私を救ってくれて、ありがとう

CAST榎本 月海榎本 月海

作者:あめのしずく

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2021.10.31

私の名前は、
榎本月海(ルミ)。





中学1年生の、
高身長ガールです!





前まではコンプレックス
だったけど、
今は全然気にしてない!





ある人が気づかせて
くれたから―――・・・













*     *     *





男子1「お前背でかすぎ!
いつか2m
超えるんじゃね?」





男子2「巨人じゃん笑」





ルミ「もうやめて!」





当時私は、学年の中でも
かなり大きい方で、
毎日傷つく言葉を
浴びせられた。





コンプレックスだった。





ルミ(もう学校
行きたくない・・・)





そんなとき私の心を
救ってくれたのが、幼馴染の
野口義人(ヨシト)だった。





ヨシトは私とは正反対の
「低身長ボーイ」で、
よくそれをネタにされていた。





男子1「ヨシトお前、
そんなチビで
運動とかできんのかよ」





ヨシト「バカだな、
俺宇宙一だし!」





女子「何言ってんの笑」





ルミ(なんでヨシトは
そんなに笑ってられるんだろ)





何を言われても
いつも笑っていて
人気者なヨシトが、
私は不思議で
しかたがなかった。













*。・----。・----・。*





別の日。





私はこの日のことを
まだ忘れていない。





男子2「おい榎本、
お前でかいから
黒板見えねーんだよ!」





女子3(クスクスクス)





ルミ「・・・」





学校には、
私の居場所なんてない。
そう思った。





でも・・・





ヨシト「おい、
お前がうるさくて
授業聞こえねーんだけど」





男子2「・・・は?」





ヨシト「ルミの背がでかいからって
なんでも言って
いいわけじゃないから。
あと俺は、自分が背低いことを
気にしてる」





ルミ「え・・・」





ヨシト「人が気にするようなことを
簡単に言うやつは
好きじゃない」





男子2「はぁ!?」





先生「そこ静かに!」













*     *     *





放課後。





ヨシト「ルミ。
今日一緒に帰らねえ?」





ルミ「・・・いい、けど」





ヨシト「・・・あのさ、
あいつらに言われたこと、
あんま気にすんなよ」





ルミ「気に、するよ!
もう学校なんて
来たくない!」





ヨシト「ごめんな、
もっと早く気づいてやれなくて。
でも、これから前だけ見ろ。
そしたらいつか、
必ずいいことが起きるから」





ルミ「ヨシト・・・分かった。
頑張ってみる」





それから
私は変われたんだ。





恋に落ちたのは、
それよりもっと早かった。













*     *     *





そして今日はなんと、
ヨシトに告白をする日。





胸を張って、
前を向いた、
変わった私で。





絶対ヨシトに
思いを伝える・・・!





ルミ「ヨシト!」





彼が振り向いた。





ルミ「あのね、私―――・・・」





彼は驚いた顔をして、





そのあと太陽みたいな
笑顔になった。







*end*

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