大好きな友達と好きな人。

CAST深尾 あむ深尾 あむ

作者:ひっか

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2020.01.21






私、深尾あむ!
中学2年生。





私には今、
気になっている人がいます。





それは同じクラスの
戸部光翔。





男女からとても
信頼されていて、
顔も性格もかっこよくて、
女子からモテモテ。





今年、初めて
同じクラスになった。





戸部に
告白している人も多くて、





戸部と仲良かったら
すぐに付き合ってるっていう
噂がたつほど。





そんな噂話は今、
ある女の子と
噂がたっている。





それは、
私の友達のこはる。





こはるは、
ボーイッシュで
運動神経が良くて
バスケ部のキャプテン。





私と真逆って言えるほど
なにもかもホントに逆。





悔しいけど、
私とめちゃくちゃ
仲のいい友達だから
戸部のことが好きって
一言も言ったことがない。





この間、
こはると遊んだ時、





こはる「この間さー、
ある男子とLINEで
仲のイイ女子誰かって
話になって、
なんだかかんだ噂たって
付き合ってるとかって
言われてるけど、
仲は1番いいよねーって
話になった」





あむ「へー
その男子と
仲いいんだね」





こはる「うん。
去年も同じクラスだったし、
噂されるのマジで
嫌なんやけどねw
でも、結構遊んでるし、
しかたないかなーって」





あむ「なるほどね」





あー絶対に、この話は
戸部との話だなー。





こはるは、絶対に
戸部のことが好き。





名前は出さないけど
戸部の話を毎回してる。





こはるは、戸部と
LINEしてて、
去年から仲良くて。





私はLINEしてないし、
それにこはると戸部と
遊ぶ時に人数合わせで、
私が呼ばれる。





前までは、戸部と遊べるから
こはるとの噂話は
気にせずにいこうって
思うんだけど、
そろそろしんどくなってきた。





皆からも
期待されている2人。





もうこれ以上戸部に
近づくことはできない。





戸部と遊びに行けるのは、
こはるがいないとできない。





だから、遊びたいんだったら、
こはると戸部の遊びに行かないと
遊べないんだ。





戸部とは、今、私と一緒で、
こはるは隣のクラスだから
圧倒的に私の方が有利って
思ってたけど
やっぱこはるは、すごい。





絶対に戸部を取られる。





戸部は、私の彼氏には
ならないんだ。





こはるとは、仲良いし
こはるのことは大好き。





だけど恋愛になると
ダメだな私。





こはるに
本音が言えない。













─*─*─*─*─*─*─*─*─*─*─*─*─





・学校の日・





戸部「おはよう。
深尾!」





あむ「おはよー!」





戸部「なんか、最近、深尾
テンション低くない?」





あむ「そーかな?」





うん。
最近、こはると戸部の
LINEの会話を
想像するだけで、
頭が痛くなって
夜全然眠れない。





こはる「おっはよー!
ちょうどいい所にきた!
あのさー、
今度の日曜日
またあのメンツて遊ぼー!」





戸部「おーいいねー!」





あむ「私は辞めとこうかな」





戸部「え? なんで?」





あむ「テスト近いし
お母さんに怒られる。
それに、今
お金ないんだよねー。
ごめん」





こはる「あーそーかー
あむ来れないかー残念」





戸部「お金なら
心配しなくていいんだよ?
だって公園とかで
遊べばいいじゃん」





遊びたくない。





もう2人の噂を
何もなかったかのよーにして
遊べない。





辛い。キツイ。
苦しい。





あのメンツっていうのは、
私と戸部とこはると
あともう1人、
こはると同じクラスで
私の幼馴染のよしと。





噂によれば、私とよしとが
付き合ってるっていう噂が
くぁるらしい。





まあそーなるよね。
4人で遊んでたら、。





こはると戸部が
仲良く皆に見えてるなら、
私とよしとが勝手に
くっつけられるよね。





よしとのことは、
友達としては大好きだけど
本命は戸部。





でも、無理なんだ。





戸部「えー深尾が来ないなら
俺も行かね。
つまんねーのー」





こはる「は? なにそれ」





戸部「なにか悪いことでも
言ったか?
俺も今回は却下で。
じゃあ」





こはる「なに、あいつ。
なんで、あむは行けないの?
てか、行きたくないんでしょ?」





あむ「うん」





こはる「なんで?
私達のこと
嫌になったの?」





あむ「違う! 違うよ!
私はただ、
噂でダブルデートって
言われるのが
嫌になっただけ」





こはる「あーそのこと?
そんなの
気にしなくていいじゃん。
噂だよ?
ホントじゃないじゃん。
友達じゃん」





あむ「違う。
私は平気じゃない」





こはる「うちらとか、
戸部と噂広まり過ぎて
戸部はマジで気にしてないよ、
2人とも慣れちゃったから、
よしととも上手くやれるって」





あむ「なにそれ?
私は、、私は、、、」





あむ「戸部のこと、
(小さい声で)」





あむ「友達って思ってない」





ダッ!!





私は逃げた。
全速力で。





悲しかった。
こはるの中でも、
よしとと勝手に
くっつけられてるなんて。





こはるは、
知ってたんだ。
戸部と噂されてるの。





こはるに
酷いこと言った。





戸部のことって言うのは
聞こえてなかったと思うけど
目の前で友達じゃないって言った。













─*─*─*─*─*─*─*─*─*─





・その週の日曜日 電話・





プルルルルルルルル





あむ「はい?」





こはる「私。こはる」





あむ「あっえ、あっその、、、」





こはる「ごめんね。
なんかごめん。
私きっと嫌なこと
あむに言ったよね?」





あむ「ううん。
私こそゴメン。
友達じゃないとか言って。
そんなこと全然
思ってないから」





こはる「もういいの。
気にしないで。
戸部に最近あむが
テンション低いって言われて
なんかあったのかな?
って思って」





ズキン。





また、戸部との話。





こはる「戸部があむに
体調聞けって」





戸部とたくさん
話してるんだ。





やっぱ、
私無理だな。





こはる「あむ? あのさ、
今度の土曜日私、
なんでも話聞くから
嫌なこととかあったら
聞かせてよ?
あむが心配だから」





あむ「うん。分かった」













─*─*─*─*─*─*─*─





・土曜日・





こはる「どーしたの最近」





こはるに
言ってしまいそう。





こはる、
優しいから。





こはる「あむ?
ホントに大丈夫なの?
話聞くよ。
なんでも、言って」





あむ「こはる。
私ね、ごめんね」





こはる「なに?」





あむ「私、戸部のこと
やっぱり好きだわ」





こはる「へ?」





あむ「何回も何回も
ダメだって分かってて
諦めようとしたけど
やっぱりできないや。
絶対に戸部が
どこか頭の中にいる」





こはる「それが理由?
遊びたくないって、いう」





あむ「そーだよ」





こはる「そーゆーこと
もっと早く言って。
私も辛いんだから、」





あむ「なんで?」





こはる「私ね、戸部に
昨日、告白したの」





あむ「え?
そーなの?」





こはる「でもね、
振られちゃった」





あむ「なんで?」





こはる「私きっとちょーし乗りすぎた。
会って、大好きって言ったら
そんな軽く言って
欲しくないって言われた。
周りはさ、戸部と私が
仲良いからっていって
いい感じじゃんって言われて。
勝手に戸部も私のこと
すきなんだって勘違いしてた」





あむ「、、、」





こはる「戸部のこと
なんも考えて無くて
自分のことばっか考えてて
全然知らなかったけど
戸部には好きな人がいるって。
なんも知らなかった」





あむ「そーだったんだ」





こはる「今、考えるとさ、
戸部にも変な噂流れて
嫌な思いさせたと思うし
それに、あむにも
嫌な思いさせたよね。
ホントにごめんね。
本当、ダメだよね、私」





あむ「ううん。
気にしないで。
こはるは、いい子だよ。
心配しないで
私こはるのこと
大好きだから」





こはる「ねえ、私から
お願いがあるの。
あむ、、
戸部に今から会って」





あむ「急に? なんで」





こはる「戸部がニコニコ公園に
いるから行って!
その気持ち絶対伝えるんだよ」





あむ「でも、、」





こはる「なにウジウジしてるの?
大丈夫!
私がいるよ」





あむ「うん。
分かった。
行ってくる」





こはる「うん。
いってらっしゃい」













─*─*─*─*─*─*─*─*─





・ニコニコ公園・





あむ「戸部!!!」





戸部「深尾。
来てくれてありがとう」





あむ「へ?」





戸部「いや、
俺が深尾が来てくれるよーに
湊に頼んだんだ、」





あむ「そーだったんだ、。
あっあの、
あのね、、、、、
私、戸部のこと、、、、、、、、」





ギュッ





え?





戸部に抱きしめられた。





戸部「もう、何にも
言わないで聞いて」





あむ「う、うん」





戸部「ごめんな。
遊びに行くの
嫌な思いさせて。
嫌ならもっと早く言えよ。
俺も、実は行きたくなかった。
だって、よしとと、深尾が
付き合ってるって噂されてんだぞ?
俺、深尾のこと、大大大好きなのに、
親友のよしとに取られるとか悔しくて。
でも、自分で遊びに誘えなくて」





あむ「そ、そんなの
私のセリフだよ。
私も、苦しかった辛かった。
こはると、戸部が仲良いんだもん。
嫉妬させないでよ」





戸部「ごめんな。
あむ、、、大好きだよ」





あむ「あむ? ハハハ。
私も戸部、いや光翔のこと、
大好きだよ!」





戸部「俺と付き合って下さい」





あむ「もちろん!」





大好きだよ。







*end*

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