嘘つきの私と前向きな君

CAST榎本 月海榎本 月海

作者:れいっぴ

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2023.01.15

私、ルミ。
・・・私は嘘つき。





すぐなんでも
嘘をついてしまう。





何かしてるふり、って言う
うそをよくついちゃう。





そして、
ズル賢くもないから、
すぐバレて怒られる。





その悪循環に
はまってしまったの。





もう癖で直んない。





お母さんにも、お父さんにも
見捨てられた。





『お前は嘘つきの悪人だ』って。





もう、戻れないのかな。













・:*+・/(( 学校 ))/・:+





コハナ「ねぇ、ルミ」





ルミ「な、なぁに?」





焦る。
コハナは学級委員だ。





私、何か嘘ついたっけ・・・





コハナ「ルミって
付き合ってるの?」





うそ、
そんな質問が来るなんて。





コハナ「もうクラスの半分の子は
付き合ってるみたいなの。
私、好きな人はいるけど
付き合ってないから焦っちゃって」





コハナにも
そういう思いあるんだ。





私も・・・いない。
憧れてはいるけど・・・





ルミ「もちろんいるよ。
もうカレカノ状態」





あ・・・
嘘ついちゃった・・・





コハナ「だよね・・・
みんなそんな感じなんだ・・・」





コハナ、
傷つけちゃったかな・・・





ルミ「大丈夫だって」





コハナ「誰と付き合ってるの?」





ルミ「えっと・・・
オオゾラ、だよ」





付き合ってないの、
付き合ってないんだって。





でも・・・
嘘をついたら
あと戻りできないの。





だって・・・
みんなカレカノなんだもん。





私もそういう生活・・・
したいんだもん。





コハナ「・・・へぇ・・・」





と言った後、
静かにコハナは
どこかへ行った。













・:*+・/(( 休み時間 ))/・:+





コハナ「ルミ!」





ルミ「あ、コハナ」





びっくりしたぁ。





コハナ「もう! 嘘つき!」





というと、
コハナは泣き出した。





コハナ「ねぇなんで嘘ついたの!?
私・・・オオゾラくん
好きだったから絶望したのに!
なんで?
なんでそんな思いさせるの!?」





ルミ「・・・ご、
・・・ごめんなさい」





コハナ「もう、許せないよ!
無理!」





あぁ・・・





コハナまで。
友達を失った。





あと残りは・・・
レンくんだけ。





the・まじめくんの
レンくんだけだ。





クラスで私が嘘つきなのを
知らないのは・・・





レン「あの・・・
どうしたの?」





知らない間に
私、泣いちゃったみたい。





私がいるから、
みんな外に出て、
レンと私しかクラスにいない。





ルミ「・・・なんでも・・・ない」





レン「うそだぁ。
そんなはずないよ、
いっつもニコニコしてるのに、
ルミ」





こんなに喋ってくれたのは
初めてだった。





多分、・・・私がみんなに
避けられてるのを
察してるんだろう。





ルミ「わたし・・・
嘘つきだから、
付きまとわない方がいいよ」





もうこれ以上・・・
被害者を出したくないから・・・





レン「ね、ねぇルミ」





ルミ「なに・・・?」





レン「嘘つきって
みんな言ってたけど、
どこが嘘つきなの?」





ルミ「へ?」





うそ。





私の行動全て、
嘘にまみれてると思ってた。





いや、嘘つきだよ、私。





私は嘘つきの
ダメ人間なんだもん。





ルミ「さっきも
嘘ついたじゃん」





レン「ううん。
だって全部ぜーんぶ
顔に出てるもん。
顔でわかるよ?
顔は正直だから、
それでいいんじゃない?」





・・・そんな。





そんな考え方をする子は
初めてだった。





レン「ね?
だからもう泣くのやめて。
可愛い顔が台無し」





ルミ「・・・ありがとう」





レン「うん! 外行こ。
みんな行ってるから」





ルミ「でも・・・
レンがいじめられたら・・・
私・・・」





レン「そんなこと、
今から考えなくっていいって。
マイナスなこと、
何にも考えないで」





ルミ「・・・」





こんなにプラス思考な子、
初めて見た。





レン「ね? 笑って?」





何にもとらわれず、
にっこり笑えた。





レン「はは、
やっぱり可愛い!」





ルミ「ふふ」





あはははははは





長い意味わかんない笑いが
収まった後、
なんかスッキリした。
こんなにスッキリするなんて。













・:*+・/(( 外 ))/・:+





レン「正直だよ、ルミ」





オオゾラ「は? どこがだよ。
レンお前、頭おかしく
なったんじゃないのか?」





コハナ「そうよ、
ルミ、嘘つきだもん」





レン「まぁ、人間って
変わるものじゃん?
僕が接した時から、
変わったよ」





コハナ「そう?」





オオゾラ「ほんとか?」





レンくんを
犠牲にしたくないから、
私が言う。





私が・・・





ルミ「ごめんなさい!
これから気をつける。
みんなも見守って欲しいです!」





オオゾラ「は?」





コハナ「1回だけね。
もう1回したら
もう、許さないから」





レン「ルミ、大丈夫。
僕がついてるから」





というと、レンくんが
ゆっくり笑顔になった。





レンくんの笑顔、
かっこいいし、可愛い。





それに・・・頼もしい。
優しい目。





レンくん、ありがとう。





私、頑張って
ダメ人間から這い出る。





手助けしてね。





・・・//
好き。







*END*

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