心の声がうるさい幼馴染の愛が重すぎます
作者:たぴおかみるくてぃー
《はぁ、可愛い。
こっち向いて
名前呼んでくれないかな》
「なぁ、ユラ」
「ひゃいっ」
噛んだぁ・・・
《は、今噛んだ。可愛すぎるだろ。
なんでこんなに可愛いんだろ。
こんなに可愛い人、
この世にユラしかいないよね。
世界一、いや、
宇宙一の可愛さかも》
心の声うるさい・・・
聞いてて
恥ずかしいぃ・・・
「わ、私、用事あるから!
帰るね、バイバイ!」
私は、彼にそう言うと、
ダッシュで
家に逃げ帰った。
* * * *
「アリサ~!」
「あ、おかえり、ユラ」
あ、皆さんこんにちは。
私はユラ。
そして、私を
出迎えてくれたのは
双子の姉のアリサ。
そしてさっきの彼は、
幼馴染のハアト。
「あ、またユラ
悩んでるしょ。
また、ハアトの心の声?」
「うん・・・」
そう。
私はある日突然
幼馴染のハアトの
心の声が
聞こえるようになった。
「いやー、
不思議だよねー。
龍之介の声は
聞こえないのにね」
私にはハアトの
心の声しか聞こえない。
ハアトの双子の兄の
龍之介の心の声は
聞こえてこない。
「だって、龍之介のは
アリサが
聞こえてるじゃん」
「あ、たしかにそうかも~」
あははー、
と笑うアリサ。
私はハアトのことが
好きだと気づいたくらいから
ハアトの心の声が
聞こえるようになった。
アリサも同じ。
「ハアトの心の声ね、
マジでうるさくて」
「あれでしょ?
ずっと可愛い可愛い
言ってるとかでしょ」
「ソ、ソウデス・・・」
「もう、
付き合っちゃえば
いいじゃん。
絶対両想いだし」
「でも。
妹的な可愛いかも
しれないじゃん・・・
ちっちゃい頃からずっと
一緒だったんだし・・・」
うーん・・・
悩んでいた私は
気がつかなかった。
アリサが、
「ハアトなんて
幼稚園の時から
ユラのこと好きなのに。
なんで気づかないかなぁ。
ほんと鈍感」
って、言っていたことに。
* * * *
今日は、
ハアトのクラスと
合同体育。
はぁ。ハアト
かっこいいな、
でも、周りに
女の子いっぱいいる・・・
「そこの女子!
危ない!」
え?
振り返ると
バスケットボールが
飛んできてる!
やばい!
痛みに耐えようと、
ギュッと目をつぶる。
ドンッ
「痛っ、くない?」
目を開けると、
痛みに顔を歪めるハアトが
目の前にいた。
「ハアトっ!
だいじょーぶ?」
「ん。
ユラが無事で良かった」
《まじで焦ったぁ。
ユラに怪我がなくて
よかった》
っ!
心臓に悪い・・・
「ハアトくん!
大丈夫?
保健室連れて
行こうか?」
あ、さっき
ハアトの隣にいた
アンジちゃんだ・・・
「別にいい」
「で、でも・・・」
「ユラに
連れて行って
もらうからいい」
え? 私?
「ユラ、連れてって?」
「え、あ、うん」
ハアトに手を引かれ、
体育館をでる。
う、アンジちゃんの
視線が痛い・・・
すっごい
睨むじゃん・・・
そのまま一緒に
保健室に向かう。
コンコン
「「しつれいします」」
「あれ? 先生いない」
「んじゃ、ユラ
手当して?」
《ユラ可愛いな。
ほんとに可愛い。
てか、2人で
保健室とかヤバい》
「っ!
す、座って!」
「ん」
《はぁ、マジで好き》
「す、き?」
「は? 今なんて?」
ヤバい、
声に出ちゃった・・・
《好き、好きだよユラ》
「好き好き
言わないで・・・っ!」
「今俺、好きって
言ってないよ?」
「っあ!」
やってしまった・・・
嫌われたかな・・・
「ユラさ、俺の心の声
聞こえるんだね。
じゃぁ、俺がずっと
可愛い可愛い言ってるの
聞いてたんだ?」
「聞いて、たけど。
ずっと妹的な
可愛いだと思ってて・・・」
「そんなわけないじゃん。
俺はずっと」
「《ユラが好きだよ》」
・・・っ!
「私も!
ずっとハアトが好き・・・」
「《はぁ。可愛すぎ》」
「可愛いって言わないで!
ばか!」
「ユラ、
俺と付き合って?」
っあ、色気がなんかすごい。
かっこいいな。
「私なんかでよければ
喜んでっ・・・!」
《・・・》
「ハアト?」
《ヤバい、可愛すぎる。
俺、このまま
死んでもいいかも》
「死んでもいい、
なんて言わないで・・・?」
「っ!
あーもう、可愛すぎ。
俺の心臓そろそろ死にそう。
もう一生離さないから、
覚悟してろよ?」
《あー、
真っ赤になってて
可愛いな。
ほんとに好き》
心の声なんて
聞こえてもいいことないって
思ってたけど、
お陰でハアトと
付き合うことができました!
ハアトの愛が重すぎて、
私の心臓が
そろそろ潰れそうです・・・笑
―END―
近藤 結良
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