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君たちがいるから

CAST橘 侑里橘 侑里

作者:ゆうりらぶ

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2025.08.22

カシャ、カシャ、カシャ。





ニコラのスタジオで
ポーズをとっているのは・・・・





私、ニコモ橘ユウリだ。





「めっちゃいいよ、
さすが、ユウリ!」





カメラマンさんから
オーケーをもらい、
私は幼なじみのメンモ・
今井ハルトの横に腰を下ろす。





「モデルのユウリは
やっぱかっこいいな!
さすがだよ」





ハルトが心から言う。





私は「お世辞上手じゃん」と
心の中で頬を染めながら笑った。





ハルトが呼ばれて
カメラの前に出ていく。





私は、2回目のピン表紙の撮影をする
超人気ニコモであり、
同じ学校に通う小林リリアを
遠くから見つめた。





リリアとは、仲よしだ。





いっしょに原宿に行ったことも、
ディズニーランドに行ったこともある。





でも、彼女は私にとって
最大のライバルでもあるのだ。





ニコモになったばかりの頃、
私は学校で
よく思われてはいなかった。





「出しゃばらないで」





「ニコモになったからって、
自分がすごいなんて
思いこまないでよね」





ひどい言葉を浴びさせられていた私を
助けてくれたのは、ハルトだった。





「なんでそんなこと言うんだよ。
モデルをがんばるユウリって、
かっこいいじゃん」





そして、後から言ってくれたのだ。





「ニコモのユウリは、
本当にかわいくて
かっこよくて輝いてるよ」と。





その時から私はハルトが
好きになった。





恋、してるのだ。





「ハルトのために、
私はニコラのトップを目指すんだ!」





そう思って、
むくみマッサージ、運動、
ポージングの練習・・・・
毎日がんばってきた。





そのおかげか、
ニコモになって8か月で
表紙を飾ることができた。





でも、次の年のオーディション。





撮影で会ったリリアは
本当にかわいくて、努力家で、
彼女は8か月でピン表紙を飾ってしまい、
レピピのイメージモデルも
取られてしまった。





私は今までの倍の努力をした。





でも、リリアには敵わない・・・・





ならば、他の芸能活動も
がんばろうと思った。





CMに出たり、
ドラマに出たり・・・・





そのうちに知名度は上がり、
人気も上がった。





忙しくて楽しかったけれど、
睡眠時間も、自由時間も減った。





そんな私にハルトは
気づいていたみたいだった。





時々「だいじょうぶ?」と
声もかけてくれた。





でも、私が活躍できなくなったら、
ハルトは私のことが
嫌いになってしまうかもしれない。





なら、いくら疲れても、つらくても
嫌われるよりはましだった。













*。・----。・----・。*





ある日の学校。





私はリリアと
階段を歩いていた。





「昨日は、全然
眠れなかったな・・・・」





ぼそっと、
独り言をつぶやく。





「忙しいんだね、
がんばり屋さんだよ、
ユウリは」





ほのぼのという
リリアに腹が立って、
思わず叫ぶ。





「いいよね、リリアは。
めっちゃ人気じゃんっ!
それなのに、疲れてそうでもないし・・・・
努力してないのに、
そんなに人気って・・・・」





その瞬間、めまいがした。





気がつけば、私は
学校のベットに横わたっていた。





目の前には、心配そうな表情の
ハルトと、リリア。





「ハルト、リリア・・・・」





「よかった・・・・・!」





私がつぶやくと、
リリアは私を抱きしめ、
ハルトは安心したように
私の手を握りしめた。





「芸能界、がんばりすぎてるんだろ?
それなら、やめたほうがいい。
我慢しないで・・・・」





「でも、ハルトが
モデルの私が好きって・・・・」





私がつぶやくと、





「違う!」





と、ハルトが叫んだ。





「俺が好きなのは
モデルのユウリじゃなくて、
がんばってる、まっすぐなユウリだ!
だから、芸能界をやめても俺は・・・・」





ハルトは顔を
真っ赤にしながら言う。





「ユウリが好きだ!」





今度は、私が赤くなる番だった。





リリアがにやにやしながら
立ち去ろうとする。





私はその手とハルトの手を
引っ張って、2人を抱きしめた。





「2人とも、大好き!
リリア、さっきは
あんなこと言ってごめん!
やっぱり私はモデルをがんばるよ。
ニコモは楽しいし、友達がいるし、
何よりモデルをやめたら
ハルトとリリアに会える時間が
減っちゃうから!」





大好きだよ、2人とも。





君たちがいるから、
がんばれそうだよ。







*end*

※掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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