生きるか死ぬかは自分で決める

CAST近藤結良

作者：あんこ

2023.09.19

ハロー。
私は近藤ユラ。
高１です！

青春してま～す。

？「ユラ？
今年もタイヨウ誘って、
秋祭り行くよね??
私も、ユアン誘うから！」

この子は、
佐藤ナツミ！

私の頼れる
心友ちゃん。

ちなみにユアンとは、
ナツミの彼氏。

私、ナツミ、タイヨウ、ユアンは
保育園からの幼馴染でいつメン！

そしてタイヨウは、
私の好きな人。

ユラ「行きたいけど・・・」

★・・・★・・・★・・・★

秋祭り・・・

それはこの地域で有名な
恋が叶うお祭り。

この秋祭りで毎年、
多くのカップルが
誕生する。

私も去年、
タイヨウを誘った。

私の気持ちに
気づいて欲しかった。

期待してた。

でもタイヨウは、
何も気づいてくれなかった。

私が張り切って
浴衣を着て行ったこと。

タイヨウが好きと言っていた
メイクをしたこと。

タイヨウに少しでも
振り向いてもらおうとして
頑張ったのに・・・

ナツミとユアンが
付き合うことになったのは
２年前の秋祭りだった。

だから、
去年の秋祭りに誘えば、

私たちにも
進展があるのかなって
思ってた。

でも、何もなかった。

ナツミとユアンは
いつも私のことを
応援してくれる。

２人が言うには、
タイヨウの好きな人は私らしいけど、
そんなわけない。

でもナツミとユアンを信じて、
今年の秋祭りで告白しようかなって
思い始めてる・・・

だけど私には、
１つ悩みがある。

それは、病気のこと。

まだ誰にも
言っていない。

医者には手術すれば
治るって、言われた。

でも、手術したら、もう一生
歩けないかもしれないとも
言われた。

手術しなければ、
死ぬとも言われた。

生きていたい。

でも、タイヨウが
そばにいてくれないなら
生きている意味がない。

私は、決心した。

手術はしないで
死のう、と。

秋祭りは、３週間後。

余命は１ヶ月。

★・・・★・・・★・・・★

ユラ「うん、行く。
それで、タイヨウに告白する」

ナツミ「よく言った！　頑張れ。
私たちがついてるよ！」

ユラ「うん」

告白したら、病気のことを
みんなに言うんだ。

★・・・★・・・★・・・★

そして、
秋祭り当日。

ピンポーン。

ユラ「はーい」

ナツミ「ナツミだよ！」

ユラ「今行く！」

ナツミ「じゃあ、行こっか！」

ユラ「うん・・・」

ナツミ「どした？
元気ないぞ？」

ユラ「緊張しちゃって・・・」

ナツミ「大丈夫だって！
頑張れ」

ユラ「ありがとう！
元気出た！
頑張るね！」

病気のことは
まだ言わないでおこう。

★・・・★・・・★・・・★

待ち合わせ場所。。。

タイヨウ＆ユアン「お待たせ！」

ユラ＆ナツミ「もぉー、遅いよ」

ナツミ「じゃあ、
私はユアンと行くから、
ユラとタイヨウは２人で回って！」

ユラ「え・・・
ちょ、ナツミ??」

ナツミはウインクして、
行ってしまった。

どうしよ・・・

タイヨウ「いいじゃん。
行こ？」

ユラ「あ、うん」

ヤバイ。
手、握られてる。

心臓飛び出そう。

でも、
勇気ださなきゃ！

ユラ「タイヨウ！
あ、あのさ・・・
私、タイヨウのことが・・・」

タイヨウ「待って！
俺から言わせて！
俺、ユラのことが好きだ！
小さい時から優しくて
人のことを１番に考えるユラが
大好きだ！」

ユラ「うそ・・・」

タイヨウ「うそじゃない」

chu・・・

じゃあ私たち、
ずっと両想いだったの？

なにそれ・・・

ユラ「ずるいよ」

タイヨウ「え・・・？」

ユラ「なんで今まで
言ってくれなかったの？
私がタイヨウのこと、好きって
知ってたんでしょ？」

タイヨウ「今まで、言えなくてごめん。
でもこれからは
ずっと一緒にいよう」

ユラ「ひどいよ！
今さら、遅いよ！」

バッ！

タイヨウ「あ、ユラ・・・！」

タイヨウ「待って！　ユラ??」

後ろからタイヨウの声が
聞こえる。

きっと追いかけてきて
くれてるんだ。

謝らなきゃ・・・

ユラ「タイヨウ・・・！」

タイヨウ「ユラ・・・！」

ハァ、ハァ・・・

やばい、苦しい・・・
バタッ。

タイヨウ「ユラ??
ユラ、大丈夫か？
しっかりしろ！　ユラ」

ピーポーピーポー。

★・・・★・・・★・・・★

病院。。。

タイヨウ「ユラ・・・」

ナツミ＆ユアン「タイヨウ・・・」

ユラ「う、うぅ・・・」

タイヨウ＆ナツミ＆ユアン「ユラ??」

ユラ「ここは？」

タイヨウ「病院だよ。
ユラ、お祭りで倒れたんだ」

ユラ「え・・・」

そんな・・・

じゃあ、
言わなきゃね。

ユラ「みんな、ごめん。
みんなに隠してたことがあるの。
私ね、病気なの」

タイヨウ＆ナツミ＆ユアン「え・・・？」

ユラ「生きられるのは、あと１週間。
手術すれば治るんだけど、
その手術は難しくて
もう一生歩けなくなるかもしれない・・・。
タイヨウに告白されたとき、すごく嬉しかった。
タイヨウとずっと一緒にいたいって、思った。
でも歩けないなら、
一緒にいても楽しくない。
だからね私、手術は受けない」

タイヨウ「そんなこと・・・
そんなこと関係ない！
ユラが歩けないとしても、
俺は、ユラが大好きだ。
俺はどんなユラだとしても
ユラとずっと一緒にいたい。
だから死ぬな。
手術を受けて、生きてくれ。
俺がユラを一生守るから」

ナツミ「そうだよ、ユラ。
私だってまだユラと
お別れしたくない。
歩けないユラだっていい！
これからもみんなで楽しいこと、
いっぱいしよ??」

ユアン「ユラ！
ずっと４人でいよう。
手術受けて」

ユラ「みんな・・・
ありがとう涙
何言われても手術受けない
つもりだったのに、
ここまで言われたら
受けるしかないじゃん！
わかった。手術受ける！
だからそれまで、歩けるうちに
なるべくたくさん楽しいことしよ??」

タイヨウ「おう」

ナツミ＆ユアン「うん！」

それから私たちは
遊園地に行ったり、
家で遊んだりした。

★・・・★・・・★・・・★

そして、手術の日。

タイヨウ「ユラ、頑張れよ」

ナツミ「頑張って！」

ユアン「待ってるからな」

ユラ「みんなありがとう！
頑張るから、待っててね！」

★・・・★・・・★・・・★

３時間後。。。

バッ。
（手術室のランプが消える）

医「近藤さんの
お友達ですね？」

タイヨウ「はい。
先生、ユラは？」

医「病気は治りました。
でも、歩けなくなりました」

タイヨウ「わかりました」

カラカラ
（ユラが手術室から出てくる）

タイヨウ「ユラ、頑張ったな！
よくやった！」

ユラ「タイヨウ・・・涙
ありがとう！
みんなのおかげだよ！
歩けなくなっちゃったけど、
ずっと一緒にいてくれるよね？」

タイヨウ「おう」

ナツミ「当たり前でしょ！
心友を何だと思ってんの？」

ユアン「ずっと一緒だからな！」

ユラ「みんなと友達で
良かった涙」

★・・・★・・・★・・・★

５年後。。。

ユラです！
車椅子で生活してるけど、
まだタイヨウとラブラブです。

ピンポーン。

ユラ「はーい」

タイヨウ＆ナツミ＆ユアン「ユラ～～」

ユラ「みんな??
どうしたの？」

ナツミ「タイヨウから
話があるんだって！」

タイヨウ「ユラ、一生守って行く！
俺と結婚してください！」

ユラ「タイヨウ・・・
もちろん」

ナツミ「ラブラブだな～ｗ」

ユアン「ナツミ、
結婚してください！」

ナツミ「はい。
よろしく、ユアン」

ユラ「ナツミこそｗ」

★・・・★・・・★・・・★

今日は、
４人の結婚式！

あのときに
手術を受けてて
良かった。

今は心から
そう思える。

みんな、ありがとう！

☆ｆｉｎ☆

＊ニコ学名作リバイバル＊
この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。