私を拾ってくれませんか？

CAST星名ハルハ

作者：あんバターねこトースト

2023.07.02

私、ハルハ！
ニコラ学園に通う
中学２年生。

実は、建物の外だと
猫になってしまう、
猫人間です。

このことは
みんなに内緒ね！

あ、そうだ！

今日は、いい天気だし
散歩に行こうっと！

散歩って、気持ちいい～。
いつもより空気がおいしいな～。

（ガサッ）

だれかいる!?
こっちに来てる!?

ヒヨリ「あれ？
こんなところに猫？」

あ、ヒヨリだったのか。
よかった～。

ヒヨリは私の親友で
１番の友達。

ヒヨリ「だれかが
この子を捨てたのかな？
ありえない！
こんなに可愛いのに・・・」

ちょ、ちょっと待って！
ヒヨリ！

私を飼うとか
言わないでよ!?

ヒヨリ「ちょっと待っててね」

しばらくして
ヒヨリがダンボールを持って
戻ってきた。

ヒヨリ「この中にいれば
だれかが拾ってくれると思うよ」

ヒヨリ「ごめんね。
私の家族に
アレルギーの人がいるから
飼えないの」

そして、
『私を拾ってください』
という文字が書いてある
ダンボールに入れた。

・・・ヒヨリって、
本当に優しいんだね。

ヒヨリ「じゃあね。猫ちゃん」

さぁて、どうしようか・・・
このまま家に帰れば
普通にバレないけど、

ダンボールを持って来てくれた
ヒヨリに申し訳ないし・・・

タイヨウ「なにこれ？　猫？」

た、タイヨウ!?

タイヨウは私が今
片思い中の男子。

なんでここに!?

タイヨウ「お前、
捨てられたのか？」

いや、捨てられていませんけど？

タイヨウ「俺が拾ってやるよ」

なにその決め台詞!?

かっこよくすぎて
もっと好きになっちゃうよ・・・！

タイヨウ「じゃ、行こうか」

タイヨウが
私を抱っこした。

ちょ、それは現実だと
お姫様抱っこですけど!?

どうしよう！

建物の中だと
元に戻っちゃう！

・・・なにもできないまま
タイヨウの家についちゃった・・・

タイヨウ「ここが今日から
家だぞ」

タイヨウ「ただいま・・・
っハルハ!?」

あははっ・・・
なんかごめん。

ハルハ「びっくりしたよね・・・
ごめん・・・」

タイヨウ「ど、どういうこと!?」

ハルハ「実はね・・・」

私は自分が
猫人間ということを
明らかにした。

もう、隠しても無駄だと
思ったから。

どうせ、嫌われるから。

タイヨウ「猫人間って・・・」

そうだよね。
変な人だよね。
急にこんな・・・

タイヨウ「可愛い!!」

ハルハ「はい？」

一瞬、
聞き間違えたと思った。

そんなこと
いうはずがないから。

タイヨウ「猫って、可愛いでしょ？」

ハルハ「まぁね」

タイヨウ「どうして隠してたの？」

ハルハ「・・・変な人だと
思われたくなかったから」

タイヨウ「・・・俺は、ハルハのこと
変だと思わないよ」

ハルハ「え？」

タイヨウ「だって俺、
ハルハのこと好きだもんな。
このことを知って
もっと好きになったしな」

ハルハ「え!?」

タイヨウ「今までずっと
好きでした。
付き合ってください！」

ハルハ「・・・よろしくお願いします！」

・＊。・　次の日　・。＊・

ヒヨリ「おはよ～！」

ハルハ「おはよ！
昨日は、きっかけを
作ってくれてありがと！」

ヒヨリ「え？　なんのこと？」

あ！　そうだった！
ヒヨリは私が
猫人間なことを
知らないんだった！

ハルハ「ううん、
やっぱりなんでもない！」

ヒヨリ「えぇ～、教えてよぉ～！」

こんな風に
仲良く過ごせて

私は今まで以上に
幸せです!!!

―ＥＮＤ―