nicola

キーワード検索

勘違いの恋と真の恋

CAST橘 侑里橘 侑里

作者:歌恋

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2025.10.11

私、ゆうり!
ニコラ学園の中学2年生だよ。





「おはよ、ハルト!」





この人は、幼なじみのハルト。
小さい頃からずーっといっしょ。





ハルトがお兄ちゃんで、
私が妹っていうポジションも変わんない。





時々ハルトは、私のことを気にかけすぎて
ハルトのしたいことが
できてないんじゃないかなって
心配になることがある。





恋愛とか、友達と遊ぶとか。





でも、ハルトは言うんだ。





「俺は恋愛なんかより
ゆうりが大事だから。
ゆうりの隣にいさせてよ」





そんなハルトが、最近上の空だ。





一日中ポーッとしてるし、
話しかけても上の空だし。





心配だった。





だけど・・・その数日後、
ハルトはものすごーく
どんよりした顔をして登校してきた。





私は彼の友人のテルノスケを
頼ることにした。





「最近、ハルトがね・・・」





話し終えると、テルノスケは
どこか冷たい目で私を見た。





「あいつが悩んでる横で、
お前は何にも知らずにただ立っていたと。
そうか」





立ち上がり、私に軽蔑の色を
含んだ視線を投げる。





「お前のせいだよ、
あいつが失恋したのは」





し、失恋? ハルトが?













・*。・ ハルト ・。*・





人生で初めて、
女子を女子として好きになった。





るな。





彼女は透き通る肌、
長いまつ毛、
ストレートヘア、





美のすべてを
持っているような人だった。





なのに、性格は
ちょっぴりお茶目だ。





そんなところに惹かれた。





でも、その数日後に、
うわさを聞いた。





「るなちゃん、
誰かとつきあったらしいよ!」





「えー誰だろ。知ってる?」





「え、あの人じゃないの、
西とかいう奴」





本当かと思い、
動揺しながら彼女の姿を探すと、
彼女は知らない男と
手をつないで笑い合っていた。





親友のテルノスケに話すと、
あいつは、ためらいもせずに言った。





「お前の大事な幼なじみのせいに
決まってんだろ。
あいつ、お前の気もちも知らずに
お前にべたべたくっついて。
恋の妨害」





その言葉にカチンときた。





あくまでも、俺にとって
1番大事なのはゆうりだ。





恋はその次だ。





と思ったところで、
あれ? と思った。





そもそも、
るなを目で追い始めたのは、
才色兼備だけど
お茶目なところが似てるな、
と思ったからじゃなかったか。





ゆうりの笑顔を見れば、
なんでも吹っ飛ぶんじゃなかったか。





俺が好きなのは、
ゆうりじゃなかったか。













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





「ハ、ハルト!」





私はハルトの姿を見つけると、
彼に駆け寄った。





「ごめんっ、
テルノスケくんから話、聞いて・・・
ハルト、私のせい? で
失恋したん、だよね・・・」





ハルトは驚いたように目を見開くと、
笑って首を横に振る。





「違うよ。
だって、俺が好きなのは・・・だから」





「え?」





聞こえなくて、ハルトを見上げて
首をかしげた。





ハルトはちょっと顔を赤くして、
もう一度言う。





「俺が好きなのは、ゆうりだから」





ハルトが、私のことを、好き?





私は・・・





「私も好き!」







*end*

※掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

Like

この物語に投票する

橘 侑里が主人公の物語が主人公の物語

NEWS!NEWS!

nicola TVnicola TV

物語募集

「ニコラ学園恋物語」では、ニコ読の
みんなが書いたニコモを主人公にした
オリジナルラブストーリーを大募集中!

応募する

主人公別 BACK NUMBER主人公別 BACK NUMBER

  • nicola TV
  • 新二コラ恋物語 恋愛小説を大募集!