釣り合わないけど貴方に恋を
作者:あちゃまちゃ
皆様、ごきげんよう。
私、池未来実と申します。
ここら辺では有名な私立校、
ニコラ学園に通っています。
お兄様はカケル。
妹はセナと申します。
そしてお父様は
病院の院長を
やっております。
お母様は女優。
そして私の執事は
わたえと申します。
*。・ 家 ・。*
クルミ「わたえ、
今日のスケジュールは?」
わたえ「はい、お嬢様。
本日は終業式がございます。
そしてその後、お車に乗って
プライベートビーチのついた
別荘行きます。
お嬢様のお誕生日のお祝いに」
クルミ「そっか!
もう14歳か!」
そう言えば
そうだった!
明日は
私の14歳の
お誕生日。
プレゼントが
待ちきれない!
わたえ「お嬢様、
お願いがあります!
マノカ様を誕生日パーティーに
お誘いしてください」
クルミ「そっか!
わたえはマノカ、
大好きだもんねぇ!」
わたえ「お嬢様・・・」
わたえ、可愛いな。
顔が火照っている。
クルミ「心配しないで。
マノカは親友として
絶対誘うから」
わたえ「ありがとうございます!
お嬢さ・・・」
わたえが『ま』を
言おうとしたとき。
カケル「セナ~!
俺のフォアグラ返せ~!」
セナ「ギャー!
だってお兄様食べていいって
言ってくれたじゃないですか!」
カケル「いらないのは
キャビアだ~!」
カケルとセナの
言い争う声が聞こえた。
クルミ「どうしたのですか?」
セナ「お兄様が食べていいって
言ってくれたのに
食べたら怒られた(泣)」
カケル「それは
キャビアのことだ」
なるほど。
セナが間違えて
お兄様のフォアグラを
食べてしまったのね・・・
クルミ「お兄様、
フォアグラなら明日、
私の誕生日パーティーで
イッパイ出ると思います。
その時たくさん食べれば
良いのでは?」
カケル「そっか! 明日か!
セナ、今日のところは
これで許してあげよう」
セナ「はい! お兄様!
お姉様ありがとうございます!」
クルミ「はぁ!」
もう疲れた~!
クルミ「はっ!
わたえー!
学校ー!」
あわててわたえの元に
駆け寄った。
わたえ「では、
お気をつけて」
クルミ「行って参ります」
なんだかわたえの顔が
悲しそうに見えた。
*。・ 学校 ・。*
クルミ「おはようございます!」
女子A「きゃあーーーーーーーーーー!
クルミ様~!」
女子B「おはようございますぅーーーーーーーーーー!」
クルミ「お・・・おはよう・・・」
どうしよう!
ここからぬけられない・・・!
マノカ「はいはーい!
みんなごめんね!
私もここ通りたいんだけど・・・!
女子A「きゃあーーーーーーーーーー!
マノカ様も!」
この子は広瀬まのか。
私の親友。
マノカ「おはよう、クルミ。
はやく行こ!」
クルミ「う・・・うん!」
*。・ 教室 ・。*
クルミ「ありがとう、
マノカ!」
マノカ「ううん。
クルミが心配だった
だけだから!」
マノカはあの人気雑誌、
ニコラのモデル。
可愛いしスタイルいいし。
私の憧れの人。
クルミ「そうそう!
マノカ、明後日、
私の誕生日パーティーがあるの!
来てくれる?」
マノカ「うわー!
いくいく!」
クルミ「ありがとう!
サラさんも来てくれるし
サキさんも来てくれるの。
あと、従姉のハルカも!」
マノカ「そうなんだ。
楽しみー!」
*。・ 別荘 ・。*
わたえ「本日はお忙しい中、
クルミお嬢様の誕生日パーティーに
いらしてくださり、
誠にありがとうございます。
それでは、
クルミお嬢様のご登場です」
あぁ、緊張する。
お客様パチパチ!
クルミ「本日は、
私のためにお集まりくださり、
ありがとうございます」
こうしてちゃくちゃくと
パーティーは進んだ。
わたえ「これで、
お嬢様のお誕生日パーティーを
終わります。
お気をつけてお帰りください。
尚、お泊まりなされるお客様は、
お部屋のご準備のほうは
整っていますので
お好きな時にどうぞ」
やっと終わった。
後はプレゼントをもらうだけ!
サラ「クルミ!
お誕生日おめでとう!」
クルミ「サラさん、
ありがとう!」
サキ「クルミちゃん!
おめでとう!」
クルミ「サキさんまで
ありがとうございます!」
マノカ「クルミ~!
今日はお招きありがとう!
はいこれ! プレゼント!」
クルミ「マノカまで!?
本当にありがとう!」
お母様「クルミ、」
クルミ「あっ!
お母様、お父様、
今参ります」
あぁ、楽しみ♪
毎年親からのプレゼントは
とっても素敵なの。
お父様「クルミ、
おめでとう。
私達からのプレゼントは
おまえの新しい執事、
ユイトだ」
え・・・
それって、わたえは?
クルミ「えーと、
それってわたえは
どうなるのですか?」
お母様「わたえは、
もうお別れよ」
わたえ「お嬢様、
黙っていて
申し訳ございません!」
クルミ「ウソ! ウソ!
わたえじゃなきゃやだ。
最低!」
私は走って
行ってしまった。
*。・*。・
クルミ「う・・・う・・・」
どこまで走ってのだろう。
気がついたら浜辺にいた。
これからもわたえが
いてくれると思っていた。
それなのに。
クルミ「なんで、
なんでなんで!?」
?「お嬢様、
ここにおられたのですか?!」
クルミ「誰!?」
ユイト「私です」
クルミ「・・・っ!?」
ユイト「皆様がお待ちです」
クルミ「・・・ごめんなさい」
しばらくたってから
謝った。
ユイト「いいえ。
気にしていません」
*。・ 家 ・。*
セナ「お姉様~!」
クルミ「セナ、
心配かけてごめんなさい」
セナ「いいえ、
気にしていません!」
カケル「おっ!
クルミが帰ってきたぞ」
サキ「クルミちゃん、
大丈夫!?」
サラ「クルミ~!
よかったぁ!」
クルミ「皆様、
心配かけてごめんなさい。
ただ・・・」
マノカ「分かるよ?
大丈夫!
ビックリしたもんね!」
クルミ「マノカ・・・」
みんな本当に優しい。
と、ちょうどそこに・・・
ハルカ「ごめんなさい、クルミ、。
パーティーは
もう終わってしまった?」
クルミ「えぇ、
でも大丈夫よ?」
ハルカ「ごめんなさい。
あと・・・
ちょっと話したいことが・・・」
クルミ「わかった。何?」
ハルカ「ワタジュン、
どこにいる?」
クルミ「え・・・」
わたえの話になるとは
思わなかった。
クルミ「えーと、
今日でわたえ最後だから
多分お母様達と
話していると思う」
マノカ「ハルカさん、
わたえになんの用事?」
ハルカ「それを聞かれるのを
待っていたわ。
実はワタジュン、
私の彼氏なの。
そしてわたえは私のこと好きで、
告白されたの」
え・・・!? ハルカ、
私がどれだけわたえのこと
必要か知ってるくせに!?
ハルカ「ワタジュンも可哀想♪
嫌なやつの執事にされて♪」
まるで歌うように言う。
マノカ「なんで
そんなこと言うの?」
クルミ「マノカ?」
マノカ「クルミは
わたえが必要なのよ?
なんで別れさせようとするの?」
ドン、
クルミ「きゃっ」
へ・・・!?
今・・・もしかして
突き飛ばされた・・・?
サラ「クルミ!?
大丈夫?!」
クルミ「っ・・・」
サキ「クルミ・・・!
血が!
血が出てるよ!?」
え・・・
頭を触ってみたら何か、
ネトネトした
赤い液体が出ていた。
マノカ「ハルカ!
なにすんの?!」
セナ「あぁ、お姉様、
しっかりしてください」
カケル「とにかく救急車!」
大騒ぎになってしまった。
ユイト「お嬢様!
大丈夫ですか?!
何があったんですか!?」
ユイト・・・その時。
ユイト「息はありますか?」
え・・・
ユイトの耳が
私の・・・
当たっている!
クルミ「ユ・・・イト・・・
大丈夫・・・だから、。
救急車、呼んで・・・」
ユイト「はっはい。
お嬢様」
ピーポーパーポー。
カケル「俺は親に知らせてくる。
ユイトはクルミを
連れて行ってくれ」
隊員A「大丈夫ですか?」
こうして私とユイトは
病院へ向かった。
*。・ 病院 ・。*
医者「これくらいの傷なら
入院はしなくても大丈夫です」
ユイト「ありがとうございました」
医者「少し、ベットで
ごゆっくりしていってください」
ユイト「お嬢様・・・」
クルミ「ん・・・?」
ユイト「申し訳ありません。
わたえさんのことも、
今回のことも・・・」
クルミ「私もごめんなさい。
無神経だったわね」
ユイト「いいえ」
なんか変な気分。
今まで感じたことの
ないような。
クルミ「そろそろ大丈夫。
行きましょう」
*。・ 別荘 ・。*
お母様「あぁ、クルミ。
安心したわ」
お父様「ユイト、
ありがとう」
ユイト「いいえ、
当然のことをしたまでです」
ドキ。
もしかすると、私、
ユイトのこと
好きなのかも。
セナ「お姉様!
無事で良かった」
サキ「うんうん。
安心安心」
ハルカ「クルミ、
ごめんなさい。
ついつい手が出て
しまったわ」
クルミ「ううん」
ユイト「お嬢様、
そろそろお部屋に
お戻りを・・・」
クルミ「うん、そうします。
その前に、サキさん、サラさん、
セナ、マノカ、
ちょっと・・・」
マノカ「いいよ」
この4人に、
ユイトのこと
相談しよう。
*。・ 部屋 ・。*
サラ「どした?
クルミ」
クルミ「いきなりなんですが、
私、ユイトのこと
好きなのかもしれません・・・」
カーーーーーと
顔が火照っている。
サキ「えぇ!
そうなんだ。
応援するよ」
クルミ「ありがとうございます」
なんだか嬉しい。
セナ「お姉様が、恋・・・」
一方でセナは
ぼうっとしてる。
マノカ「告白しなよ」
一同「ええええええええ!?」
マノカ!?
告白なんて!
マノカ「私ね、
さっき気づいたの。
私、ワタジュンが好き。
だから、気持ち
伝えようと思っている」
クルミ「マノカ・・・」
マノカが
ワタジュンのこと、
好きなんて!
セナ「マノカさん、
わたえのこと、
好きなんだ・・・」
マノカ「うん」
サラ「OK!
応援する!」
セナ「頑張れ!」
マノカカァァァ!
フフ、マノカ、
顔が火照っている。
サキ「じゃあ私も、
カケルさんに言おう!」
セナ&クル「お兄様!?」
サキ「うん。
ずっと前から
好きだったの」
セナ「あんなやつ
好きなんですか?」
クルミ「あんなやつって・・・w」
サラ「頑張れ。サキ!」
こうして
告白大会的なのが
始まった。
*。・ 大広間 ・。*
私はわたえと
最後の会話をしていた。
クルミ「わたえ、
今日が最後だね、」
わたえ「そうですね」
クルミ「あのさ、
マノカに告白しなよ」
わたえ「えぇ!
無理無理!」
クルミ「今日だけしか
ないんだよ?!
いいの?」
わたえ「私は少しでも
お嬢様とマノカ様の
お側にいられれば、
いいんです」
クルミ「じゃあさ、
最後の命令だと思って!」
言ってから後悔した。
わたえ「お嬢様・・・
わかりました」
やったぁー!
マノカ、
良かったね!
と、ちょうどその時・・・
マノカ「ワタジュン、
話あるんだけど」
おおおおおおお!?
わたえ「マノカ、好きだ」
いやいやいや。
タイミング
ずれてるやん!
マノカ「へ!?
今の、聞き間違いじゃぁ
ないよね!」
わたえ「マノカ、
もう1度言う。
好きだ」
きゃーーーーーーーーーー!
頑張れ! マノカ!
マノカ「わ・・・私も、
好きです」
サラ「おめでとう!」
クルミ「サラさん
いつの間に!?」
サラ「いやぁ、
マノカについてってって
言われたから!」
いいなぁ!
恋してる!
と、その時・・・
ドン!
クルミ「え!?」
大きな音が聞こえた。
とたんに、
?「サキ。
俺はお前が好きだ」
サキ「か・・・カケル!?」
セナ「きゃあーーーーーーーーーー!
お兄様かっこいい」
カケル「返事は?」
サキ「OKです・・・」
クルミ「まさかの・・・」
サラ「カップル成立!?」
クルミ「お兄様スゴーイ!」
セナ「アッ!
お姉様!
今日はパーティーですね!」
クルミ「うん!」
なんか忘れてるような・・・
サラ「何いってるの?
クルミまだ
実ってないじゃん?」
そうだったー!
サラ「今日は
作戦会議じゃい!」
*。・ 部屋 ・。*
クルミ「まず、
マノカ、サキさん、
おめでとう!」
マノカ「ありがとう!」
サキ(カァァァ)
サラ「サキ、
お顔が赤いぞ」
サキ「からかわないでよぅ!」
セナ「可愛いですね!」
サキ「もう・・・!」
一同「うふふふふ」
マノカ「では本題!
クルミ、
どうする?」
クルミ「うん!
私も告白する!」
セナ「えらい。
お姉様!
じゃあ練習しませんか!?」
サキ「いいねいいね~!」
サラ「では、思いきって!」
マノカ「どうぞ!」
クルミ「ユイト、好きだー」
ユイト「お嬢様ー!」
え・・・
サラ「あ・・・」
ユイト「お嬢様・・・
ス、スイマセン!」
クルミ「あ・・・どうしよう!
ごめん、ユイト!」
ユイト「おい、クルミ」
ヤバイ。
めっちゃ怒ってる。
その時。
ぎゅ!
セナ「WAO!」
一瞬世界が止まった。
私・・・
抱きしめられてる!
ユイト「お嬢様、
ごめんなさい。
大好きだよ」
ウソ・・・
ウソウソウソウソ
ウソウソウソウソ!
クルミ「私も、好きです」
マノカ「イエーーーーイ!」
サキ「おめでとう。
クルミ!」
あぁ、幸せ。
釣り合わない貴方に
恋をしてしまった。
でも、今、
嬉しすぎてたまらない!
クルミ「大好きだよ、
ユイト」
サラ「おっしゃっ!
パーティーだ!」
そして私達は
みんなに祝福されながら
お祝いされた。
クルミ「最高のプレゼントだよ」
*END*
池 未来実
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