アオナツ合宿の運命

CAST国本 姫万里国本 姫万里

作者:Feel your breeze

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2024.06.16

ドーン! パーン!
ドドーン!





「うわー!
キレイな花火だね!」





「今年もここに来れて
よかったよ!」





「ホント、あれから
もう1年って早くない?」





「あの時、君に助けられて
いなかったら、
今ここにいないからね」





「これからもずっと
一緒にいてね!」





「当たり前だろ。
僕は君が好きなんだから」











・*。 さかのぼること1年前 。*・





こんにちは!
国本ヒマリです!





私はこの春から、
中学3年生なんだ!





お仕事に受験に
大変な1年だけど、
みんなに負けないように
頑張らないとね!





えっ!?
何のお仕事をしてるかって?





実は私、nicolaっていう雑誌の
専属モデルをしているよ!





nicolaには、中学2年生から
高校1年生まで、合わせて
24人のモデルさんがいるんだ!





これから、私と同じ
中3モを紹介するね!





唯一無二のポジティブ
シンデレラ伊藤シャノン





K-ギャルを貫くオシャレ番長
松田ミユウ





山形が生んだガーリーミューズ
青山ヒメノ





イメモと女優業をこなすカリスマ
星乃あんな





大人っぽオーラ全開の
ハーフモデル星名ハルハ





圧倒的透明感をほこる長崎の奇跡
白水ひより





清楚でキュートなスーパーアイドル
工藤ユア





他のメンバーを軽く紹介すると、
こんな感じかな?





私たちの学年は
「アオハルヒロイン」
略して「アオヒロ」って
呼ばれているんだ!













・*。・ 7月上旬 ・。*・





私たち8人は、
編集長に呼び出された。





編集長「今度、アオヒロの絆を
深めるために、
中3モ全員で合宿企画を
行いたいと思います!」





シャノン「やったー楽しみ!」





ミユウ「みんな揃っての企画って
なんだか新鮮だね!」





ヒメノ「みんなで最高の思い出を
作りたいね!」





ひより「ヒメノと一緒の部屋がいい!」





ハルハ「ちゃんと起きられるかな~」





あんな「ハルハ、大丈夫そ?(笑)」





ユア「これを機に、みんなともっと
仲良くなりたい!」





ヒマリ「一生に一度の
最高の夏にしたいね!」













・*。・ 2週間後 ・。*・





今日から中3モでの
合宿企画がスタート。





みんなでロケバスに乗って、
これから移動するよ。





ハルハ「危なーい!
遅刻するところだった!」





あんな「もうハルハったら、
集合時間を1時間も
間違えるなんて(笑)」





ミユウ「とりあえず、
全員そろったかな?」





ヒメノ「いよいよ始まるね!」





ひより「どんな合宿になるんだろう?」





ユア「せっかくだから、
思いっきり楽しみたいよね!」





シャノン「アオヒロで
最高の企画を作ろうね!」





ヒマリ「じゃあ行くよ!
アオヒロ合宿、スタート!」













・*。・ 3時間後 ・。*・





ロケバスの中では、
お菓子を食べたり、
トランプをやったり、
YouTubeの撮影や
TikTokに時間を割いていたら
あっという間だった。





ユア「ここが合宿の舞台なのかな?」





ひより「あっという間に着いちゃったね」





あんな「やっと着いたー!」





ハルハ「あんにゃ、途中から
ずっと寝てたじゃん(笑)」





シャノン「大富豪楽しかったね!」





ヒメノ「私1回も勝てなかったんだけど」





ミユウ「ヒメノ、どんまい(笑)」





ヒマリ「さぁ、始めようか!」





着いたのは、
山奥のゲストハウス。





今日はみんなで
BBQをすることに。





ヒマリ「じゃあ各自分かれて
準備しない?」





ひより「こっちで
コンロの準備するね」





ヒメノ「火起こしやりたい!」





あんな「じゃあ私は、
持ってきた食材を準備しないと」





ハルハ「私も手伝う!」





シャノン「私たちはどうする?」





ミユウ「そういえばこの近くには
渓流があるらしいよ」





ユア「魚釣りやりたい!」





ヒマリ「じゃあ4人でいこうか」





しゃのみゆとユア、
私は近くの川に行くことに。





ミユウ「うわー!
水がきれい!」





シャノン「いっぱい魚がいるね」





ヒマリ「釣り竿持ってきたよ」





ユア「よーし! 釣るぞー!」





みんな真剣すぎて、
あっという間に
1時間が過ぎちゃった。





ユア「いっぱい釣れたね!」





ミユウ「なんで私だけ0?」





シャノン「まぁまぁ(笑)
とりあえず帰ろうよ」





みんなで戻ろうとしたその時。





ヒマリ「ちょっと待って」





ミユウ「ヒマリ、どうしたの?」





ヒマリ「あそこで誰か倒れてない?」





私が指さした先に、
同い年ぐらいの男の子が
倒れていた。





みると、いつの間にか
川の水位が上がっていて、
このままでは流されて
しまうかもしれない。





シャノン「すぐに誰か呼ばないと」





シャノンは来た道を引き返し、
ユアは持っていたスマホで
119番に連絡した。





ヒマリ「ミユウ、私、
彼のもとに行ってくる」





とっさに動きかけた私の腕を、
ミユウがつかんだ。





ミユウ「無茶だよヒマリ!
そんなことしたら、
ヒマリまで流されちゃうって」





ヒマリ「だからって、このまま
何もしないわけにはいかないでしょ!?
それに今は
ためらってる時間はないって!」





ミユウ「ヒマリ・・・」





私は引き留めようとするミユウを
制して、彼のもとに向かった。





ヒマリ「大丈夫ですか!?」





私は声をかけたが、
返事はなかった。





ミユウ「ヒマリー! 大丈夫ー!?」





対岸で荷物の見張りをしていた
ミユウが叫んだ。





ヒマリ「声かけたんだけど、
返事がない!
とりあえず、
安全なところに避難させるね!」





私はそういうと彼を背負い、
彼の持ち物をすべて持って、
ミユウのいるところへ戻った。





ギリギリのところで
流されずに戻ると、
すぐに河原に彼を寝かせた。





ヒマリ「とりあえず、
安静にしていた方がいいかもね」





私は着ていた上着を
そっと彼にかけた。





ミユウ「ヒマリ、
ビショビショじゃん」





ヒマリ「私は大丈夫だよ」





心配するミユウをよそに、
私はずぶぬれになりながらも
微笑んだ。





「おーい!
大丈夫かーい!?」





その時、ロケに同伴していた
ニコラのスタッフの方々が
こちらにやってくるのが見えた。





ほどなくして、ユアが呼んでいた
救急隊員の方々も到着。





「とりあえず、
みんな無事でよかったよ。
あとは、こっちで何とかするから」





スタッフの方が
そう言ってくれたので、
後のことをその場の大人たちに
任せて、私たちはゲストハウスに
戻ることにした。





ユア「はぁ~おなかすいた」





ミユウ「そういえば、
もう真っ暗になっちゃったね」





ヒマリ「早くみんなのところに
戻らないとね」





気がつけば周辺は真っ暗だったので、
私たちはゲストハウスへの帰路を急いだ。





シャノン「お疲れ様~!」





一足先に戻っていた
シャノンを先頭に、
他の4人も
私たちを出迎えてくれた。





ミユウ「ただいまー!」





あんな「みんな大丈夫だった?」





ユア「なんとかね」





ハルハ「無事で何より」





ひより「ごめーん。
おなかすきすぎて、
先始めちゃってる(笑)」





ヒメノ「もうーひより早いって(笑)」





みんな疲れているはずなのに、
元気な姿が見られると
なぜかホッとする。





ヒマリ「じゃあ、着替えたら
すぐ向かうね!」





こうして、みんなで
BBQを楽しみながら、
他愛もない話で盛り上がった。





あんな「それでね~
最近ふたばちゃんがね~」





ひより「あーそれ、めっちゃわかる!」





ヒマリ「この間学校でさ~」





ハルハ「えー! それすごーい!」





気がつくとすっかり夜も更け、
いつの間にか帰ってきた大人たちの
「おーい! そろそろ寝なよー!」
という声が聞こえたので、
名残惜しいけどこの辺で
お開きにすることにした。





全員「おやすみなさい!」













・*。・ 翌日 ・。*・





ヒマリ「おはよー!」





あんな「ヒマリ、おはよう!」





シャノン「ふぁー眠い眠い」





ヒメノ「シャノン、昨日遅くまで
恋バナしてたんでしょ(笑)」





ひより「まさか、好きなタイプが
あんな感じだったなんて(笑)」





ハルハ「今日は、また移動するんだよね?」





ミユウ「どこに行くんだろう?」





ユア「じゃあ行くよ!
合宿2日目、スタート!」











・*。・ 2時間後 ・。*・





山奥のゲストハウスを出て
たどり着いたのは、とある海岸。





あんな「うわー! 海がきれい」





ユア「ほんとだ!
なんか景色が新鮮!」





ひより「やっほーい!
サイコーだね!」





シャノン「ひより、
テンション高(笑)」





ヒメノ「また大富豪
負けたんだけど」





ハルハ「ヒメノ、
あとちょっとだったんだから、
次頑張れ!」





ミユウ「せっかくだし、
みんなで写真撮らない?」





ヒマリ「さんせー!」





昨日は夜遅くで
みんなで写真を撮ることが
できなかったから、
待望の集合写真撮影。





ユア「なんか盛れてるね~!」





ヒメノ「いい写真!」





ハルハ「変顔のやつもあるんだっけ?」





ひより「あんなの顔が(笑)」





あんな「いやミユウもヤバいでしょ!」





ミユウ「私は安定の白目だけど(笑)」





シャノン「さっそくインスタに載せよーっと」





ヒマリ「せっかくだし、
海で思いっきり遊ぼうよ!」





全員「さんせー!」





集合写真を撮り終わると、
各々で写真を撮ったり、
ビーチバレーや
ビーチフラッグをやったよ。





シャノン「次は、スイカ割りやろうよ!」





ミユウ「待って!
全然前に進まないんだけど」





ヒメノ「ミユウ
もっと右、右(笑)」





ユア「ヤバーイ!
めちゃくちゃ
目が回ったんだけど」





ヒマリ「でもユア、きれいに
真ん中いってたじゃん(笑)」





こうして思いっきり
海を楽しんでいると、
突然大きな声が聞こえた。





あんな「なんだろう?」





ハルハ「あっちでなんか
やってるのかな?」





ひより「とりあえず
行ってみようよ!」





声のする方に行ってみると、
そこには多くの人がいた。





ユア「すごい人だね!」





ヒメノ「今日はこの辺りで
夏祭りやってるみたいだね」





シャノン「あっ、りんご飴だ!」





ミユウ「えー買いたい!」





気がつくとみんな、
バラバラに行動しちゃって、
さらに人の波に飲まれて
1人ぼっちに。





「みんなどこ行ったんだろ?」





私がほかのメンバーを
探そうとした時、





(ピンポンパンポン♪)





「まもなく花火大会のお時刻です。
皆様、海岸付近にお集まりください」





花火大会か・・・





とりあえずみんなに
会えるかもしれないから、
海岸まで戻ってみようと
歩き出したとたん、
私の前に見覚えのある顔が現れた。





「あれ?」





それは、昨日川で助けた
男の子だった。





「えっ、どうしているの?」





私は一瞬、思考が止まった。





「あっ、昨日はありがとう」





そういうと、彼は突然
私の腕をつかんだ。





「ちょっとだけ、
僕に付き合ってくれない?」





そういうと
彼は突然走り出した。





私は彼に引っ張られるがまま、
一緒に人波を抜けて、
気がつくと遠くの高台にいた。





「ねぇ、ここどこなの?」





彼に問いかけた直後、





ドーン! パーン!
ドドーン!





目の前で大きな音を立てて、
花火が打ちあがった。





「うわー! すごーい!」





あまりの迫力に、
つい大きい声が出ちゃった。





「ねぇ? すごいでしょ!?」





彼はそう言って、
微笑んだ。





「実は僕、このあたりに
住んでいるんだ。
昨日はたまたま友達と
渓流釣りに来ていたんだけど、
気づいたら病院にいたから
びっくりしたよ」





「へぇーそうだったんだ」





「あっ、ところで
名前を聞いてなかったね」





「私、国本ヒマリ。
よろしくね!」





「僕は北島岬。
中学3年生だよ」





「うそー!
同い年なんだけど」





「うれしいな!
ところでヒマリは
どうしてここにいるの?」





私は彼に、
ここまでの話をした。





nicolaという雑誌の
モデルをしていること。





その企画で、同じ中3モデルで
合宿をしていること、





2日間の思い出などを語った。





ミサキ「へぇー楽しそうだね!
なんか第2の青春って感じ」





ヒマリ「ホントにそう!
私にとってニコラは
青春の1ページって感じかな」





ミサキ「ヒマリは、
将来の夢とかってあるの?」





ヒマリ「えっ? なんだろう。
えーと・・・」





ミサキ(笑)





ヒマリ「どうしたの?」





ミサキ「いや、しっかり
してるのかなぁって思ったけど、
ちょっぴり抜けてるんだね(笑)」





ヒマリ「ちょっと~、何それ」





そんな他愛もない話で
盛り上がっていると





「ヒマリー!
どこにいるのー!」





遠くから
大きな声が聞こえた。





「あっ、ミユウが呼んでる」





私は、すっと立ち上がると
「今行くー!」
と返事をした。





「ごめんね。
友達が呼んでるみたいだから、
そろそろ戻るね」





私が戻ろうとすると、
突然彼は私の腕をつかんだ。





「ミサキくん・・・?」





「あのさ、ヒマリ」





彼は何か言いたそうな
顔をしていた。





「いや、ごめん。
やっぱりなんでもない」





「そっか。
今日はありがとう」





私は彼にお礼を言うと、
みんなの元へ戻った。













・*。・ 翌日 ・。*・





アオヒロ8人での合宿も、
いよいよ終わりの時が近づいてきた。





ヒマリ「あーあ・・・
合宿も終わりか」





ユア「なんだか寂しくなっちゃうね」





ミユウ「終わりたくなーい!」





ヒメノ「ほんとそれ。
あと10日間やりたい!」





シャノン「それはちょっと長すぎる(笑)」





ひより「いい夏の思い出ができたね!」





ハルハ「また来年もやりたいなぁ」





あんな「アオヒロ最高!」













・*。・ 数週間後 ・。*・





今日は合宿以来、
久しぶりに中3全員での撮影。





カメラマン「いいよー!
みんなその調子!
そう! ハイ! OK!」





全員「ありがとうございました!」





編集長「じゃあこれから、
1人ずつこの間の
合宿のコメントを録っていくね」





そう言われて
控室に戻ろうとしたその時。





「ヒマリ、ちょっといい?」





そう言ってマネージャーさんに
呼び出された。





マネージャーさんから、
ヒマリに会いたい人がいると言われ、
ついていくと・・・





「えっ・・・?」





そこにいたのは・・・





なんとミサキくんだった!





ミサキ「ヒマリ、久しぶり!」





ヒマリ「どうしたの?」





ミサキ「あのさ・・・この間
言えなかったことなんだけど」





そういうと
彼は1つ深呼吸をして





ミサキ「あの日から、ずっと
ヒマリのことが好きでした!
可愛くて、優しくて、
それでいて勇敢で、
僕はヒマリと一緒にいると
ずっと楽しいんだ!
だから、僕と付き合ってください!」





私も実は、あの日のことが
ずっと忘れられず、





いつしかそれは
ミサキくんが好きだという
気持ちだったことに気づいた。





だから、答えは決まっていた。





ヒマリ「私も、あの日のことは
ずっと忘れられない!
ミサキくんと一緒にいる時間が
楽しかった!
だから、こんな私でよければ、
よろしくお願いします!」





「おめでとう!」





その瞬間、
いつの間に見られていたのか
他の中3モ、7人が駆け寄ってきた。





ミユウ「ヒマリ、本当におめでとう!」





シャノン「いいなー! 彼氏ができて」





ハルハ「ていうか、めっちゃ
イケメンじゃん!」





ヒメノ「美男美女カップルだね!」





ユア「私も彼氏が欲しいー!」





あんな「ユアはモテるから
心配いらないって(笑)」





ひより「なんか青春!」





こうして、みんなに祝福されて、
この上なくうれしかった!













・*。・ あれから1年後 ・。*・





私はこの春から
高校生になった。





アオヒロは次世代の
nicolaを担う逸材として
雑誌を飛び越え、
多くのメディアで
取り上げられるようになった。





もちろん、ミサキとは
今でもカレカノ関係。





実はこの春から、
一緒の高校に
通うことになったんだ!





私たちは校内1の
美男美女カップルとなり、
昼休みには学年の枠を飛び越えて
サインを求められることも(笑)





あの夏の出会いは、
私の一生の宝物となった。







・*。・ 終わり ・。*・

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