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守られるんじゃなくて

CAST橘 侑里橘 侑里

作者:ゆうりらぶ

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2025.09.17

私、橘ユウリ。
ニコラ学園の中学2年生!





「ダイジ、何やってるの。
危ないじゃん」





私の横を歩くのは、
幼なじみのダイジ。





私は、彼のことがだーいすき。





彼はすごくやさしくて、
でも、とーっても頼りないの。





だから、私がいつも彼の隣にいて、
彼を守るんだ。





高校もがんばって勉強して
同じ高校に行く。





ダイジは、か弱くて
運動神経もダメダメ。





頭の良さとやさしさだけが
取り柄なの。





だから、私がダイジを
守らなきゃ。





そう、思っていたのに。





私はダイジと
階段を下りながら話していた。





「あの先生の授業、
わかりやすいよね。
私でも楽しく解けちゃった」





「そう? よかったね」





そのとき、私は階段を
踏み外して
転倒してしまいそうになった。





落ちる・・・・!





そう思った瞬間、
細いのに、どこか力強い胸に
抱かれていた。





「・・・・え?」





「だいじょうぶ?」





私を支えてくれたのは
ダイジだった。





私を抱きしめたまま
彼はやさしい声でたずねる。





「う、うん・・・・
それより・・・・」





私が言いにくそうに言うと、
彼は少し赤くなって私を離した。





ダイジが力強く見えたのは
気のせいだ、たぶん。















* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





「橘さんってさ、いつも松瀬くんと
一緒にいるよね。好きなの?」





そんな質問を投げてきたのは
クラスメイトの
裏ボス的存在・白尾ルナだ。





彼女はおっとりした話し方や
見た目に反し、
かなり意地悪なキャラである。





「・・・・?
弟的っていうか」





「へー、そーなんだ」





ルナはにっこりと笑い、
返事をした。





その横で彼女の取り巻き、
相沢イブキが
様子を伺うように見ている。





「迷惑じゃないのかな~、
なんてね。
松瀬くん、嫌がってない?」





ストレートに聞いてくるのは
イブキだ。





「・・・・そんなこと」





ないよ、って
続けようとしたけど
言葉が出てこない。





ダイジに私は必要ない?





彼は、私を迷惑がってる?





今まで考えたこともなかった。





ルナが顔を寄せてくる。





そしてにやっと笑った。





「この間、言ってたよ、
ダイジくん。
『ユウリ、いっつも
つきまとってきて邪魔だな~』」





「そんなこと、
言った覚えがないなあ」





のんびりした声とともに
教室に入ってきたのは
ほかでもないダイジだ。





「ごめんね、白尾さん。
でも、ほんとに言ってないよ。
ユウリ、迎えに来たよ。
いっしょに帰ろう」





助けてくれた・・・・?





ダイジが、私を?





私たちは
肩を並べて歩く。





そのとき、自転車が
通りかかった。





ダイジはそっと
私を抱きしめるように
自分の方に寄せる。





どきっとした。





「・・・・ダイジってさ、
私のこと、どう思ってる?」





口に出した後、
後悔した。





「好きだよ」





「へにゃっ!?」





ストレートな言葉に
私は思わず変な声を上げる。





「ユウリは僕のこと、
守る存在と思ってるかもしれない。
でも僕はユウリを守りたい。
好きだよ、ユウリ」





その瞬間、私は知った。





私は、ダイジが好きだったんだ。
恋愛的に。







「ダイジ、私も・・・・」







*end*

※掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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