私だけの先生

CAST池未来実

作者：ゆいゆい

2019.09.14

私はクルミ、
中３でもうすぐ受験。

第一希望は、私立の高校。

他の私立より
学費は安い方。

その学校に受かるために
塾に通ってます。

その塾には
同じクラスの
レンもいます。

クルミ「あ～、さっき
教えてもらったばっかなのに
やり方わかんないよ・・・」

レン「クルミ？　寝てんの？」

クルミ「寝てない！
問題考えてるの！」

レン「でも、
わからないんでしょ？」

クルミ「わかるし！」

レン「いや、その顔は
わかってない顔だ」

クルミ「何よ、
自分の方が
成績いいからって・・・」

レン「もういいよ、
俺が教えてやる」

クルミ「はぁ？」

レン「はぁ？　じゃねえよ。
この問題やらないと
居残りだろ？」

クルミ「まぁ、
そうだけど・・・」

レン「ほら、さっさとやるぞ」

クルミ「う、うん」

何こいつ！
ほんと嫌なんだけど・・・

・　・　・　・　・　・

しかし、１０分後・・・

クルミ「できた！」

レン「もうやり方覚えたか？」

クルミ「まぁ、だいたい？ｗ」

塾の先生より
説明がわかりやすい・・・

全部、
１から教えてくれる・・・
すごい・・・

クルミ「あ、ありがとう・・・」

レン「おう、あっ、後
面接の練習も
俺が付き合ってやろうか？」

クルミ「いや、
それはいい。
恥ずかしいじゃん！」

レン「恥ずかしいとか
言ってる場合じゃねえだろ！
バカ」

クルミ「バカって。
そこまで言わなくても・・・
だって学校の先生と
練習してるし・・・」

レン「それだけじゃ
意味がないだろ？」

クルミ「なんで？」

レン「だって、いろんな人に
なれておかないと
本番喋られなくなるだろ？」

クルミ「まぁ、
そうかもしれないけど・・・」

レン「まだ文句か？」

クルミ「文句じゃないし。
ありがとう。
面接の練習にまで
付き合うって言ってくれて」

＊・＊・・・＊・・・＊・＊

そして３日後。

私は今、
面接の待合室にいます。

面接官「次の方どうぞー！」

クルミ「はい！
受験番号４７番、
ニコラ学園の池クルミです」

そして、
レンとの練習のおかげで
なんとか面接はやりきった！

次はペーパーテスト。

あんだけやったし
教えてもらったんだから
大丈夫！　って
自分に言い聞かせた。

試験管「はい、そこまで！」

はぁ、わからないところ
１個あったけど
それ以外は解けたはず・・・

＊・＊・・・＊・・・＊・＊

１週間後・・・

試験管「だだいまより、
合格発表を始めます」

ばさっ。

合格発表の紙がはられた。

４７番、４７番・・・
あれ？　ない！
もしかしてダメだった？

落ちたの？　私。

自然と涙がこぼれ落ちた。

その帰り、
先生に報告するため、
塾に寄った。

そしたらレンがいた。

レン「先生に
報告しに来ただけだろ？
俺と帰ろ！」

クルミ「うん」

＊。・　帰り道　・。＊

レン「落ちたんだろ？
受験」

クルミ「レン馬鹿！
ストレートに
言わないでよ!!」

レン「ごめん・・・
でも気持ち
切り替えなきゃだろ？」

クルミ「そうだけど・・・
このままじゃ公立も
受かる気がしない・・・」

私は大号泣・・・

そしたらレンが
バックハグして来た・・・

レン「大丈夫！
俺がクルミの先生に
なってやる！」

クルミ「はぁ？
ふざけないで」

レン「ふざけてない。
私立落ちたのは俺のせい。
だから俺が責任とる。
公立受かるように、
クルミが理解するまで
何回も教えてやる」

クルミ「レン・・・ありがとう」

レン「最後まで頑張って
ＪＫになって、
制服デートしよ！」

クルミ「それ、地味に
告白してるよね？笑」

レン「ち、ちげえし」

クルミ「ま、違うくてもいいや！
公立のために頑張るからね。私」

レン「応援する」

ｅｎｄ。