nicola

キーワード検索

恋に奥手

CAST橘 侑里橘 侑里

作者:ゆうりちゃんLover!

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2025.10.08

「まただ・・・」





私、ニコラ学園中学2年生のユウリは
ため息をついた。





「どーしたんだっ、ユウリ?」





スキップで私の隣にやってきたのは
親友のリリカ。





明るくてやさしい超いい奴だ。





「あのねえ、また・・・」





「ああ、失恋したんだね」





リリカは何ともなさそうに言った。





こら、軽く言うな。





「なんでわかったのお・・・」





「だって、ユウリ
毎週のように失恋してるもん」





私は、優柔不断&恋愛には奥手。





なせいで、毎回ライバルに
先を越されるという
失敗をしているのであった。







次の週。





「リリカ!
私、小澤くんが
好きかもしれない・・・!」





「またか・・・」





リリカは、苦笑した。





私は小澤くんが
私の日直の仕事を手伝ってくれたことで
惚れたのだった。





「やれやれ、応援するよ。
でもだいじょうぶ?
小澤くん、2組のミクちゃんが
好きってうわさだけど・・・」





「うそぉ・・・」





2組のミク。





人気者で明るい彼女は
かなりの強敵だ。





「ちなみにミクちゃんは
小澤くんと小学校のクラスが
4年間同じだったらしい」





「もう無理かも・・・」





すでにあきらめモードの私を
リリカは叱る。





「弱気だからダメなんだよ!
がんばユウリ!」





「ねーね、聞いた?
3組の小澤くんに、ミクちゃんが
告ったらしい。それで・・・」





「きゃあ~。小澤くん、
明らかに前から好きっぽかったもんね」





「朝も2人で登校してたよ」





そんな女子の会話を
小耳にはさんだ私は
リリカのもとへ向かった。





「リリカぁ・・・」





「もう知ってるよ。また手遅れか」





淡々というリリカに、少し腹が立つ。





「もう無理かも・・・
恋愛できないかも・・・」





しょげた私を、リリカは慰める。





「次の恋を見つけるぞー。おおー」





そこへ。





「あのさ、その・・・」





クラスメイトの
松瀬ダイジの声が聞こえ、
私は振り返った。





「何? どうしたの?」





「その、ちょっと来てください!」





なんだろうか。





不思議に思いながらついていくと。





「ユウリさん、
失恋しちゃったんですか・・・?
何か手伝えることがあれば・・・」





私は、苦笑いする。





「もう終わった恋だよ~。
ありがと、
気もちだけ受け取っとくね」





「それなら!」





驚いてダイジを見つめると、
彼は顔を赤らめて言った。





「僕、控えめで恋には奥手だけど、
立ち直りが早くて
メンタルが強いユウリさんに
憧れをもったんです。
僕じゃ、だめですか?」





恋に奥手。





そんな私を認めてくれ、
好きになってくれる人がいた。





この日、私は恋に奥手な自分、
そして松瀬ダイジを
好きになることができた。







*end*

※掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

Like

この物語に投票する

橘 侑里が主人公の物語が主人公の物語

NEWS!NEWS!

nicola TVnicola TV

物語募集

「ニコラ学園恋物語」では、ニコ読の
みんなが書いたニコモを主人公にした
オリジナルラブストーリーを大募集中!

応募する

主人公別 BACK NUMBER主人公別 BACK NUMBER

  • nicola TV
  • 新二コラ恋物語 恋愛小説を大募集!