恋と嫉妬の交差点

CAST十文字 陽菜十文字 陽菜

作者:みなの

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2024.10.26

冷たい風が吹く校庭に、
陽菜は立っていた。





彼女の目は
仲良く下校する優行と
梨里花の後ろ姿を追っていた。





陽菜の胸の中で、
嫉妬の感情がうずまく。





陽菜「優行くんは
私のものなのに・・・」





陽菜は唇を噛みしめ、
計画をねり始めた。













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





翌日の昼休み。





教室で梨里花が
nicolaのバレンタインレシピ特集を
見ているのを見た陽菜は、
梨里花に話しかけた。





陽菜「あら、梨里花ちゃん。
そのチョコ作って誰にあげるの?」





梨里花「え、えっと・・・ゆ・・・」





優行「梨里花、
もしかして俺に・・・?」





陽菜「まさか優行くんに?笑
優行くんって本当は
甘いもの苦手なんだよね?」





梨里花「え? そうなの?」





優行「ちが、、」





陽菜「私はずっと前から知ってたわ」





梨里花の表情が曇る。
陽菜は内心で勝ちほこった。













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





数日後、放課後の図書室で
優行と梨里花は
一緒に勉強していた。





陽菜は本棚のかげに隠れて
様子をうかがっていた。





優行「梨里花、実は俺・・・」





梨里花「優行くん・・・」





2人の距離が縮まる瞬間、
陽菜は“偶然“をよそおって
本を落とした。





大きな音が
静かな図書室にひびいた。





陽菜「あら、ごめんなさい!
邪魔しちゃった?」





優行と梨里花は
慌てて離れた。





陽菜は悪い笑みをうかべた。













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





バレンタインデー前日の放課後。





陽菜は、たまたま
教室に残っていた優行に
近づいた。





陽菜「ねえ優行くん、
明日チョコもらえそう?」





優行「さあ・・・
わからないけど」





陽菜「私からならもらえる?
実は、優行くんのために
特別なチョコを用意しているの」





優行「え?
陽菜、それは・・・」





陽菜「ねえ、優行くん。
私のチョコ、
絶対に受け取ってね?
梨里花ちゃんのなんかより
ずっとおいしいから」





優行「陽菜、、
もういい加減にしてくれ」





陽菜「何が?
私は本気なの!
優行くん、
私のことを見てよ!」





陽菜は、優行の腕をつかんだ。





その瞬間、廊下から
梨里花が現れた。





梨里花の目には
涙がたまっていた。





梨里花「優行くんと
陽菜ちゃん・・・?」





梨里花は走り去った。
優行は困惑の表情を浮かべる。





陽菜「あら、
見られちゃった?」





優行「もういい!」





優行は怒りを爆発させた。





「陽菜、お前が
俺と梨里花の仲を
裂こうとしてるの、
ずっとわかってたんだ。
もうやめろ!」





陽菜の顔が青ざめる。





優行「梨里花!」





優行は梨里花を
追いかけていった。





陽菜は、その場に
立ちつくした。













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





バレンタインデー当日の
朝のHR前。





陽菜は教室の隅で、
幸せそうに話している優行と
梨里花を見つめていた。





2人は晴れて
付き合うことになったのだ。





陽菜の胸に悔しさと
後悔が込み上げる。





窓の外では、
雪が静かに降り始めていた。





陽菜「私って本当にバカだったな」





陽菜の頬を
一筋の涙がつたう。





教室の温かな空気と
陽菜の冷たい心は正反対で、
陽菜は悲しくなった。







*end*

※掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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