１番のファンと１番の推し

CAST工藤唯愛

作者：ゆあちゃん推し

2025.11.03

私はユア、
今、推しがいるの！

それは、
俳優の北島ミサキ君。

推しがいるだけで
毎日幸せ！

・＊。・　学校　・。＊・

シャノン「今日、転校生が
来るらしいよ！
女子かな？　男子かな？」

ユア「どっちだろうね！」

シャノン「ユアはさ、そろそろ
恋とかしないの？」

ユア「別に～。
私には推しがいるし」

シャノン「恋愛に燃えれるのは今だけ！
今しかできない青春しようよー」

ユア「推し活に燃えるのも
青春じゃない？」

シャノン「でもさ～」

＊　‐‐‐　＊　‐‐‐　＊

先生「転校生の北島ミサキさんです」

ミサキ「よろしくお願いします」

うそ！
推しが転校して同クラとか
最高すぎる！

ユア「私、ミサキ君の大ファンなの！
私、工藤ユア、よろしくね！」

ミサキ「本当？　うれしい。
ありがとう。
工藤さんよろしくね」

＊　‐‐‐　＊　‐‐‐　＊

ユア「ミサキ君、おはよう！
あのさ、もしよければ
サインしてほしいんだけど、、、、」

ミサキ「おはよう、サインいいよ」

ユア「ありがとう！　あっ」

ペンが落ちた。

ミサキ「落ちたよ、はい」

ユア「ありがとう」

かっこいい上に
やさしいなんて！

＊　‐‐‐　＊　‐‐‐　＊

ユア「シャノン、私、
ミサキ君に恋しちゃった！
応援してね！」

シャノン「そうなの!?」

ユア「うん。今日、
サインしてもらって、
その時ペン拾ってもらったの。
それで好きになっちゃった！
だから、協力してね！
バイバイ！」

シャノン「、、、、」

＊　‐‐‐　＊　‐‐‐　＊

ユア「新発売の生写真買ったよ！
直筆は出なかったけど」

ミサキ「ありがとう。
なんか照れくさいな」

ユア「確かにｗ
いつか直筆当てたいな」

ミサキ「なかなか当たらないよね。
ちょっとしかサインしてないから」

～～～～～～～～～～～～～～
　そんな日が続いてたある日
～～～～～～～～～～～～～～

ミサキ「工藤さん、ちょっといい？」

ユア「いいよ」

ミサキ「あの、、、、僕、
工藤さんが好きになっちゃったみたい。
よければつきあってください」

！
推しから告白！
うれしすぎる！

ユア「あの、、、、私、、、、」

なんで！　なんで
声が出ないの！

ユア「明日返事するので
待っててもらっていいですか？」

ミサキ「分かった。
じゃあまたね」

どうして、、、、
なんで声が出なかったの！

うれしいはずなのに。

好きなのに！

シャノン「ユア、言いたいことがあるの」

ユア「シャノン、私、
ミサキ君に告白されたの。
でも、上手く答えられなかった。
どうして！」

シャノン「ユアは、ミサキ君に
恋してないんじゃない？」

ユア「え、、、、」

シャノン「ユアは、ミサキ君に
『恋愛』してるんじゃなくて
『推し』っていう気もちが
強まっただけだと思う」

確かにそうだ。

私、今までずっとミサキ君に
ファンみたいな気もちで話してた。

シャノン「別にね、
『推し』が『恋愛』になるのは
いいと思うの。
ユアが本当に恋愛してるなら
つきあえばいいと思う。
でも『推し』なら、つきあっても
関係はそのまま」

私の声が出なかったのは
これだったんだ。

ユア「シャノン、ありがとう。
大事なことに気づけた」

シャノン「ならよかった」

＊　‐‐‐　＊　‐‐‐　＊

ユア「ミサキ君、ごめんね。
つきあえない。
私、まだミサキ君を
『推し』っていう気もちでしか
見られないの。
だからこれからも
１番のファンでいさせて」

ミサキ「分かった。
工藤さんは僕のことを１番
好きでいてくれるファンだから。
僕も１番の推しでいさせてほしい」

ユア「うん」

ちゃんと言えてよかった。

私の初恋愛経験は
終わったけど、

シャノンの言った通り
青春は今だけ。

これからの青春楽しむぞー！

＊ｅｎｄ＊