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嘘恋letter。

CAST梨里花梨里花

作者:メーダー@

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2025.09.05

はじまりは、1つの手紙。





たった1つの小さな手紙。







それは突然にやって来る。





何の前触れもなく、突然に。









・:*・・・:*・・・:・*・・・・:・*・・・





わたし、リリカ。





中学3年生。





夏休み前で
すっかり浮かれてるけど、
彼氏とか別にいないし、
興味もない。





全員「さよーならー!」





そのま「りーりかっ」





リリカ「そのまー!」





この子は、そのま。





小さい頃からの幼なじみだよ。





そのま「ごめん、リリカ。
あたし今日、委員会あって
一緒に帰れないの」





リリカ「だいじょうぶ~。がんばってね」





ってことで、
今日は1人で帰る。





早く帰って宿題しようかな。





教室を出て、
下駄箱へ向かう。





部活に向かう人、
委員会に行く人、





放課後はみんな
バラバラ。





リリカ「帰るかー」





ガチャっ。





リリカ「んっ?」





下駄箱を開けると
1通の小さな手紙。





リリカ「誰だろう?」





――――――――――――
イルマくん。好きです。
つきあってください。
――――――――――――





えっ!
ラブレター!?





しかもわたしじゃなくて
“イルマ”って人宛だし。





どうしよう。





多分この手紙を入れた子
間違えちゃったんだよね・・・





“イルマ”って人の
下駄箱に入れてあげなきゃ。





でも、誰だろう。
“イルマ”って人。





探さなきゃ。





んー、どこだろう?
結構探してるけどわからな・・・





リリカ「あった!
“安藤イルマ”・・・?」





多分、この人だよね。





入れとくか。





まだ靴入ってるから
帰ってないよね。





ガチャっ。





ここにいれて・・・っと。





これでよしっ。
と、思ったその時。





?「何か用?」





えっ。まさかこの人。





?「いま、おれの下駄箱に
何か入れてたよね?
ちょっといい?」





リリカ「あっ! いやっ、その」





言った時には
もう遅かった。





?「『イルマくん好きです』・・・?」





リリカ「あっ! いや、
わたしじゃないんです!」





イルマ「俺のことが好きかぁ。
でも、ごめんおれ、
あんたのこと知ら・・・」





リリカ「違いますっ!
間違ってわたしの下駄箱に
入ってたんですっ!」





イルマ「へぇ? そうなんだ?笑」





絶対この人信じてない。





わたしが入れたと思ってる。





イルマ「じゃぁ、いいや。
俺とつきあって?」





リリカ「はぁっ!?」





何を言い出すのかと思ったら
この人。





まさかね。嘘でしょ。





リリカ「冗談やめ・・・」





イルマ「俺、本気だけど?」





この人、顔だけはカッコいい。





性格はドSだけど。





リリカ「嫌です」





イルマ「じゃぁ、『賭け』しない?」





リリカ「えっ?」





イルマ「いまから1週間、俺とつきあえ。
お前を絶対に好きにさせてやるよ。
もし本当に好きになったら
このままつきあえ」





そんな、好きになるはずがない。





賭けにのってあげよう。





リリカ「いいけど?」





イルマ「じゃあ決まりな!」





その人は笑って言った。





その顔にドキッとしたのは
気のせい・・・だよね。

















・・:・*・:・・・・:・・・*・・・・・:・





リリカ「行ってきまーす」





曲がり角を曲がると。





リリカ「イルマっ? なんで」





イルマ「イルマって
呼んでくれるんだ?」





そういって
顔をのぞきこんでくる。





顔近いし//





リリカ「うるっさいな。
なんでいるのよ?」





イルマ「なんでって、彼女を迎えに
来ただけですけど?」





リリカ「意味わかんないっ」





イルマ「顔赤いよ、リリカ?笑」





そういって、
手をつないできた。





いちいちイルマのすることに
ドキッとするのは
気のせいかな。





クラスは違うから
ここで離ればなれ。





イルマ「じゃあな、リリカ。
俺がいなくて
さびしくなるなよ?笑」





リリカ「バーカっ。
むしろうれしいなーっ!」





イルマ「言ったなぁ?
あっ、放課後迎えに来るから
待ってて。じゃあな」





リリカ「えっ、うん。またね」





なんでだろう。
ものすごく楽しかった。





放課後まで待てるかな。





―――――って、あたし
何期待してんの。

















・・・#・#。:・*・・・:・・・:。





それから1週間は
あっという間だった。





イルマ「リリカー。あのさぁ、」





いつもの帰り道。





めずらしくイルマが
真面目な顔で聞いてくる。





イルマ「別れよっか」





えっ。嘘でしょ。





リリカ「えっ、なんで・・・」





イルマ「1週間経ったし」





最初は絶対好きになるもんか。
って、思ってたのに





いつの間にか好きになってた。





だから・・・





リリカ「わたしの負けだから!
だから、お願い、
わたしイルマが好き・・・」





イルマ「え? 嘘だろ・・・」





リリカ「嘘じゃないよ?
わたし、イルマが
大好きになってたの」





イルマ「まじか・・・
おれ、すっごく
うれしいんだけど//」





イルマの顔が赤い。





リリカ「これからも
隣にいてくれる?」





イルマ「あたりまえじゃん」





────たったひとつの手紙から
はじまった、嘘恋。





それが小さな恋だったなんて。





運命は偶然かもしれないけど、
それでも本気の恋になるのは
運命かもしれない。







END*

この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。また、掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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