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もしも神様がいたとして

CAST工藤 唯愛工藤 唯愛

作者:ライラック

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2026.03.11

「もしも神様がいたとして」





私はポツリと言った。





「うん?」





親友のヒヨリが、首を傾げる。





「何をお願いする?」





私は、ユア。
恋に恋するFJK。





彼氏はいたけど、最近別れた。





私とヒヨリは昼休み、
校舎の屋上にあるベンチで
一緒にごはんを食べていた。





「神様?
うーん、世界平和とかかな。
ユアは?」





ヒヨリはオレンジジュースを
飲みながら言った。





「そんなの決まってんじゃない。
理想の彼氏よ」





私は鼻息を荒くした。





「ずいぶんと世俗的ね」





ヒヨリは、おかしそうに笑った。





元カレのダイジは
悪い人ではなかったが、
束縛が強くて、一緒にいるのが
めんどくさかった。





それでもう、フッてしまった。





「ただの彼氏はもういらない。
今の私が求めてるのは、理想の彼氏よ」





そう言いながら
私はおにぎりをほおばった。





「理想って、ユアのものでしょ。
それを他人に押しつけるのは
良くないんじゃない?」





「だから神様にお願いするのよ」





私はうなだれた。





人を好きになれない、
夢中になれない、
飽きる、





そういうのを繰り返してきた。





そもそも人が好きというのが
よく分からない。





顔がカッコイイから
惹かれるとか、





性格がやさしいから
安心するとか、





一緒にいて楽しいとか、





そういう一般的な感情はある。





でも、それが好きという感情と
イコールなのかは分からない。





そんな私を、夢中にさせてくれる
男もいない。





現実は厳しい。





その夜、私は夢を見た。











・。・:・°・。・:・°・。・
:・°・。・:





「パンパカパーン!」





ふたりのかわいい天使みたいな
女の子が現れた。





「あなたたち誰?」





私は、寝ぼけながら言った。





「私はリリ、
理想をつかさどる神様です」





リリが、ニッコリ微笑んだ。





「私はリコ、
現実をつかさどる神様です」





リコも、ニッコリと微笑んだ。





「へー。神様なんだねえ」





「なんと期間限定
特別キャンペーン実施中!」





リコが楽しそうに言った。





「ユア様の願いを
なんでも叶えてさしあげます!」





リリも楽しそうに言った。





「え、じゃあ
100パーセント完全な
理想の彼氏が欲しい。
現実とかいらない」





私は、寝ぼけながら言った。





「かしこまり~」





リリとリリは、そう言って消えた。













・。・:・°・。・:・°・。・
:・°・。・:





翌朝、私はメッセージの通知音で
飛び起きた。





「おはよう」





イルマからの
メッセージだった。





いや、イルマって誰だよ。





私はとりあえずメッセージを
無視して、1階のリビングに降りた。





するとキッチンに
見知らぬ男性がいた。





背が高いイケメンだった。





「ユア、おはよう!」





イルマが爽やかに
あいさつをした。





どうやらこれが
私の理想の彼氏らしい。





夢だろ、
夢であってくれ。





「お父さん、お母さん、
朝食ができましたよ」





イルマが、手際よく配膳した。





高級ホテル顔負けの
美味しそうな豪華な朝食が
テーブルに並んだ。





ご丁寧に、私の好きな納豆まで
用意されている。





「いやぁまさかユアに
こんな立派な彼氏がいたとはなぁ」





お父さんが
ニコニコ笑顔で言った。





「ほんとねえ、
あなたみたいな人がお婿さんなら
大助かりだわぁ」





お母さんも
ニコニコ笑顔だった。





イルマは知らない間に
私の両親のハートをガッチリと
キャッチしていた。





「お父さん、お母さん、
私なんて本当にユアさんとは
釣り合わないくらい、まだまだな男です。
これから精進して、少しでも
ユアさんにふさわしい男になりたいと
思っております」





イルマが、白い歯を見せて笑った。





「まったく謙虚な男だな」





お父さんが、上機嫌に笑った。





「進学校に通っていて
野球部のエースなのに
料理も上手くて、
何より性格が良いわねえ」





お母さんもすっかりご満悦だ。





「いいえ、僕なんか
努力しないと人の役に立てないですから。
将来は何か少しでも社会の役に立てるような
人間になりたいと思って
日々勉強させて頂いてます」





イルマは、爽やかな笑顔を見せた。





「なんか違ーう!」





私は絶叫したところで
目が覚めた。





「はぁ、最悪な夢」





私は、ため息をついた。





そして急に元カレの
ダイジが恋しくなった。





理想や完璧とは
ほど遠かったけれど、





それでも私のことは
大切にしてくれてたし、
良いところもあった。





私はダイジに
メッセージを送った。





「良かったら今日、
ごはん行かない?」





返信は、すぐに来た。





「ありがとう」





私はこの人を
大切にしようと思った。







*end*

※掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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