ゲレンデがとけるほど恋したい

CAST中山　あやか

作者：翔ちゃんlove

2022.10.23

こんにちは！
冬休み突入、アヤカです！

今日は家族で
スキー場に来ています！

って今、
それどころじゃないんです。

なんとゲレンデで迷子。

もう中３なのに・・・
恥ずかしい。

まあ、いつか会えるよね！
それまで滑ってよう！——

ずこっΣ

「いった―」

シュ――ッ。

「きゃぁっ、スノボ？」

シュッ。

「どうしたの？」

「へ、あ、
迷子なんです・・・」

「！　そうなんだ。
ここ広いしね！　俺、ヨシト。
みんなに会えるまで、
俺と滑らない？」

「え、あ、はい///」

それから私たちは
滑りまくった。

「かなり上手になったね！」

「ありがとうございます」

「ねえ、アヤカちゃん」

「はい?!」

「いつ帰るの？」

「あ、きょ、今日です」

「そっか残念。
って、なんで俺がこんな風に
思ってるんだろうね///」

「わ、私も残念です。
（ヨシト君顔真っ赤！
寒いからかな？）
寒いですか？」

「うーん？
アヤカちゃんは寒い？」

「そう、ですね」

「じゃあ、１回戻って
あったかいもん飲むか！」

　　　　　・
　　　　　・
　　　　　・

「これはオレのおごり」

「そんな、いいです」

「いいじゃん！
俺にこんな思いさせてくれたの
君が初めてだから！///
・・・俺、アヤカちゃんが好きだ」

「ヨシトくん・・・？」

　　　　　・
　　　　　・
　　　　　・

「アヤカー」

「あ、お母さん！」

「誰？」

「迷子になった時に
スキー教えてもらっただけ！」

「ふーん」

「いいのいいの！」

「じゃ、帰るわよ」

「ヨシトくん、またね」

「うん、また」

　　　　　・
　　　　　・
　　　　　・

冬休みは
あっというまにすぎた。

「どうしたの？
浮かない顔して」

「あ、アンジ！」

アンジは、
私の大親友なの！

「ねえ、知ってる？
今日転校生来るんだって！
校長室通った子が
言ってたんだけど・・・」

「何を言ってたの？」

「イケメンって話！
しかもうちのクラス」

「ふーん・・・。
（ヨシト君だったりして・・・
なーんてな）」

「何があったの？
いつもなら『うそっ』って
飛びついてくるのに」

　　　　　・
　　　　　・
　　　　　・

「あ、きたよ」

ガラガラガラ。
（ドアの音）

「キャー！（女子たちの声）」

「え！　ウソ！　ヨシトくん？」

「なんだ？
中山、知り合いか？（先生）」

「あ、いやなんでも・・・」

ざわざわ。

「こんにちは！
野口ヨシトです！」

《え、何なの？
私の方ばっか見てる・・・。
『！』
そういえば、
『俺アヤカちゃんが好きだ』
あれ本当だったの？》

「おっと、ちょうどいい！
中山の隣はだれも居ないから、
そこが席な！（先生）」

「教科書ないから見せて！」

すると、・・・
ヨシト君が教科書に
何かを書き始めた。

そこには・・・

“付き合ってください”

（え、うそでしょ）

私も落書きしちゃえ！

“ＯＫ！です。”

「ねえ、アンジきいて！」

「なに？
さっきとはずいぶん
テンションが違うみたいだけど・・・」

「あのね、
・・・ヨシトくんと
付き合うことになった！」

「ほんと?!
おおおお－－－!!!!
良かったね！」

「うん、ありがとー！」

私はこの冬、
ゲレンデがとけるほどの恋をした。

☆ＥＮＤ☆