ブルーのハンカチ

CAST藤野有紗

作者：まろろ

2023.11.21

今日こそ渡さなきゃ！

手に持っているのは
ブルーのハンカチがはいった
ピンクの紙袋。

私、藤野アリサは
今から勇気出します！

アリサ「あのぉ・・・」

リョウスケ「だよなぁ！　分かる！」

まただ・・・

渡したかったあの人は

私の前を完全スルー（泣）

言いかけてた「ありがと亅の
ひとことは、

きょうも逃げちゃった・・・

きっと君は
覚えてないんだろうな。

＊３ヶ月前＊

クリスマスイブの今日。

わたしは友達のアヤカが
好きだった、
ハルトにコクられた。

「友達だと思ってたのに！
私が浮かれてるのを見て
陰で笑ってたんでしょっ？
最初から作戦組んでたんでしょ？
もう知らないっ！」

私はそんなつもりは
なかったのに。

私はカイトのこと、
すきじゃないよ？

誤解されたのが
悲しくて・・・

アヤカに
申し訳なくて・・・

どうすることも
出来なくて

道端で１人、
私は泣いていた。

どうして？
どうして私なの？

涙が溢れてくる。

ごめんね・・・
アヤカ。

？「ねぇ、君大丈夫？」

不意に後ろから
声をかけられた。

振り向くと後ろには
背の高い男の人がいた。

リョウスケ「俺はリョウスケ。君は？」

アリサ「私・・・アリサです」

リョウスケ「そうなんだ！
よろしくね」

アリサ「うん」

優しい・・・

最初の印象だった。

リョウスケ「ほら。立てる？」

差し伸べられた
大きな手。

その手を取った瞬間、

私は恋に落ちた。

リョウスケ君は私を立たせると
ハンカチを差し出した。

リョウスケ「泣いてたら
可愛い顔が台無しだよ？」

アリサ「っ／／／」

私はハンカチを
受け取った。

リョウスケ「そのハンカチ、
学校で返して？
話しかけてよ！
君、ニコラ中でしょ？」

学校で返してってことは
リョウスケ君も
ニコラ中ってこと？

アリサ「は、はいっ」

リョウスケ君は
ニコって笑って

走って行ってしまった。

学校で早く
会いたいな・・・

・・・・・・・・・・・・・

それから冬休みが終わり、
ついに新学期になった。

それからリョウスケ君は
隣のクラスの人ってことを知った。

リョウスケ君は人気者で、
いつも人に囲まれてる。

話しかけたくても、

その人の輪の中に入る
勇気が出せなくて、

ハンカチはなかなか
返せなかった。

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

こんな事があって
まだ話しかけれていない。

ピンクの紙袋の中に
ハンカチが入っている。

渡さなきゃ！
渡さなきゃ！

そう思うのに、

いざとなると
緊張して動けなくなる。

そして今日も
終わってしまった昼休み。

明日は頑張らなきゃ。

＊次の日＊

今日こそは！

何度も朝、
鏡の前で練習した。

今日は
言えるような気がするよ。

朝、１番に学校に来た。

隣のクラスの前で
待ち伏せしてる。

リョウスケ君、
早いんだよね。

そんなふうに
考えてると、

廊下を歩く足音が・・・

もしかして！

アリサ「リョウスケ君っ！」

リョウスケ「アリサちゃん！」

名前、呼んでもらえた。

それに呼べた！

アリサ「あのっ！　ハンカチ、
遅くなってごめんね。
はいっ、これっ」

私はピンクの紙袋を
差し出した。

リョウスケ君、
なんか顔赤いような・・・／／／

あと、私はもう１つ
言わなきゃいけないことが！

アリサ「あと・・・」

リョウスケ「ん？」

頑張らなきゃ！
私っ！

アリサ「初めて
会った時からっ・・・」

リョウスケ「ストップ！
俺に言わせて？」

リョウスケ「俺、アリサちゃんのことが好きだ！」

アリサ「えっ／／／」

ギュッ

私はリョウスケ君に
抱きしめられた。

リョウスケ「返事は？」

そんなの
決まってるじゃん！

アリサ「私もっ／／／」

こうして私達は
結ばれたのでした。

☆Happy End☆