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私の救世主は、ワケあり王子様

CAST十文字 陽菜十文字 陽菜

作者:ゆっかー

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2026.07.05

「気をつけ、礼」





「さようならー」





私たちの号令と共に、
今日の終わりのチャイムが鳴る。





わかな「ひなの! ばいばいっ」





「ばいばい! また明日ね!!」





バスケ部に所属している私の心友、
葉山わかなとは対照的に
帰宅部な私、十文字ひなのは
大好きな心友にも言っていないある秘密がある。











**-・.・***・.・-**





今日もいるかな、って
期待してしまう。





あの日から、ずっと・・・・











・*。・ 3か月前 ・。*・





いつも通り、授業が終わって
ひとり、学校の校門を出た。





この日は、これから塾で
早く家に帰って
したくをしなければいけなかった。





「あっ、、」





日頃、運動していないというものの、
少し走っただけで足くじくって
ほんと今日はついてない。って思ってた。





自分のドジさにあきれながら
立ち上がろうとしたとき





「立てますか・・・?
だいじょうぶ、ですか?」





顔を上げると、マスクをしている
爽やかな男の子。





「あ、すみません」





マスクしてても
イケメンだとわかる彼。





「わ、膝が・・・・」





膝を見てみると、血がたくさん出てて。
(↑彼がかっこよくて、思わず痛さを忘れてた)





そういえば、くじいたから足首も痛い。
今頃になって、激痛が私を襲う。





「痛い・・・・・」





そう言うと、彼はしゃがんで、





「家まで、おんぶしますよ。
乗ってください」





今、なんて・・・?
え、どうしよ。





「あの、」





「いや自分で歩けるんで!
すみま、、痛っ!」





立とうとしても痛くて無理で。





「ほら、乗ってください」





「でも重いし、、悪いし、、」





「そんなこと言ってる
場合じゃないでしょ」





彼は私の方に背中を向けて、
乗って、って言った。





そーっと足を動かして、
なんとか、乗っかることができた。





「全然、軽いって!」





初めて見た、彼の笑顔。
目しか見えないけど、すごいやさしい笑顔。





「そうだ、俺の名前は竹内リュウト。
ニコ西高校の1年」





「私はニコ南高校の1年の
十文字ひなの」





「やっぱり。ニコ南高、
俺、行きたかったんだよな~」





「そうなの?」





「うん、ほんとはね。
でも別に、今の高校も悪くないよ」





「そうなんだ」





いつの間にか、タメになってて
正直、竹内くんとの距離が
縮まった気がしてうれしかった。





「なんか、もう歩ける気がする・・・」





膝は、持ってた絆創膏を全部貼ったから
まぁいいとして、昔からくじいたりしても
ちょっと時間が経てば歩けるようになる
そんな私。





「ほんとにだいじょうぶなの?」





「1回、降ろしてもらってもいい?」





竹内くんは私を、ゆっくり
降ろしてくれた。





やっぱりけっこう痛みがひいてて、
これなら歩ける、と思った。





「よし、歩ける!
ほんと、竹内くんには
なんてお礼を言ったら・・・
ありがとうございました!!!」





「ううん、俺がしたくて
したことだから」





「え・・・?」





「いや、照//// なんでもない、
気をつけて帰って! じゃっ」





「あ、ちょっと」





竹内くんは走って
駅に行ってしまった。





もっと話したかったな。って
思っちゃったり。





私の家は駅の近くだから、
そのまま、ゆっくり帰った。











**-・.・***・.・-**





あれ以来、竹内くんと
話してない。





時々校門を通るのを見るけど、
なかなか勇気が出なくて・・・・・





今日もひとりの下校か、と思ってると。





「十文字さん!」





その声は、





「竹内、くん?」





どうしてここにいるのかも
わからないし、プチパニック状態。





「あれから足、
だいじょうぶだった?」





いきなりのことが連続すぎて。





「あ、だいじょうぶ!
もう今は走れるよ!」





なんて言って
走るジェスチャーをする私。





「ほんとだ、(笑)
もう結構前だもんね」





笑われた、、
でもなんかうれしいな。





だけどひとつだけ、
気になってることがある。





「どうして竹内くんは、
マスクしてるの?」





あの時も今も、
ずっとマスクしてる。





「・・・・・」





花粉とかかな、
なんて思ったけど。





直感で、なんか
あるんじゃないかって。





「人に・・・・
顔を見られたくないから。かな」





そういう竹内くんの目は
どこか切なげで。
目を離せなかった。





「ねぇ、一緒に帰らない?」





「うん、」





不思議と、竹内くんと帰る通学路は
景色がきれいに見えてしまう。





さっきの言葉の意味、
なんだったんだろ。





「なんで竹内くんは
顔を見られたくないの?」





「・・・・みんな、、
外見で俺を好きになるんだ。
今まで告白されてきた中で、
多分、みんな俺のこと、
顔しか好きじゃない」





「そんなことない、」





「俺の気もちを知ってくれる子
なんかいなかった。
いつもホントに思ってることは後回し。
でも怖いんだよ、もしホントの自分を見せたら
みんなが離れていくんじゃないかって」





きっと竹内くんは、モテモテなんだ。
きっと憧れの存在というか、
王子様のようなのだろう。





「俺のこと、本気で
思ってくれる子はいない」





「だからマスクで、本心を抑えてる。
表情を少しでも隠すために・・・
自分が・・・・壊れないために」





そんなに竹内くんが苦しんでるんなんて、
想像もしてなかった。





「じゃあさ、
あの時の、私を助けてくれた竹内くんは
少なくとも、ホントの竹内くんだよね?
私、外見よりも先に竹内くんの中身の方が
先に・・・・好きになったんだよ・・・・///」





竹内くんは驚いた表情で、私を見た。





「実は俺も、初めて会った時から好きだった」





真っ直ぐな目でそんなこと言われて。





「私ね、いつもひとりで帰ってるんだけど、
竹内くんと帰るこの通学路は
いつもより、なんていうか、輝いてるんだ」





「っふ、(笑) なんか大袈裟、」





「んな!」





「いや、違うんだよ、うれしいんだ」





その日は話しながら駅まで行って、
竹内くんと別れた。













**-・.・***・.・-**





「わかな、おはよう!」





「おはよー、ひなの!」





昨日のことも、
すべて今日話そうと思ってる。





「あのね、わかな、」





「わかな~!
ちょっといいかな??」





隣のクラスのわかなの友達が呼んで、





「ひなのごめん!
ちょっと行ってくる!!」





1回こういう大事な話するとき逃すと、
しゃべる気がなくなっちゃうな~。
なんて思いながら、窓の外を眺めていた。













**-・.・***・.・-**





あれからやっぱり話せなくて
もう下校の時間。





すると、なぜか騒がしい。





「ひなの!!! ちょっと!!
西校の王子様、リュウトくんが
ひなののこと呼んでる!!」





友達がそう言って、ふと校門を見ると
女子に囲まれまくってる竹内くんの姿が。





「行かなきゃ、」





私は走って
竹内くんのところへ行った。





「あ、十文字さん!!」





周りにいる女子の視線、、
怖いけど、竹内くんに近づく。





「あの、話があって」





「十文字さんがケガして助けた時から、
いつの間にか、好きになってました。
昨日、俺のこと、中身を好きになったって
言ってくれて、マジでうれしかった。
俺と・・・つきあってください」





そう言うと、竹内くんは
みんなが見てる中、深く頭を下げて
手を出した。





「えっ? なにこれ? ひなの?
まさか、王子に告られ中?!」





何も知らないわかなは、
当然驚いている。





「・・・・・私もずっと・・・
私でよければ、お願いします」





竹内くんの手を握った。
周りの女子は、





「ついに、王子に彼女が!」
「なんでー? どうしよ、私の王子が・・・・」
「あーあ、、でもお幸せに」





色んな言葉が聞こえたけど。





「ひなの!!
まったく知らなくてごめん!
言いづらかったんだよね?
もう、心友なのにね、」





「違うの! わかなは悪くない!!
こういうの初めてだから、
言うタイミングが
本当によくわからなくて」





わかなが抱きついてきて、





「ほんと、ごめん。
それと、本当におめでとう。
お幸せに!」





そんなこと言われたら、
涙が出てきちゃうよ。





「ありがとう、わかなは
私の最高で最強の心友だよ」





改めて、わかなとまた
仲よくなれた。





「ひなの?」





「ん?//」





突然の呼び捨ては、ズルい。





「大好き」





「私も」





きっと、明日も明後日も明々後日も





ひとりで寂しかった通学路も
リュウトと一緒なら耀くのだろう。





今日も私たちは、手を繋いで
くだらない話をして
幸せなひとときを過ごすのだ。







*END*

この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。また、掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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