恋のＰＫ

CAST十文字陽菜

作者：yui

2025.11.19

シュート！

やったー入った！

あっ、こんにちは。
ヒナノです。

サッカー部に入っています。

でも、マネージャーではないです。
ちゃんとプレーしてるよ。

そして今は試合中。
ゴールを決めたとこなんだ。

「ナイスシュート！」

この声は幼なじみの
ミサキとダイジ。
昔から仲よしなんだ。

・＊。・　帰り道　・。＊・

ミサキ「本当にヒナノ、
ナイスシュートだったよな」

ダイジ「本当、本当。
これで決勝進出だな」

ヒナノ「感謝してよ。
私のおかげなんだから」

ミサキ・ダイジ「はいはい、
分かってますよ」

ミサキ「あっ、俺今日
ばーちゃんの家に帰るんだ」

ヒナノ「えっ、だったら私とか
ダイジの家に来ればいいじゃん」

ミサキ「この前も遊びに行ったし。
悪いよ」

ヒナノ「だいじょうぶ。
昔からのつきあいだから。
家に来て」

ミサキ「じゃ、ヒナノの家に
行かせてもらっていい？
明日も練習あるし」

ヒナノ「うん。いいよ」

ダイジ「俺はいい？
ヒナノちゃーん」

ヒナノ「なにダイジ
気もち悪いよ。
あとダイジはダメ。
布団ギリギリなんだから。
また今度ね」

ダイジ「ヒナノ、ミサキじゃぁな。
明日部活で」

ヒナノ・ミサキ「明日ね～」

・＊。・　ヒナノ家　・。＊・

ヒナノ「おかぁさーん。
今日ミサキ
泊まっていいよねー」

母「いいけど。
泊まる部屋ないから
ヒナノの部屋ね」

ミサキ「俺はいいですけど、
ヒナノが・・・」

ヒナノ「別にいいよー。
１日だけでしょ」

母「ご飯作るね」

ヒナノ「よろしく～」

・＊。・　ヒナノの部屋　・。＊・

ミサキ「ねぇ、ヒナノ」

ヒナノ「なに、ミサキ」

ミサキ「ダイジと両思いって本当？」

ヒナノ「ちっ、違うよ。
誰から聞いたの。そんなこと」

ミサキ「イチカちゃんから」

イチカちゃんはミサキが大好きで
試合にも応援にきている、後輩。

かわいいけど
ちょっとこわくて苦手だ。

ヒナノ「絶対違う。
私、好きな人、他にいるもん」

ミサキ「誰だよ」

ヒナノ「教えないよ」

chu///

ミサキ「俺を好きになれよ」

ヒナノ「えっ」

ミサキ「ヒナノ好きだ。
つきあってくれ」

ヒナノ「もぅおそいね。
私、別の部屋で寝るね。
おやすみ」

逃げてしまった。

私だって
ミサキが好きだった。

小学生の頃に
ダイジに告白されてからは、
本当にミサキが好きって気づいた。

決めた、次の試合で勝ったら
私から告白する。

・＊。・　試合　・。＊・

私もダイジもミサキも
３人ともスタメンに選ばれた。

前半にミサキがシュートと
そしてゴール。

でも後半に、相手の
新潮学園に追いつかれて同点。
そしてＰＫになった。

どうしよう。
ＰＫすごく苦手なのに。

監督「ＰＫは１回目リョウスケ、
２回目ミサキ、
３回目最後はヒナノにたのむ」

ウソ、私。

ダイジが
えらばれてないのに・・・

ダイジ「お前ならだいじょうぶ。
ぜったいに」

ミサキ「がんばろうぜ」

ヒナノ「うん」

やっぱり、ぎこちないな。

そしてＰＫ。

３回のうち
多く点数を入れた方が優勝。

去年負けたから
絶対に勝ちたい。

リョウスケ先輩は、ゴール。

続くミサキも、ゴール。

次は私、
このゴールを決めたら優勝。

絶対決める。

シュート！

入るかな・・・

ゴール！　やったー。

次の瞬間、私はミサキと
抱き合っていた。

ミサキ「ヒナノ、すごいよ。
ナイスシュート」

ヒナノ「ミサキ。
私もミサキのことが好きです」

ミサキ「その言葉、待ってたよ。
じゃぁ今日から俺の彼女な」

ヒナノ「うん、もちろん」

chu///

・＊。・　１０年後　・。＊・

私とミサキは結婚した。

お互いサッカー選手だったから
有名になった。

今、私は幸せだ。
なぜかって？

ダイジはイチカちゃんと
結婚したの。

あとから分かったことだけど
イチカちゃん、ダイジを
見にきてたんだって。

私には今、子どもがいる。

ダイジたちにも
子どもがいる。

私たちは、男の子と女の子の双子。

ダイジたちには男の子。

ヒナノ「大きくなったら
私たちみたいな青春や
恋をするかもね」

ミサキ・ダイジ「楽しみだな」

こんな感じで
今も３人とも大親友。

これからも仲よくしようね。

ミサキ大好き！

＊ＥＮＤ＊