次は永遠の切れない約束を

CAST白水ひより

作者：みかん

2024.10.31

覚えてる？
あの日の約束・・・

＊　‐‐‐　＊　‐‐‐　＊

「ちょっと！　起きてよ！
彼女さん来てるよ!?」

朝なのに、こんな声
だしたくないのに・・・

「もう少しだけ・・・
寝かせてくれ。
頼むよ・・・ひより」

「ダイジは、いっつも
そーいって起きないから、
今回は許さないよ！」

「はいはい。
わかりましたよ」

こんなやりとりを続けて
早１０年。

幼なじみで、
昔、結婚する約束をした。

君は覚えてなんか
ないでしょ？

「ほら、ダイジ、
彼女さん来てんだから
早くしな！」

彼女もいるし、
頭の片隅にも
残ってないだろうね。

私との約束なんか。

「わかってますよ、
かわいい彼女を
遅らせるわけにはいかないし」

「ほら！　だから
はやくいきな」

「お前も、早くな。
そのために起きたんだし」

っていうのは、１０％にも
満たない気持ちでしょ？

９０％は彼女さんを
待たせないため。

わかってるよ、

コノ思いは、一方通行。

＊＊-・．・＊＊＊・．・-＊＊

「おはよ！　ひより、」

「おー！　おはよ！
ひめちゃん！」

「普通にヒメノって
よんでよー笑」

「ごめんごめん！
それにしても、ダイジ
朝、寝おき悪いんだよねー」

「なんかもう、
カップルみたいだね！
つきあってんの？」

「いやいや、ダイジには
彼女居るし笑笑」

「あーね。あの子でしょ？
確か・・・
星乃アンナだっけ？」

「そうそう。
可愛いし、頭いいし、完璧。
ダイジが好きになるのも
一理ある」

「ダイジくん、
ほんとに好きなのかな？」

「どーゆこと？」

「んー。
そのうち分かるよ」

＊＊-・．・＊＊＊・．・-＊＊

「おーい。
ひより、帰ろーぜ」

「あれ？
彼女さんは？」

「あー。うん。
今は、ひよりと
帰りたいかも？」

「なにそれ笑笑」

ドキドキした。

少し期待なんかも
してしまった。

「それにしても、
ダイジ物忘れすごいよね」

いつも筆箱忘れたり、
弁当を忘れる。

あげくの果てに
制服までも。

「そーなんだよなー。
なおんねーかな」

自分にあきれてるように見えて
絶対はんせいしてない。

それがダイジ笑笑

「昔の約束も忘れてるよね」

ポロッと口から出てきた言葉は、
２秒後に意味を理解した。

「あっ、ね、遊んだとき
明日も遊ぼーとかさっ！」

「忘れてないよ？」

急に言われたから、
少しあせった。

理解できなかった。

忘れてない・・・？

ってことは、私達のことは
なかったことに
したかったんだね。

「今日は、けじめを
つけにきたんだ」

「えっ」

私が状況を出来ていないのを
分かっているんだと思うだか、
話をつづけている。

「ひよりの友達の青山にも相談して
今の状況でいっていいのかなって。
自分で決めなって言われて、気づいた。
星乃と付き合ってても
告白されたからつきあった感じだったから、
けじめをつけようって」

「・・・」

「ひより、おれ、
約束忘れてないよ。
年が重なってくにつれて
俺がどんどんひよりのこと
好きになって、
ひよりはモテるし、
なんかあせったんだよね」

「ダイジ、私、」

「ダイジくん？
なにしてんの？
委員会じゃなかったの??」

「星乃・・・」

「私の彼氏じゃん。
私のことだけ見てよ。
ほかの子みないで！
私のこと好きでしょ？
なんでもできるでしょ？」

「ごめん。
俺、今けじめつけるわ。
この場で」

「ダイジ。、」

「ダイジくん？」

「おれ、ひよりが好きだ。
俺が吹っ切れるまで
待つっていってくれたけど、
俺、一生後悔するから。
ごめんな、こんなんで、
迷いまくってこの結果で。
ひより。好きだ」

忘れてなかった。
覚えていた。

それだけで
うれしいのに

こんなうれしい日には
約束をしよう、

「年を重ねるたびに
好きを重ねよう」

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