彗星のような彼

CAST松尾 そのま松尾 そのま

作者:くりくり

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2024.05.23

今日もいつもと
変わらない日々が訪れた。





教室のざわめき。





台風が来る前に強い風。





私はイヤホンで
「ドライフラワー」
を聞くことにした。





ふと目を上げると、





窓側の1番前の席で
ぼっーと外を眺めていた
彼を思い出す。













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





「はい。
朝礼はじめるぞー」





「みんなー、これから
学校生活をともに歩んでいく
新しいメンバーを紹介します。
今井さんです。
では、今井さん
自己紹介お願いします」





「今井暖大です。
埼玉県から来ました。
よろしくお願いします」





よくある定型文だ。





「窓側の1番前の席、
空いてるからそこ座って。
あー、松尾さんの前の席ね」





「はい」





今井くんが近づいてきた。





もちろん、私のところに
来るのではない。





自分の席に着くためだ。





ん?





とてもいい香りがする。





多分、





今井くん周りの席の子、
全員思っただろう。





意外





それが今井くんに対して感じた
最初の感情。





「じゃあ、今井くんに
慣れてもらうため、
松尾さんと一緒に
日直1週間お願いしたいんだけど
いいか?」





先生はいつもこうだ。





断るすきがない。





仕方がなく日直を
引き受けることにした。





即座に今井くんの肩を
そっと叩いて
日直の仕事である
放課後のクラス花壇の
水やりのことを伝えた。













・*。・ 放課後花壇 ・。*・





「・・・・」





とっさの気まずい場面を
取りつくろうため
何か話そうとした。





「友達・・・・できた?」





「まぁまぁ」





「これからだから
大丈夫だよ」





ふたたび
沈黙が訪れた。





私は、水やりが終わると
逃げるように帰った。





学校を出て少し経った時、
自分の机の中に
置いていた日誌を
書いていないことに
気がついた。





担任は忘れ物や
遅刻をすると
反省文を書かせる人だ。





こんなところで内申点を
落とすわけにもいかない。





私は急いで
学校に戻った。





教室に戻ると
私の机の中に
日誌とは引き換えに
付箋のような紙が
貼られていた。





『日誌、
書いときました』





ここでも初めて
今井くんに持った
感情を感じた。





だるそうで、
めんどくさそうで、
何も見てなさそうで、





クラスの
誰よりも見ている。





私は今井くんに
第二の感情を持った。





好き





私はもうすぐ行われる
体育祭で、気持ちを
伝えることにした。













・*。・ ロングホームルーム ・。*・





今日のロングホームルームは
体育祭の準備だった。





私たちはリレーと大縄と
あと1つは
3つの中から選択する。





障害物競争、借り物競走、
タイヤ競争。





そのま「一緒の競技にしない・・・・?」





暖大「うん。いいよ」





そのま「じゃあ・・・
簡単そうな障害物競走で
いいかな?」





暖大「うん」





集計をとった後、
借り物競走に障害物競争か
タイヤ競争を選んだ人が
移動しなければならなくなった。





「誰か借り物競走に
移動してくれる人いるー?」





「はい」





え?





目の前で手を挙げている
暖大くんを見た。





一緒の競技にしよう。





って私、言った・・・・よね?!





そんな中、





体育祭を迎えた。





実況「次は、借り物競走です。
黄色の箱からお題を取り
それに合う物を
それぞれの担任の元に
持って行ってください。
アンカーの人はゴールテープまで
走ってください。
アンカーの人の早い順で
クラスに50点、30点、
10点入ります」





一応、ハルトの順番を見た。





アンカーだった。





実況「よーい。スタート!」





私たちのクラスは
1番目の人が遅れてしまい
最下位のまま
アンカーへバトンが移った。





他のクラスのアンカー、





迷ってる・・・・?





お題なんだろう。





え・・・・





暖大がこっちに向かって
走ってきてる・・・?





暖大「そのま、乗って!」





えっ?





























私?





え・・・・





待って・・・・
その前に・・・・





初めて





名前で
呼ばれた///





暖大「いいから」





暖大におんぶされながら
私たちは1位で
ゴールテープを切った。





実況「おっとー
最後の最後で逆転!
1組1位です!」





そのま「なんのお題だったの?」





暖大「・・・・
好きな人」





暖大「こんな頼りない俺だけど
好きです。
付き合ってください!」





急に周りが
静まりかえった。





そのま「はい!
もちろーん」





応援のために
持っていたメガホンで
叫んだ。





最高の祝福受けた。





最高の体育祭だった。







でも





1つ心残りなのは。





暖大が私と約束した
障害物競争ではなく
借り物競走にしたのか





借り物競走がしたかったなら
決める時、言ってくれたら
良かったのに・・・







そして、突然。





彼は、体育祭の翌日から
学校に来なくなった。













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





今日もいつもと
変わらない日々が訪れた。





教室のざわめき。





台風が来る前に強い風。





私はイヤホンで
「ドライフラワー」
を聞くことにした。





ふと目を上げると、





窓側の1番前の席で
ぼっーと外を眺めていた
彼を思い出す。





彼は、突然現れて
突然消えた。





まるで彗星のよう。













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





秋が終わり、





朝の空気が
肌を突き刺すようになった頃





手紙が届いた。





手紙というよりかは
メッセージカード。





『そのまへ
本当にごめん。急にいなくなって。
体育祭の時の約束守れなくて。
実は、体育祭実行委員の友達から
借り物競走のアンカーは
好きな人がお題っていうのを聞いてて、
そのまも借り物競走だと
俺ゴールできないからさ』





いなくなった理由は
教えてくれなかった。







どこかで暖大の幸せを願う。







私ができることは





それだけ。







*end*

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