遠回りしたね。でも、私と君は、結ばれるんだ。
作者:みぃお委員長
「ダイジ。好きだよ」
「俺も好きだ」
この会話をかわしてから、
早1ヶ月。
もうダイジは、
浮気してる。
それも!
1人じゃないの。
たくさんいるの。
私は、もう
眼中にないみたい。
そんな私、十文字ヒナノは、
親友のリリカと
お出かけ中です。
ヒナノ「はぁー。
いい人、いないかな?」
リリカ「ダイジくんが
いるでしょー?」
ヒナノ「あんなん、
彼氏じゃないし」
リリカ「まぁね。
あれは、ない」
リリカが
指さした先にいたのは、
ダイジとルナちゃん。
ヒナノ「あー、」
リリカ「別れれば?」
ヒナノ「別れ方なんて
知らないよ」
リリカ「うーん。
あっ! LINEは?」
ヒナノ「LINE?」
リリカ「LINEで別れる人、
結構いるらしいよ」
ヒナノ「そうなんだ。
やってみるね。
ありがとう!」
・*。・ 家 LINE ・。*・
ヒナノ「さよならして、
いいですか?」
ダイジ「は?」
ヒナノ「別れてください」
ダイジ「ヒナノ?
お前、どうして」
ヒナノ「LINEもメールも
電話もやめます」
ダイジ「待て」
ヒナノ「待てって言われて待って、
良いことなんて、1つもなかった」
ダイジ「ヒナノ、」
ヒナノ「さよなら」
別れられたよ。
ダイジは、私のことなんて
好きじゃなかったんだよ。
遊びだったんだ。
*・*・・・*・・・*・*
ヒナノ「リリカ! おはよー!」
リリカ「元気だね」
ヒナノ「ダイジと別れられたよ」
リリカ「後悔しない?」
ヒナノ「わかんない。
でも、1歩踏み出す!」
リリカ「ヒナノ、かっこいい」
ヒナノ(照)
*・*・・・*・・・*・*
そのころ、ダイジは。
ダイジ「はぁー」
リョウ「聞いたよ。ダイジ」
ダイジ「何を?」
リョウ「ヒナノちゃんのこと」
ダイジ「あー」
リョウ「なんで言わないの?
妬(や)いてほしかったって」
ダイジ「恥ずかしいだろ」
リョウ「どうすんの?」
ダイジ「どうしよー!」
リョウ「考えろ」
ダイジ「うん。うっ、ヤバイ」
リョウ「お前、もしかして」
ダイジ「誰にも言うなよ」
リョウ「ヒナノちゃんには」
ダイジ「絶対にヒナノだけには、
言うな」
リョウ「わかった」
・*。・ 半年後 ・。*・
ヒナノ「リリカ~。おっはー」
リリカ「ヒナノ! 私ね!」
ヒナノ「ん?」
リリカ「半年前から
リョウと付き合ってたの」
ヒナノ「うん。
なんとなく、わかってた」
リリカ「えー、嘘ー!」
ヒナノ「で?」
リリカ「リョウから聞いたの。
ダイジくんね」
ヒナノ「あいつの話は、聞きたくない」
リリカ「それは、分かるよ。でも、」
ヒナノ「最悪なやつの話なんて、」
リリカ「病気なんだって」
ヒナノ「えっ?」
リリカ「余命1ヶ月。だって」
ヒナノ「ダイジが?」
リリカ「うん」
ヒナノ「嘘でしょ?」
リリカ「行く? 病院」
ヒナノ「行かない」
リリカ「どうして」
ヒナノ「バイバイ」
ダイジが病気だなんて。
いつから?
私とつき合ってた頃から?
そうだとしたら、私、最低。
ダイジを見捨てた。
「ヒナノちゃん」
ヒナノ「リョウ君?」
リョウ「ダイジのところ、
行かないの?」
ヒナノ「行ったって、
ダイジを悲しませるだけ」
リョウ「そんなこと、ないよ」
ヒナノ「えっ?」
リョウ「ダイジは、ずっと
ヒナノちゃんのこと、好きだよ。
今でも」
ヒナノ「でも。ダイジは、
他の子と遊んだり、
デートしたり、してたんだよ?」
リョウ「どうしてだと思う?」
ヒナノ「遊びたいからじゃないの?」
リョウ「ダイジは、
そんなバカじゃないよ!
ヒナノちゃんも知ってるよね」
ヒナノ「でも、私のことなんて、
無視だった。わたしのこと、
嫌いだったんじゃないの?」
リョウ「本人に聞いてきな」
ヒナノ「場所は」
リョウ「ここ! 行ってきな」
ヒナノ「ありがとう。リョウ君」
*・*・・・*・・・*・*
ガラッ
ヒナノ「ダイジ!」
ダイジ「ヒナノ?」
ヒナノ「ダイジ、ごめんね。私、」
ダイジ「俺がいけないんだ。
ごめん。ヒナノ」
ヒナノ「どうして、私以外の子と
遊んだりしたの?」
ダイジ「ヒナノに
妬いてほしかった。から」
ヒナノ「えっ。なにそれ」
ダイジ「だから、
ヒナノがいる前では、
違う女子といた」
ヒナノ「そんなことしなくても、
私は、ダイジが
誰かと話してるだけで
妬いちゃうから」
ダイジ「ごめん。本当にごめん」
ヒナノ「余命1ヶ月は、本当?」
ダイジ「は? 俺は、死なないし」
ヒナノ「えっ! リリカめ!」
ダイジ「リョウとリリカのしわざ?
勝手に死なせやがって」
ヒナノ「じゃあ、なんで病院に?」
ダイジ「知らないの?
盲腸。手術したんだ」
ヒナノ「盲腸かー。良かった」
ダイジ「良くない。
痛かったんだ」
ヒナノ「でも、良かった。
またダイジと一緒にいれる」
ダイジ「今度は、
ヒナノのことしかみないよ」
ヒナノ「当たり前でしょ」
ダイジ「チュッ!」
ん?
キスされたー?
ダイジ「大好きだよ」
ヒナノ「私も!」
* ‐‐‐ * ‐‐‐ *
リリカ「嘘ついちゃったね」
リョウ「あのふたりのためなら。
いいでしょ」
遠回りしたけど、
やっぱり、ダイジがいい!
そう思える人が、
あなたにも
出来ますように!
*end*
この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。また、掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
十文字 陽菜
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