転生したかもしれません！

CAST国本姫万里

作者：たぴおかみるくてぃー

2022.10.08

キキィィィー！
ガンっ！

鈍い音が響いた。

痛いな、
私、死ぬのかな。

「ヒマリ！　っヒマリ！」

誰か私を呼んでる？
そう思いながら私は目を閉じた。

～＊＊～＊＊～＊＊～＊＊～

「・・・っ痛ったぁ」

私は頭の痛みで
目が覚めた。

周りを見渡すと、
見慣れない景色。

どうやら知らない場所に
いるらしい。

「目が覚めたか」

誰だろう、
知らない人の声がする。

声の主が私を見ていた。

え？
なんか変な格好してる。

てか、私もじゃん！

もしかして、
小説とかでよくある、
転生しちゃいました的なやつ!?

あ、申し遅れました、
わたしはヒマリ！

色々あって、異世界に
転生してしまったっぽいです。

「おい。
大丈夫か？」

「え、あはい！
大丈夫です！」

なんかよく見たら
イケメンなんだけど！

しかも、
レンに似てるなぁ。

レンっていうのは、
私の前世（なのかな）の想い人。

「お前、私が城から出たら、
城の前で倒れていたんだ」

MA・ZI・KA☆
てか、ここ
お城だったんだ・・・

どうりでこのお部屋が
私の家と同じぐらいの
大きさだなぁと・・・

「そなた、
名をなんと申す？」

「えと、ヒマリです」

「ヒマリというのか。
良い名前だ」

「あ、ありがとうございます・・・」

「私はレオンだ」

え、レンに名前似てる・・・

「せっかく目が覚めたのだ、
お茶でもしよう」

その後、私は
レオンさんと
楽しい時を過ごした。

パーティーをしたりとかして
過ごしていくうちに
わかったことといえば、
ここは日本ではない、
ということ。

しかも時代も
現代ではなさそう。
ドレスだし、服。

『ヒマリ、ヒマリっ！
起きてくれ！
死ぬな！』

・・・誰？
誰かが私を呼んでいる。

聞いたことのある
声のような気がした。

気づくと
私は暗闇の中にいた。

『ヒマリ！　ヒマリ！
朝だ、ヒマリ起きろ！』

また声が聞こえる。

声の方に行くと、
光が見えた。

私は無我夢中で走った。

やっと出られる！

私は光に入った途端、
意識を失った。

～＊＊～＊＊～＊＊～＊＊～＊＊～

ピッピッピッピッピッ

電子音が聞こえる。

私は目を開けた。

「ヒマリ！
起きたのか。
よかった・・・！」

・・・レン？
なんでいるの？

てかこ、こどこ？

「ヒマリ。
お前は事故にあった。
そのまま５日間
意識が戻らなかった」

え・・・？

「先生は、
今夜が山だろう、って。
でも、よかった・・・
俺、このまま意識が
戻らないんじゃないかと思って
不安で不安で・・・
あ、今先生呼んでくるからな！」

もしかして、レン
ずっと私のこと
呼んでくれてた？

最後に聞こえたのは
レンの声？

そんなことを
考えているうちに
先生が来て、
色々検査した。

その間も、ずっとレンは
そばにいてくれた。

「レン。ありがとう」

「どういたしまして。
・・・ヒマリ」

「何？」

「お、俺！
ヒマリが好きだ！
ヒマリの意識が戻らない間、
色々考えた。
ヒマリを事故から
守ってやれなかった俺じゃ
ヒマリを守れないかもしれない。
でも！　俺は、今後何があっても
ヒマリを守るから。
っだ、だから！
俺と付き合ってくれませんかっ！」

レンにしては
随分良く喋るん・・・、
え？
今、私、告られた？

気のせいじゃないよね・・・？

「レン」

「な、何・・・？」

「あのね、
私もレンが好きだよ？」

事故って異世界に
転生しちゃったりとかしたけど、

レンのお陰で無事に
こっちに戻ってくることができ、
レンと付き合うことができました！

～ＥＮＤ～

P.S.
レオンさんは
ヒマリが急に消えて
焦ったとか焦ってないとか・・・

これはまた別のお話。