リンゴの素顔はだれにもヒミツ

CAST国本 姫万里国本 姫万里

作者:らにゅ

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2024.07.27

こんにちは!
国本ヒマリです!





実は、私はいつも
マスクをしてるんです。





なぜかというと・・・





私、赤面症なんですっ><





恥ずかしいことがあると、
すぐ、赤くなっちゃう。





小学生の頃、そのことで
男子にからかわれて・・・





それがトラウマで、
マスクが手放せないんです!

















― 学活 ―





学級委員「今日は、
来月おこなわれる文化祭について
話し合いたいと思います」





話し合いの結果、私のクラスは、
白雪姫の劇をすることになった。





学級委員「では、クジで
役を決めたいと思います」





クジかぁ。





目立たない、
裏方の役がいいなぁ。





私がクジをひく番が来た。





ドキドキしながらみると・・・





!?
白雪姫!?
私が!?





学級委員「白雪姫は、国本さんね」





黒板に、名前が書かれる。





どうしよう・・・





私に主役なんて、
つとまらないよ・・・





とまどっていると、
クラスがワッと
にぎやかになった。





ハルト「お、俺、王子役だ」





クラスの女子たちが
キャーッと騒ぐ。





えーっ、ウソ!





王子役って、
ハルト君なの!?





てことは、私、
ハルト君の相手役じゃん!





ハルト君は、カッコよくて、
たぶんニコラ学園1、
モテる男の子。





でも、くちがわるくて
正直言って、私は苦手。





だって前、ハルト君、





「国本って、
くちさけ女なの?」





って、聞いてきたんだよー怒





1人でイライラしてると、
後ろからかわいい声が
聞こえた。





シャノン「ねぇねぇ、ヒマリちゃん、
シャノンと、役変わらない?
照明係だけど、いい?」





話しかけてきたのは、
シャノンちゃんだった。





シャノンちゃんは、
スゴイキレイな子。





でも、ちょっと
イジワルだから、





みんなからは
あまり好かれてない。





そうだよ!
役、変わればいいんだよ!





どうせ、私に主役なんて
つとまらないんだし。





シャノンちゃんに、いいよと
言おうとした瞬間、





学級委員さんの、
「勝手に役、
変わらないでください」
という声が、聞こえた。





ヒマリ「ごめんね。
役、変われない」





私が謝ると、シャノンちゃんに
キッとにらまれた。





ごめんなさいー。





私もホントは、
変わりたいんですー泣





ハルト君が、
こっちに来る。





ハルト「よろしくな。国本」





ヒマリ「う、うん。
よろしくね」

















― 次の日 ―





ヒマリ「ま、まぁ。な、なんて
小さな家なのかしら・・・」





学級委員「カット! 国本さん、
もっと感情こめてねー」





ヒマリ「は、はい!」





それでも何度やっても、
私は、全然ダメ。





練習は、一向に進まない。





みんながわたしを見る目が、
冷たくなっていく。





シャノン「もー、ヒマリちゃん、
全然ダメじゃーん。
シャノンが変わってあげようかぁ?」





そうだよね・・・





やっぱり、
私に主役は無理なんだ・・・





変わってもらったほうが
いいのかな・・・





落ち込んでいると・・・





ハルト「よし、国本。
今日、放課後残れ。
個人練習してやる」





ヒマリ「え・・・2人で?」





ハルト「当たり前だろ。
サボんなよ」





えー!
ハルト君と2人きり!?





ハルト君のこと、
苦手なのに・・・泣

















― 放課後 ―





ハルト「よし、ちゃんと来たな。
始めるぞ」





ヒマリ「う、うん」





ヒマリ「あ、ああ。
こ、ここは、どこなのかしら。
いくら歩いても、暗い森の中・・・」





ハルト「噛むな!
あと、声が小さい!」





ヒマリ「は、はい!」

















*・.*・.*・.*・.*・.*





ハルト「よし、まぁ、
マシになってきたじゃん。
少し休憩な」





ハルト君に
さんざんしごかれ、
私は、グッタリしていた。





ハルト「てかさ、お前、
マスクしてるから
声聞こえねぇんだよ。
外せよ」





ヒマリ「や、ヤダよ!」





ハルト「なんでだよ。国本って、
やっぱりくちさけ女?」





あーもう。
イライラするぅ。





くちさけ女のわけないでしょ!





ヒマリ「違うよ。
くちさけ女じゃないし」





ハルト「じゃあ、なんで
マスク外さねぇんだよ。
てか俺、国本がマスク外してんの
見たことねぇな」





それからも、
ハルト君はしつこく
なんでだよと聞いてくる。





あーもう。
めんどくさい!





もうホントのこと、
言っちゃおうかな。





赤面症だからだって。





笑われるかな?
バカにされるかな?





でも、いいや。





またいろいろ聞かれると
めんどくさいし・・・





ホントのこと、言おうっと。





ヒマリ「私ね、赤面症なの」





ハルト「赤面症? なにそれ」





ヒマリ「恥ずかしいこととかあると、
顔が赤くなっちゃうの。
小学生のころ、
男子にからかわれてから
トラウマなんだ」





その言葉を聞いて、ハルト君は
何かを考えていた。





そして、ハルト君の
口から出てきた言葉は、
意外すぎるものだった。





ハルト「別に大丈夫じゃね?
赤くなっても。
赤面症の子って、なんか、
ピュアな感じがするし」





驚いて、開いた口が
ふさがらない。





ヒマリ「ば、バカにしないの?」





ハルト「は? しないし」





ハルト君って、イジワルで
口は悪いけど、
優しいんだ。





顔が熱くなっていくのが
わかる。





マスクをしていて
よかった。





だって、こんなまっ赤な顔、
見られたくないもん。





私、ハルト君のことが
好きになったんだ・・・





ハルト「さ、練習開始するか」





ヒマリ「うん!」





練習が始まっても、
顔の熱は、
なかなかひかなかった。

















― 文化祭当日 ―





今日は、劇の本番。





キレイなドレスを着て、
私は、更衣室にいた。





そして、マスクを外した。





今日こそは、ハルト君に
素顔を見せるんだ。





そして、この劇が
終わったら、





好きって伝えたい。





学級委員「国本さーん!
もうすぐはじまるよー!」





ヒマリ「はーい!」





緊張しながら、
ステージに出た。





ヒマリ「まぁ、小さな家に
小さなベッド。
誰がすんでいるのかしら?」





今までの練習の成果が出て、
劇は順調に進んでいった。





そして、毒リンゴを食べて
眠ってしまった白雪姫と、
王子様の出会いのシーン。





ハルト「あぁ、美しい白雪姫。
どうすれば目覚めてくれるのだろう」





次は、王子様との
キスシーン。





もちろん、
するフリだけどね。





小人役のひとが、王子様のキスで
めざめるのではないかと言う。





ハルト「どうか、めざめてくれ」





ハルト君の顔が、
近づいてくる。





そして・・・





チュッ





ほっぺに、キスされた。





えーっ!
フリのはずなのに!





私は、起き上がった。





きっと、今、すっごい
まっ赤になってる。





ハルト君と、目が合う。





そして、いたずらっぽく
笑われた。





ハルト「リンゴにそまった白雪姫。
素顔のキミも、大好きです」





こんなセリフ、ないのに!





ヒマリ「私も、大好きです!」





ずっと嫌いだった
素顔の自分。





キミのおかげで、
大好きになったよ。







★END★

この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。また、掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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