あなたにも恋心を

CAST国本姫万里

作者：まなか

2022.09.28

「ひまりー！
届いたわよー！」

あっ、届いたんだ!!

私、ひまり。
何が届いたかというとね、、

この前雑誌に載ってた
「イケメンロボット」を
注文してみたんだ！

もうすぐ
私の誕生日だから、
５０００円したけど
ママが買ってくれたのっ！

――箱を開ける――

ひ「わっ！　雑誌で
こはなちゃんが本当に
イケメンだよって
言ってたけど。。。
本当にイケメンだ！
どタイプすぎる、、」

？「ガシャン」

ひ「えっ、動いたっ！」

？「ナマエ、、ツケテ、、」

ひ「んっ？　名前、、
じゃあ、こはなちゃんが
おすすめしてた、
【はあと】って
名前にしよっと！」

はあと「ボクの、、
ナマエ、、
ハアト、、」

ひ「そうだよ！
これからよろしくね、
はあと！」

それから
２人のおしゃべりは
３０分以上続いた。

・＊。・　学校　・。＊・

ひ「ねーねー！
みゆうー！
聞いて聞いて～！」

みゆう「相変わらず
騒がしいね、、
今日はどうしたの??」

ひ「実はね、、」

昨日、家に
イケメンロボットが
届いてからのこと、
全部話した。

みゆうも、家に
イケメンロボットが
あるらしいんだ！

みゆうの家の
イケメンロボットは、
クールなんだって！

み「ついに買ったんだ！
いいじゃん！」

ひ「いいでしょー、
うちのロボットは
ギャップがあってね、
甘々の時と
ドＳの時があるよ、、」

み「ドＳ。。」

ひ「そっか。
みゆうのところは
ドＳの塊か」

み「そうなんだよねー、」

ひ「いやでもでも！
彼氏じゃあるまいし
そんな悩むことじゃ
ないでしょ、、」

み「それが!!　ひまり!!
イケメンロボット、
最近バグがあるみたい
なんだよ！」

ひ「えっ、？」

みゆうが
説明してくれたバグは、
ざっくりいうと
こういうもの。

・ロボットと関わりすぎると
人間化してしまう
というもの。

普段は人間の感情なんて
持たないロボットが、
ごくまれに人間の感情を
持つことがあるらしい。

み「うちのロボットは
人間になんて
ならなかったよ、、
だからひまりも
１回試してみて！」

ひ「わ、わかった」

・＊。・　帰宅後　・。＊・

ひ「はあとー！
宿題教えてー」

は「ワカリマシタ」

ひ「やっぱり
人間化なんて嘘かー」

は「嘘じゃありませんよ」

ひ「はあと!?
今なんて言った？」

は「・・・」

ひ「空耳、、かあ」

────　はあとside　────

僕をもらってくれた、
ひまりっていう子、
めっちゃ可愛い、、。

足も長くて
笑顔がめっちゃ素敵で、、。

僕はバグのロボット。

そのことが研究員に
バレたらすぐに
研究所に戻される。

だから、
ひまりちゃんにも
バレないようにしてる。

でも今日ひまりちゃんが、
「勉強教えてくれてありがとっ」
って、抱きついてきた時は
やばかったな。。

もう我慢できないかもしれない。

────　Himari side　────

どうしよ、、
見るたびに、はあと
かっこよくなっていってる
気がする、、

実際にあんな男の子いたら
絶対に付き合いたい、、

まあ無理だろうけど。

でも、みゆうが言ってた
あのバグの話が本当なら・・・

＊　‐‐‐　＊　‐‐‐　＊

ある日、ひまりは
家で１人で
留守番だった、、

ひ「ねえ、はあと。
寂しいようっ」

は「ちょっとひまり。
聞いて」

ひ「うん」

全てはあとから
聞かされた。

自分はバグの
ロボットだということ。

それが研究員にばれたら
研究所に戻されるということ。

はあとには
人間の感情がある
ということ。

正直嬉しかった。

だって、はあとと
付き合えるかもしれないから。

研究員に見つからなかったら
親にもバレずに
ずっと２人でいられるから。

は「１つ、
言いたいことがある」

ひ「んえっ、？
いいよ」

は「俺が人間感情を
持ったって
話したよね？」

ひ「うん」

は「人間感情があるから、
俺には恋愛感情も
生まれてしまった。
許されることかわからない。
でも、、
俺はひまりが好きだ。
いつも俺と一緒にいてくれるところ、
宿題教えての声が
可愛いところも全部。
こんなロボットの
俺に言われて
嫌かもしれない。
でも、伝えておきたかったんだ」

ひ「私も、はあとがこの家に
届いた時から思ってた。
こんなかっこいい人見たことない、
この人が私の運命の人、
絶対に付き合いたい、って。
でも、はあとがロボットだと
思ってたから、、
諦めるしかないと思ってたんだけど。
はあとがバグのロボットだって
知ってめっちゃ嬉しかった。
私も大好きだよ」

は「俺と、ずっと一緒に
いてくれる？」

ひ「喜んで！」

２人で抱き合い、
そう誓い合った。

＊ｅｎｄ＊