協議結果だ」





ココハ先輩も、
ちょっぴり
落ち込んでるみたい。





そんな可愛い先輩なら、
八田先輩も
断らないだろうな・・・





レイナ(でも、弱気にならないっ!
せめて言うだけならいいよね)





後でルミちゃんに
相談しようかな?













○ * ○ * ○ * ○ *





部活後、私は
ルミちゃんに相談した。





レイナ「あの、ルミちゃん。
バ、バレンタインの
ことについて
相談したいんだけどっ」





ルミ「やっぱり
八田先輩のことだよね!
いいな~、
恋してる子って可愛いもん!」





レイナ「いや、そんな・・・
それでなんだけど・・・
バレンタインまでに
何をしたらいいと思う?」





ルミ「やっぱり女子力
上げるとかじゃない?
正直に言うと・・・
今のレイナちゃんは
女子力が無さすぎる!」





レイナ「えっ!?」





正直に言われると
へこむなぁ・・・





ルミ「まずは汗をかいたら
きちんと拭くこと。
じゃないと汗臭くなるよ!
それに、傷ができてる子って
清潔感が下がると思うから
傷はなるべく薬を塗って
早く治せるようにすると
いいと思う。
もちろんお菓子作りも
練習しておきなよ?」





レイナ「は、はい。
すごい詳しいね」





ルミ「こう見えて、
5人に告白された経験
あるからね!」





レイナ「すごい・・・!」





とりあえず、告白までに
先輩に少しでも
気になってもらえるように
頑張るぞ!













○ * ○ * ○ *





・バレンタイン当日・





あの日から私は、
とにかく頑張った。





ルミのアドバイスに従って、





傷には薬を塗るようにして、
汗も早めに拭くようにした。





ちなみに、ルミとは
あれからすごく
仲良くなったんだよ!





今から先輩に、
試合後に話があるって
伝えに行く。





レイナ「あのっ、八田先輩!
その・・・し、試合後に
体育館裏に
来てもらえませんかっ!?」





ハアト(ドキッ・・・
え・・・ココハにも
同じこと言われたよな。
いいのかな)





先輩は少し
考えるようにして、





ハアト「分かった」





って、答えてくれた。





レイナ「ありがとうございます!
えっと、じゃあ、
先輩も試合
頑張ってください!」





ハアト「うん、
吉本も頑張れよ!」





男バスの試合が始まった。





レイナ(わっ、先輩
スリーポイント決めた!
すごい、どんどん
得点取っていく・・・!)





ココハ(さすがハアトだな・・・
私も頑張らなきゃ!)





そして、試合は
50対42で、
私たちの男バスの方が勝利!





次は女子バスの番。





実は私、今回の試合では
1年生だけど
スタメンに選ばれたの。





絶対勝って、
八田先輩に告白する・・・!





キュッキュッ





試合が始まった。





ココハ先輩の
素早いドリブルの後に、
セナ先輩へパス。





その長身を活かした
ジャンプで、
シュートを決めた!





かっこいいなぁ。





あっ、私にパスが
回ってきた。





そして今度は、
レッグスルーで
目をくらませた後、
相手を抜いて
ジャンプシュート!





きまった!





ハアト(吉本・・・
いつの間にか
上手くなってるじゃん)





試合は、相手チームに
2点差でギリギリ勝った。





レイナ(勝った・・・!)





ハアト「吉本、
なんかすごい
上手くなってたな!」





レイナ「えっ、
本当ですか・・・!?
ありがとうございます!
・・・先輩のおかげです」





ハアト「えっ」





ココハ(私は褒めてくれないんだ・・・
頑張ったんだけどな。
こうなったら今
告白しちゃえ!)





ココハ「ハアト!
例の場所に来て」





ハアト「あっ、うん」





レイナ(!
まさか・・・
今告白するのかな)





ココハ先輩は、
カバンの中から
ものすごく美味しそうな
チョコを取り出して、
体育館を出て行った。





レイナ(あ・・・あっ!
私、チョコ作り忘れてる・・・!?
嘘でしょ!!)





なんと、
肝心なチョコを
作り忘れてしまった。





チョコもないのに・・・
バカみたい。





告白しようだなんて、
思うんじゃなかったのかな・・・





試合には勝てても、
バレンタインの勝者は





私じゃないのかも・・・













○ * ○ * ○ *





・一方でココハは・





ココハ「私・・・
ずっとハアトが好きだった!
優しいとこも、
バスケ頑張ってる姿も
全部好きなの・・・
だから、私と
付き合ってください・・・!
これ、チョコなんだけど
受け取ってほしい」





怖くて手が震える。





時間がとても
長く感じた。





そして、
ハアトの返事は・・・





ハアト「・・・ココハ、ごめん。
俺、気になる人ができたんだ。
ココハがいい奴だってことは
きっと誰よりも分かってる。
でも・・・好きな人とは
違う存在なんだ」





ココハ「・・・分かってるよ、
バーカ!
行って、レイナちゃんでしょ?
ちゃんとレイナちゃんのこと、
幸せにしてあげてよね!」





ハアト「バレてたか。
告白してくれて、ありがと。
でもごめん」





ココハ「うん・・・
聞いてくれてありがとう」





ハアトは体育館に
戻って行った。





その途端に、
涙がこみ上げてきて、
やがて私の頬を伝った。





何となく
分ってたはずなのに。





でもハアト、
幸せになってね・・・













○ * ○ * ○ *





・レイナは・





レイナ(どうしよう、
チョコ作り忘れなんて・・・
これじゃ
告白なんてできない)





そのとき、





ハアト「吉本!
ちょっとこっち来て」





レイナ「え・・・
あ、はいっ」





八田先輩の後を
ついて行く。





そして、先輩が
口を開いた。





ハアト「その・・・話って?」





レイナ「!
えっと、それは・・・」





やっぱりチョコが
ないなんて、
バレンタインじゃないよね・・・





でも・・・伝えたい。





レイナ「私、先輩のことが
大好きなんです!
半年前、私がシュートを
打てるようになれたのは
先輩のおかげです。
バレンタインなのに
チョコ作り忘れちゃって
本当にバカだと思うんですけど、
こんな私でよければ・・・
付き合ってください!!」





八田先輩が、
目を見開いた。





多分、勢いに
圧倒されてるんだろうな・・・





レイナ(振られる、よね。
ココハ先輩とは
上手くいっただろうし)





やがて、先輩が
返事をしてくれた。





ハアト「俺でよければ」





レイナ「え・・・?」





ハアト「俺も、
吉本のことが気になってた。
毎日残って自主練してて、
努力家だなって思ってた。
吉本、俺と
付き合ってください!」





レイナ「振られると
思ってました・・・」





ハアト「えーなんで」





レイナ「バレンタインなのに
チョコもないですし、
ココハ先輩と
付き合うんだと思ってました」





ハアト「チョコが無くたって、
俺にとったら
これがもうプレゼントだよ。
これからよろしくな!」





レイナ「こちらこそ!」













○ * ○ * ○ *





あれから3年後。





私とハアト先輩は
メキメキとバスケの腕を上げて、
なんとスポーツ推薦で
日本一の体育系高校・
ニコラ学園に入学したの。





八田先輩とは今でも
付き合っています!





明日はまた
バレンタイン。





次こそチョコを
用意するんだ。





でも、
チョコなんか
無くたって、





私たちはお互い
大好きだと思う。











*end*

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