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作る=繋がる

CAST橘 侑里橘 侑里

作者:あかり

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2025.10.18

「なあ。お前さ、
ユーリィでしょ」





クラスメートの八神リョウスケに
詰め寄られ、





私・・・橘ユウリは戸惑った。





なんで、
この人が知ってるの?





クラスメートのごくごく陰キャな
八神リョウスケが?





口止めしないと、情報を
ばらまかれたらやばい。





いや、彼にはそのことを話す相手も
いないか・・・





頭の中で、無数の考えがぐるぐる回る。





「ユ、ユーリィって何?
何言ってるの~?」





できるだけ平常をよおそい、
私は笑った。





なるべく自然な笑顔で・・・





リョウスケは、あきれた顔になる。





「お前、うそつくの下手だな」





「ばれましたかあ~」





私は、橘ユウリ。





そして、人気インフルエンサー・
ユーリィ。





ユーリィは十代の女の子の憧れ。





おしゃれについて発信する女の子だ。





私は家で毎日顔を隠して、
動画や写真を撮ったり、
最近買ったコスメとかについて
SNSにあげたりしてる。





超有名・知らない人はいない
インフルエンサーだ。





「顔隠してやってるのに、
なんでわかったのお・・・?」





私が聞くと、





「だってしゃべり方のクセ、
そっくりだし。
ほら、語尾を伸ばすところとか」





うう・・・





「ばらされたくなかったらさ、
手伝ってくんない?」





リョウスケに言われ、
私は必死でうなずいた。













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





「さー、着いた」





「え・・・?」





放課後。





リョウスケに呼ばれ、
私はかわいい雑貨屋さんの前にいた。





「何しに来たの?」





「ここ、俺んちだから」





「ふええええ~!」





感嘆の声をあげたつもりだったのに
笑われる。





「俺、ウチの店の手伝いしてんだけど。
月に1回、新商品の案を出して
採用されたら、こづかいが
+500円なんだよ。手伝って」





なんて、自分勝手な理由である。





まあ、楽しそうだから手伝うけど。





「やっぱり雑貨屋さんなら
かわいいアクセサリーでしょ!
私、こういうの大得意だよぉ~」





「知ってる」





早速、私たちは作り出した。





そこから、私たちは
毎日彼の家に集まって
案を考えるようになった。





「ストラップのビーズのキーホとか
よくない~?」





「ストラップ? 流行ってんの?」





「流行ってるよ~。
でもそのままだと面白くないから、
ストラップの部分を・・・」





そうして出来上がったのは、
海をモチーフにしたキーホルダー。





もちろん、ちゃんと
採用されたよ。





「すごい!
こんな、私が思い描いたものが
本物になるなんて~」





感嘆する私の横で、
リョウスケは真顔になって言った。





「この1か月間、お前と考えてるの、
楽しかった」





言葉を続ける。





「これからも、ずっと
一緒につくってくれないか?
それから・・・つきあってほしい」





「もちろん~!」





私は元気よく返事をした。







*end*

※掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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