幼なじみから彼氏に！

CAST国本姫万里

作者：まるぱん

2025.01.20

私、ヒマリ！
中学３年生！

選挙で、整美委員長に
当選したよ。

立候補者は３人いたんだけど、
激戦の末につかんだ勝利！

とってもうれしい！

だけど、２つ
気がかりなことが。

１つ目は、私は人見知りで
大勢の前で話すことが
苦手なこと。

２つ目は、専門委員長になったのが
私以外、男子しかいないこと。

園芸委員長は、タイヨウ。
図書委員長は、ユアン。
体育委員長は、ナツ。

保健委員長は、ハルト。
放送委員長は、リョウ。
生活安全委員長は、ミサキ。

文化福祉委員長は、リョウスケ。
って感じ。

なんだか私だけ、場違い？

しかも、認証式では
全校生徒の前で
スピーチをしなければいけない。

演説は「当選したい！」って
思いがあったから
なんとかできたけど・・・

リョウスケ「そんな辛気くさい顔して
どうしたんだよ」

文化福祉委員長、リョウスケは
幼なじみ。

私が大勢のまえで話すことが
苦手だって知ってる。

ヒマリ「分かるでしょ？
私は認証式でのスピーチが
ゆううつなの！」

リョウスケ「ああ、そうだな。
まあ、俺もスピーチあるし、
並ぶの、となりだろ？
なんかあったら
はげましてやるよ」

リョウスケは意地悪なのか、
やさしいのか、よく分からない。

＊　‐‐‐　＊　‐‐‐　＊

ついにやってきた
認証式。

前整美委員長から、
役職を委嘱（いしょく）される。

給食は少なめに食べたのに、
おなかが痛い。

手足も震えてくる。

どうしよう。

マイクが回されてくる。

もうダメかもしれない・・・

ギュッ。

誰かが私の手をにぎった。

リョウスケ？

リョウスケが口パクで
「がんばれ」って言ってる。

よし、がんばる！

ヒマリ「新しく整美委員長になった
ヒマリです！
私は演説でかかげた公約、
学びやすい学校にするための
学校作りをしたいと思っています！
掃除をしてほしい場所の
アンケートも取ろうと思っています」

パチパチパチ・・・

ふう。

なんとか無事にいけた。

「ありがと、リョウスケ」って、
私も口パクで返す。

それに応えるように、
リョウスケは、笑った。

ああ、認証式、
緊張したなあ・・・

リョウスケ「なあ、ヒマリ」

ヒマリ「どうしたの、リョウスケ」

リョウスケ「俺、ヒマリのことが好き。
幼なじみだし、ヒマリの魅力、
全部知ってるつもり。
長年すごしてきたから、
絶対にヒマリのこと、
喜ばせられるって自信あるし。
つきあってくれる・・・？」

ヒマリ「私も・・・
いつも私のことエスコートしてくれる
リョウスケのことを
１人の男の子として意識してた。
これからも、よろしくね！」

リョウスケ「これからはヒマリのこと、
幼なじみとしても、彼女としても、
幸せにしてやる！」

大切な幼なじみは、
大切な彼氏になりました！

＊ｅｎｄ＊