約束の花束。

CAST星名ハルハ星名ハルハ

作者:だっふぃー*

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2024.11.08

「私ねー、いつか
コスモスの花束が欲しいんだ」





「なんでコスモス?
バラじゃダメなの?」





「だって、
バラってきれいじゃん。
コスモスは、けなげでも
頑張ってるってカンジが
するじゃん?」





「そっかなー」





「私はそう思うの!」





「じゃあ、
いつかあげるよ」





「ホント!? 約束ね!」





「おう!」





――そう約束したのは
3年前のことだ。





私はあの頃中1だった。





初めてアイツを見たとき、
友達になりたいって思った。





アイツとは別小で
中学ですごく仲良くなった。





「ミアン!」





いつもアイツの声が
私の頭でこだまする。





アイツは
いないのに・・・





「ミアン? 元気ないね」





「ユナ。大丈夫だよ」





「またユアンくん?」





「だって約束したのに」





ユアンは
どこにいるのかも
わからない。





覚えていることは、
ただ1つ。





それは中学2年の
後期のこと。





先生『えー、
残念なお知らせが1つあります。
西くんが先週
引っ越してしまいました』





『え・・・
せ、先生。どこに』





先生『先生もわからない。
朝いきなりお母様から
電話がかかってきて」





『ウソ』





なんにも
教えてくれないで
行ってしまった。





「ミアン、次理科だから行こう」





「うん」





ユアンとは多分
初恋だった。





恋って
甘酸っぱいんだなーと
思った。





ハヤりの唄が
そのころよくわかった。





甘酸っぱいと同時に
ホロ苦いっていうのも
感じた。















*・*・・・*・・・*・*





――5時間目





「・・・ン、・・・ン
ミ・・・アン、ミアン!」





「ふぇ?」





あー私、
寝ちゃってたんだ。





夢でユアンが
出てきてたなー。





「ミアン、さっき先生
めっちゃ怒ってたよ」





「ウソ。ヤバイなー。
理科の成績、
落とせないのにー」





テストの点数悪いのに
授業態度がCとかだったら
絶望的だよ。





こんなとき
ユアンだったら、





「まぁいいじゃん?
あのセンセーの授業
つまんねーし!」





って、かばってくれる。





「ミアン!」





「ユアン?」





あ、まただ、
頭の中でループする。





「ユアンー。
もう秋だよ。
もうそろそろ私を
迎えに来てよ」















*・*・・・*・・・*・*





────冬





先生「えー、みなさん
ケガなく健康に
冬休みを過ごしてください。
では、さようなら」





クラス「さよーならー」





寒寒





「ミーアン!」





「ユナ。寒くない?」





「ちょー寒い。
あ、雪降ってきた」





「え? あ。
ホントだーきれい」





「ミアン!」





「ん?」





ベシャ!





「冷たいっ!」





「アハハハ!」





「もぉー。
よくもやってくれたなー」





ベシャ!





「キャア」





「アハハハ!」





「冷たいー。もう帰ろー!」





「うん!」





「あ、そういえばさ、
もうすぐミアンの誕生日だね。
何が欲しい?」





「んーあ、コスモスの花束」





「え? コスモス? なんで」





「コスモス、好きなんだ。
コスモスの花束って
あんまり見ないから
特別感があっていいなーって」





「ウチには無理だわ」





「もらいたい相手が
いるんだもん」





「そっかー」





ユアンー、
って呼んでみたりする。





聞こえてこない
返事が、、、





「ミアンっ!」





聞こえ・・・・る?





「! ユアン」





「やっぱミアンだった」





「うっ、もぉー
どこいってたのぉー」





「ゴメンゴメン。
父さんのいきなりの都合で
北海道に引っ越したんだよ」





「そうならそうと
言ってよぉ」





「ミアン。
大人になったな。
見違えるほど
きれいになってる」





「え・・・?」





「大人なミアンなら
これはきっと
似合うだろうな」





「なに?」





「ハイ///」





ザパ





「コスモスの花束?
覚えててくれたんだ」





「お待たせ」





「ううん!」





「今頃言うのもなんだけど、
俺、ミアンのこと好きだよ」





「うん。私も。
ユアンが好き」





「お待たせ」





「全然待ってない」





ホントはずぅーっと
待ってた。





かげがえのない相手。







*end*

この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。また、掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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