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魔法使いの君

CAST橘 侑里橘 侑里

作者:ゆうりらぶ

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2025.10.15

「俺、魔法使いなんだ」





そんなどう考えても
うそとしか言いようのない
冗談を言いだしたのは、
クラスメイトの今井くんだった。





私は彼と小学校からずっと一緒で、
意味の分からないことを
言い出す彼の性格は、よく把握していた。





「はいはーい、わかったよ」





適当に返すと
彼は頬をふくらませた。





「信じてってば、橘さん」





私は、橘ユウリ。
超普通の中学生。





「じゃーあ、俺に願いを
叶えてもらいたければ
これを解いてねっ」





面倒くさくなって、
「信じてるってば」と言った結果。





彼はノリノリで、私をこのゲーム? に
参加させるつもりのようだった。





「はーい」





ため息とともに返事をして、
どこかへとかけていく彼の背中を見送る。





やれやれ。





ちなみにこのクイズは
一瞬で解けた。





ふっふっふ、みくびるな私を。





ちょっと得意になって、私は
「図書室のF3」と答えが出たとおりに
進んだ。





『図書室のF3』の次は
『図書室のカウンター』、





そのまた次は『2階の階段』、





そのまたまた次は
『2年B組教室』・・・





「疲れたあー。
もう終わりじゃだめ?」





「もう終わりだよ」





顔をあげると、
にこにこしている今井くんがいる。





「橘さん、君は何を望むの?」





私は素直に答える。





「じゃあ、今井くん。
質問に答えて」





私は、今井くんの驚いたような顔を
見つめる。





「私のこと、好き?」







今井くんはうなずいた。





「好き」







*end*

※掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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