お母さんと

CAST藤野 有紗藤野 有紗

作者:じゅっちゃ

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2023.04.25

アリサ「お母さん、大丈夫?」





ユナ(母)「ええ、ありがとう」







☆彡





私、アリサ。
お母さんが去年事故で
左半身が不自由になったから、
介助をしてる。





だから、時々学校には
間に合わなかったりするけど、
別に何も問題はない。





だって、私はお母さんが
1番好きなんだもん。













☆彡





今日は、リハビリステーションに
車椅子でお母さんを連れて行く日。





アリサ「おいしょっと」





ユナ「ごめんね」





アリサ「え?」





ユナ「お母さん
こんなんになっちゃって、
・・・迷惑かけてごめんね」





アリサ「そんなこと・・・」





お母さんは、左半身
動かせなくなってから
心も弱くなっちゃって。





心のケアって、
難しいんだよね。





ユナ「あ、あれ、レン君じゃん」





アリサ「ん? あ、レンだ」





レンは、小学校からの友達。





あ、今こっちに気づいた。





レン「アリサ!
あ、お母さん、
おはようございます!」





ユナ「レン君、
ますます大きくなったわね~」





「アリサも、あんなに
ちっちゃかったのに、
・・・今は私を
手助けしてくれるわ」





レン「はは、
まぁ、成長期ですしね」





「アリサ、今日学校は?」





アリサ「え?」





友達に目撃されたこと
なかったから、
そんなこと考えてない。





今日は、遅れる。





アリサ「先生にさ、
今日遅れるって言っといて」





レン「あぁ・・・うん」





「じゃ!」





アリサ「またね」





ユナ「気をつけてね」





アンジ(リハビリの先生)
「あら! ユナさん、
おはようございます~!」





「あら、アリサちゃん、
今日もありがとね」





アリサ「いえいえ」





「お母さん? ガンバ!」





ユナ「うん!
アリサも、ガンバ!」





急がなくっちゃ。





午前の授業、
何だったっけ・・・





ガッシャン





一瞬、何が起こったか、
分からなかった。





私は、歩道で
石につまずいて転んだ。





すりむけた膝が痛い。





でも、急がなきゃ・・・













☆彡





アリサ「はぁはぁ」





レン「あ、アリサ」





アリサ「あ、レン、
言ってくれてる?」





レン「うん」





アリサ「ありがと~!」





レン「大丈夫?」





アリサ「へっ?」





「あ、膝?」





そんなこと気にしないで
走って来たけど、
出血してた。





それに
結構出血してた。





そりゃ、レンも
心配するよね。





レン「いや、膝もだけど、
最近、・・・疲れてないかなって」





アリサ「!?」





疲れて見えるの?
私?





うそだぁ。





私いつもとおんなじこと
してるだけよ。





お母さんの介助。





だけよ。





なんで?





レン「お母さんのことで
疲れてんじゃないの?」





アリサ「いつもそうよ!
別に・・・」





レン「だって・・・
クマできてるんだもん」





アリサ「クマ?」





レン「だって・・・
ほとんど寝てないだろ」





アリサ「え」





なんで知ってんの?





レン「これ以上
放っておけないよ」





「お母さんのためっていうのは
分かるけどさ」





アリサ「だって!」





「お母さんじゃん!
私、無理なんかしてない!
全っ然!
やめろとか言うの?
私のお母さんよ」





レン「レンに言う権利ない、か?」





ちょっと大声出しすぎた。





イライラした自分に反省。





アリサ「ごめんなさい」





レン「なぁなぁ、お前、
頑張りすぎ」





アリサ「でも・・・
お母さん・・・」





確かに、
頑張りすぎかもしれない。





でも、お母さんを
放っておけないもん。





私がしなきゃ、
誰がするのよ。





レン「俺がする。
俺が手伝う」





アリサ「!?
心っ、心読めっ?」





レン「とにかく、
俺が手伝うから、
ちょっとは休め」





「今日は先生に
休むって言っといた」





アリサ「え・・・」





レン「家でちょっと寝とけ」





アリサ「ホント?」





レン「うん」





でも・・・





お母さんのリハビリの時間に
間に合わなかったら・・・





レン「余計な心配するな。
アリサが自分のために
頑張りすぎるより、
お母さんは、アリサが元気な方が
よっぽど嬉しいと思うよ」





アリサ「・・・」





確かにね。





納得。





今、気づいた。





レンって、
なんて優しいの。





私のために、
全部してくれた。





ありがとう、レン、
・・・好き!/////





レン「じゃ、
早く家帰って寝ろ。
先生来るぞ、バレる」





アリサ「ねぇ! レン」





レン「何?」





アリサ「あっ、ありがとう!」





レン「・・・大したことじゃないよ」





「俺、アリサのこと
好きだから」





うっそ!





そうか。
そうだったんだ!





アリサ「私も!」





レン「じゃあな!
気をつけろよ」





と言って、カットバンを
私に渡したら
レンは校舎の中に
入っていった。





ありがとう、レン。





好き!







*end*

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