魔法の恋は嘘の恋

CAST中瀬梨里

作者：tomoro

2024.06.20

私、中瀬梨里。
魔法学校の生徒です。

実は好きな人がいて、
毎日惚れさせる方法を
勉強しています！

ワカナ「今日も頑張ってんね～」

この子は、ワカナ。
魔法学校で知り合った親友。

リリ「ねぇワカナ、
惚れそうな呪文とかしらない？」

ワカナ「え？　普通に
『惚れろ』とかじゃない？」

リリ「それじゃダメ！
野良猫に試してもダメだった！」

ワカナ「じゃあ私も分かんないよ～」

リョウスケ「今日の課題、
回収するね」

リリ「え、え、え、
リョウスケさん!?
あ、どうぞ・・・」

リョウスケ「？　ありがと」

ワカナ「なーに緊張してんの」

リリ「だ、だって
リョウスケ君だよ！
好きな人だよ！」

リコ「うるさい、
授業始まってるわよ」

リリ、ワカナ「すみません！」

ワカナ「あーあ、
怒られちゃったね」

リリ「まって、あの優等生の
リコさんなら！」

ワカナ「へ？」

・＊。・　休み時間　・。＊・

リリ「あの、リコさん！」

リコ「ん？」

リリ「わ、私、好きな人がいて、
その人を惚れさせる・・・
呪文とか、薬とか」

リコ「なにいってるの。
恋に魔法はいらない。
あってもほとんど効果がないし」

リリ「でも」

リコ「それに素直に
伝えられるでしょ？」

リリ「ま、まあ」

ワカナ「ね！　とりあえず告ろ！」

リリ「ワカナ・・・うん。
私、やってみる」

リリ「リョウスケ君！」

リョウスケ「リリ？」

リリ「あの、この前はごめんね・・・
実は私！」

クルミ、ユア「リョウスケ～！
日直！」

リリ「!?」

リョウスケ「クルミ！　ユア！
ごめんね、じゃ」

リリ「ハァァ!?」

ワカナ「どうだった？」

リリ「なんか、日直で、
ダメだった」

リコ「日・・・直・・・」

ワカナ「し、しょうがない、
カフェで気持ち切り替えよ？」

リリ「ああもう！　私のバカー！」

リコ「ちょっと！　どこいくのよ！」

リリ「なんで早く
告白しなかったんだろ・・・」

リョウスケ「リリ！　リリ！」

リリ「!!
この声、まさか・・・！」

リョウスケ「さがしたぞ、リリ」

リリ「リョウスケ君！」

リョウスケ「さっきはごめん」

リリ「ううん。私も悪かった」

リョウスケ「俺、リリのこと好きだ」

リリ「え!?」

リョウスケ「告白しようとしてくれて
うれしかったよ。
俺で良ければ付き合って下さい」

リリ「・・・！
もちろん。
よろしくお願いします」

リコ、ワカナ「お付き合いおめでと～！」

リリ「２人とも！」

クルミ「悔しいけど、
リョウスケがいいならいいや」

ユア「お幸せに～」

リョウスケ「お前ら・・・」

もう魔法で恋なんていい！
素直になればいいだけ！

＊ｅｎｄ＊