君との借り物

CAST松尾そのま

作者：☆みぃたお☆

2024.05.12

君との借り物、最悪。

＊　‐‐‐　＊　‐‐‐　＊

あ、申し遅れました。
私はニコラ中学校２年生の、
松尾そのまです！

で、なんで最悪かと言うと・・・

ズバリ、運動会が
あるからです。

しかも実行委員・・・
はぁ憂鬱だな。

カラカラッ。

先「おーい！
実行委員会始めるぞー」

皆「はーい！」

そのま「はぁーい。はぁ・・・」

コツッ

そのま「いってぇ!?　何!?」

ミサキ「あはは!!
わりーわりー。
バカが前にいたもんで」

そのま「はぁ!?
ほんっとにムカつくやつだよね！
ミサキって！」

ボスッ

ミサキ「いってぇ！
お前の方が
何百倍もいてーわ！」

そのま「んだとこいつぅ！」

ミサキ「いってぇ！　止めろって！」

そのま「もう！」

ミサキ「怒ったところも
可愛いんだからさぁ・・・」

そのま「ん？　なんかいった？」

ミサキ「え？　べっつにー」

そのま「ウッザ！」

ボカッ

ミサキ「いって！」

先「はいそこ！
うるさいから立ってなさい！」

そのま＆ミサキ「え・・・はーい・・・」

そのま「クスッ」

ミサキ「プッ」

そのま＆ミサキ「あははっ！」

～実行委員会終了後～

そのま「あーあ！
ミサキのせいでおこられたぁ」

ミサキ「なんだよ！
お前も叩いただろ（笑）」

なんだよ！
なんなんだよ！

そんなくっだらなーい
言い訳が続いてるけど、
なんかこいつとだと楽しい。

リリカ「ほーら！
もう明日が運動会なんだから！
喧嘩しないの！」

そのま「あー！　リリカー！」

この子の名前は、リリカ！
私の大親友！

ムギュッ

リリカ「もう（笑）
ほら、旗運んで！」

そのま「はーい！」

ミサキ「なんかリリカの時だけ
素直だなぁ」

そのま「うるせー！　べーっだ！」

リリカ「あははっ！
本当なかいいなぁ・・・」

～次の日～

校長「・・・と言うことで、
これらのことを守って、
たのしい運動会にしましょう！」

皆「はーい！」

あー・・・だるっ。
やりたくないなぁ。

でも意外に
成績は良いかんじで、
自分でも驚き（笑）

５０メートル走は１位だし、
大玉転がしも勝ったし・・・

うん、順調順調。

アナウンス「次の競技は、
借り物競争です」

うっわ・・・
これ１番嫌い。

借り物難しいんだもん。

アナウンス「よーい・・・どん！」

パァン！

ミサキ「俺の借り物は・・・
好きなひと？」

そのま「私の借り物は・・・
好きなひと？」

リリカ「私の借り物は・・・
好きなひと？」

そのま＆ミサキ＆リリカ「え？」

そのま「私の好きなひとは・・・」

なんでミサキの顔が
浮かぶのよ。

リリカ「私の好きなひとは・・・
ミサキ・・・」

タッタッ・・・

リリカ「ねぇミサキ！
私はミサキが好き！
私と一緒に来て？」

ミサキ「・・・ごめん、リリカ。
俺のお題は好きなひと。
俺の好きな人はどうやら、
そのまみたいなんだ。
だから俺はそのまを
迎えにいかなきゃいけないんだ。悪い」

リリカ「ううん、大丈夫！
なんとなくそうかなぁって
感じてたから」

ミサキ「じゃあ・・・ばいばい」

リリカ「うん・・・」

ボソッ・・・
（わたし、頑張ったよね・・・）

☆．．．．☆．．．．☆．．．．☆

ミサキ「そのま！」

そのま「あ、ミサキ！」

そのま＆ミサキ「あのさ！」

そのま「あ・・・先良いよ！」

ミサキ「おう。じゃあ・・・
俺の借り物になってくれ」

そのま「へ？　私と一緒だ・・・
ミサキ、私の借り物になって！」

ミサキ「おれのお題は好きなひとなんだ。
俺はそのまが好きなんだ。
だから、一緒に来てくれ」

そのま「うそ・・・
私と同じだ・・・」

ミサキ「じゃあ問題はなしだ」

グイッ

タッタッ・・・
ピピーッ！

アナウンス「そのま＆ミサキペアゴール！
お題は・・・なんと！
好きなひとです！」

皆「キャーッ！」

ミサキ「そのま、俺はお前が好きだ。
これからも側にいてほしい。
そのま、お前を一生愛す」

そのま「わたしも・・・
ミサキが好き！
ずっと一緒だよ・・・？」

ギュッ・・・

ミサキ「当たり前だろ？」

そのま「・・・うん！」

今日この日、
私の大嫌いだった運動会は、
私の大好きな舞台となった。

これからもずっと好きだよ？
ミサキ。

☆happy end・・・☆