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どこにも行かないで

CAST橘 侑里橘 侑里

作者:花音

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2026.01.22

3月24日、卒業式後。





「ユウリ・・・」





「ん? 何?」





卒業式の後、
皆と校庭で話していたら、





つきあい初めて2年半の彼、
リョウスケに呼ばれた。





「どうしたの?
そんなに暗い顔してw
もしかして、卒業して
悲しくなっちゃった?w」





私はいつも通り笑顔で
リョウスケに話しかけた。





「あのさ・・・」





「?」





リョウスケは、
めずらしく暗い。





「どうかした・・・」





「別れよう」





・・・





その瞬間、目の前が
真っ暗になった気がした。





「え? なんで?」





「ごめん。
じゃあ、高校でもがんばれよ」





そう言ってリョウスケは
私の横を通りすぎて、
学校を出ていった。





全てが終わった。





私は訳がわからなくなって、
ただその場に立ちつくしていた。





今思えば、最近おかしかった。





高校もどこに入学するのか
教えてくれなかった。





勉強出来るから、
入試は絶対受かってるはずだ。





それに、卒業後に
どっか行こうよって言っても、





「その日は用事があるから・・・」





と言って、全部断られていた。





何よりおかしかったのは、





今日から1週間後が
私の誕生日なのだか、





そのプレゼントを
すでに渡されていたのだ。





前々からおかしいとは
思っていた。





でもリョウスケを信じて
疑わなかったのに・・・





裏切られたようで、
私は思わず泣いていた。





「も~、ユウリ、
今さら泣いてるーw」





友達が、私が卒業して
泣いてるんだと勘違いして
笑ってきた。





「えへへ、なんか、
悲しくなっちゃって・・・」





涙はどんどん
こぼれ落ちてきた。





《さっきリョウスケを
駅まで見送りに行った》





今は元カレになった
リョウスケと仲の良い男子が、
LINEでそう言った。





私の中では、リョウスケはもう
隅っこの方にやられていた。





そうしなきゃ
思い出してしまうから。





だから、リョウスケのことを
無理やり嫌いになった。





あんな風にこそこそ怪しくて、
ふって・・・





でも、何だか
引っかかりを覚えたから、
既読無視はしなかった。





まぁ、当たり前か。





《見送り?》





《そ、本当は空港まで
行きたかったんだけどなー》





・・・は?
ど、どういうこと?





空港って・・・





《リョウスケ、
どこ行ったの?》





《は? お前何言ってんだよ。
パリだろ》





《旅行?》





《おいおい、とぼけんなよw
留学だよ》





え・・・うそ・・・





そんな・・・!
留学・・・?





《ていうか、お前、
知らなかったの?》





知らないも何も・・・





《あいつ一時帰国も
しないつもりだってさ》





どうしよう・・・





全部これだったんだ。





リョウスケはずっと前から
留学することが決まってたんだ。





でもそれを私に言ったら
悲しむと思って、





わざと言わなかったんだ・・・





だから高校のことも
言わなかったし、





卒業後の予定も
たてなかったんだ・・・





私の誕生日は、
あと3日後。





だから間に合わないから
先にプレゼントを・・・





全部私のため、
私を思ってやってくれたんだ・・・





私を留学後も
悲しませないために、





きっぱりさよならするために、
別れたんだ・・・





どうして、リョウスケの
してくれたやさしさを
ひとつも気づけなかったんだろう。





気づきもしないで、
忘れようとしてたなんて。





《いつ見送ったの?》





《30分前くらいかな》





30分・・・





急がないと間に合わない!





私はお財布とスマホだけ持って、
コートも着ないで家を出た。















*。。・。。*。。・。。・*。。・。。*。。・。。*。。・*。。・





全力で走った。





ダメだ・・・
間に合わないよ・・・





お願いだから待って・・・!





私はスマホから
リョウスケに電話をかけた。





でも出ない。
きっと電車の中だ。





走って電車と差を
埋められるわけない。





私はまた駅へ向かって
全力で走った。





そして、駅前まで来て、
足を止めた。





そしてタクシーに
乗りこんだ。





「急いで最寄りの空港まで!
急いで!」





私は運転手に頼んだ。





そのかいあってか、
普通より早く空港に着いた。





「おつり要りません!」





まさかこんな台詞
言うと思わなかった。
と思いながら、
私はまた全力で走った。





(どこ・・・?)





私は辺りを見回した。





人、人、人。





人が多すぎて、
見つけられそうにない。





仕方ない・・・





私は我を捨てて
大声で叫んだ。





「リョウスケいますか!
八神リョウスケはいますか!」





一瞬にして
周りが静かになった。





「お願いだから、
いたら返事してください!
お願いだから・・・お願い」





ポロポロ涙が
こぼれてきた。





会いたくて会いたくて
仕方ない。





一瞬でも良いから
会いたい・・・!





「えーん! 会いたい・・・!
リョウスケ!」





私は思いっきり
泣き叫んだ。





その場にへなへなと
座りこんだ。





その時、懐かしい香りが
鼻をかすめたと思ったら、





目の前で
黒い靴が止まった。





そして顔の前に
手が差し出された。





「ほら」





見上げたら、そこには
リョウスケがいた。





「リョウスケ・・・」





私は思いっきり
リョウスケに抱きついた。





「会いたかったよ・・・!」





私はそう言って泣いた。
涙が止まらなかった。





「泣くなって。
お前は笑ってるときが
1番かわいいから」





そう言ってリョウスケは
私の涙を拭いた。





「皆さん、聞いてください!
僕は留学をやめて、
ずっとユウリと一緒に
いようと思います!」





周りからは
大きな拍手が起こった。





それから、リョウスケは
特別に私が通う高校に
入学することになった。





「これからは、
ずっと一緒だよ」







*END*

この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。また、掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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