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いつまでも約束

CAST橘 侑里橘 侑里

作者:wwww

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2025.11.01

わたしの名前は、ゆうり。





わたしには、大事な
幼なじみがいる。





りりかと、りひと。





ふたりのことが、
わたしは大好き。





いや、正しく言うなら、
「大好きだった」かな・・・・





りひととは、ずっと話せてない。





前に一度、小さなケンカをしてから、
話しかけられなくなってしまった。





クラスも違うから、急に話しかけるのは
不自然だよね・・・・





りひとと自然に話せているりりかが
わたしにはうらやましいし、恨めしい。





りりか「りひともゆうりから
話しかけられるの、待ってると思うよ?」





わたし「・・・・わたしが
殻に閉じこもりがちなの、
りひとは知ってるでしょ。
もう嫌いなんだよ・・・・」





自分で言って、しょぼんとした。





りりか「もうわたしは知らないよ。
勝手にやって」





わたし「ひ、ひどい・・・・」





りりかに丸投げされては
仕方ない。





わたしは、りひとと話すのを
あきらめることにした。





とはいえ、決めたと言っても
小さな時からずっと
いっしょなのだ。





ずっと話していなくても、
やっぱり寂しいと感じる自分がいる。













・。・:・°・。・:・°・。・
:・°・。・:





うえーん、うえーん。





幼稚園の頃のわたし。





転んで、ひざを擦りむいて
泣いていた。





ゆうり「痛いよ・・・・
助けてえ、りひと」





りひと「おまえ、弱っちいよ!
そんなのじゃ生きてけないよ!」





りりか「りひと、それはひどいよ~。
はい、立って立って」





弱虫だったわたしは、
いつもふたりに助けられてた。





りひと「おんぶしてあげる」





ゆうり「・・・・いいの?」





耳元でそっと
ささやいてくれた、りひと。





りひと「おまえは弱っちいから、
これから先もずっと
僕が守っててあげる」





幼いわたしは、幼いながらも
その言葉にキュンとしたのだった。





うそだったのかな、と思う。





『これから先も
ずっと僕が守っててあげる』





わたしは、ため息をついた。





正直、バカみたいだ。
幼いころの約束を本気にして。





でも、約束は約束じゃない?





ひとりぼっちで河原を歩く。





りりか、ひどいよぉ・・・・
深いため息をついた。





もう、りひとのことなんか
忘れたいのに。





急に視界がぐわんと揺れた。





空が目の前にある。





「・・・・え?」





ぐるんと回転してる。





「い、いったああ・・・・」





どうやら、ぼうっと
考え事をしていたため、
転倒したようだった。





膝小僧は、血まみれだ。
頭も打ったようだ。





視界がまだ
ぐわんぐわんしてる。





「ううう・・・・」





とても歩ける状況じゃなかった。





「りひとぉ・・・・」





思わず呼んだ。





来るわけないのに。





なぜか涙が出た。





「おまえ、弱っちいのな。
全然変わってねーじゃん」





懐かしい声がした。





その人物は、わたしを立たせると
わたしのリュックを前に背負って
わたしをひょいっと抱き上げた。





「う、えええ?」





お、おんぶされてる。
大好きなりひとに。





りひと「しっかりつかまってろよ」





わたし「重くない? 嫌じゃない?」





りひと「重いよ。
・・・・約束だから」





約束、覚えてくれてたんだ。





この人は、これから先もずっと
わたしを守ってくれるんだろうか。





ううう。





りひと「だけど、嫌じゃないよ」





やさしい光が、わたしたちを
照らしてた。







*end*

※掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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